(説明あり↓)
高畑ハイジ 原画と修正 2・「塩をうけとる2-03
 濃い線が作画監督修正分の「2-01」で、薄い線が原画の「2-02」で、両者を合成してあります。

 実際の二枚の紙を重ね合わせたときも、このように見えると考えてください。

 2-02の原画はプロの手によるものですから、やはりうまいのですが、作画監督の修正により、これぞ高畑ハイジといった感じの実に「ハイジらしい」ふっくらとした少女の手になっています。


 原画はこのような修正のあと、「動画」としてまた別の紙に、線を整理してひきうつされ、それをセルと呼ばれる透明シートに反転コピーし、色をつけ、やっと撮影用の「セル画」ができます。

 原画 → 動画 → セル画 の順番です。

 そして原画はポイントとなる絵だけしか描かれませんが、それだけでは一秒間に24コマもすすんでしまう「映像作品」になりませんので、原画と原画の中間の「動画」も描かなくてはなりません。


 これを「中割り動画」というそうで、実際に描く絵の枚数はさらに増えます。

 24コマすべて描くのは一般的ではなく、映画作品では2コマを同じ絵で続けており、高畑ハイジなど日本のテレビ作品など資金や時間が充分にとれない作品の場合は3コマを同じ絵にするそうです。