(説明あり↓)
高畑ハイジ 原画と修正  1・「花をちらす01 (道の花)」 ( 2・塩をうけとる へ)
 原画集 1 ・ 花をちらす  

 原画6枚組
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 原画集 2 ・ 塩をうけとる

 全17枚 原画11枚 修正4枚 合成2枚
 
 
 
 
 
 
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 アニメの製作には膨大な作業が必要です。

 それは製作スタッフの一人一人の努力と実力によって支えられます。

 質のよい、優れた作品は、その背後にやはり質の高い技量とセンスを持つ個人が存在します。

 当然のことながら、この実力を発揮する個人は、それらの技量を身につけるまでに膨大な努力をはらってきた、きらめくような才能を内にひめた人々です。

 アニメ高畑ハイジは、高畑監督の作品ですが、高畑監督自身は絵を描いているのではありません。
 では「絵」を実際に描いた人々はだれかというと・・

 絵コンテを書いた人、

 画面のレイアウトを考えた人、

 それを元に原画を描く人々、

 原画を統一して修正する人々、

 さらに原画から動画を描き、

 色を塗り、

 チェックする。

 もちろん背景も並行して描かれます。

 そのすべてがそれぞれ別の個人の人々です。

 絵を作り出すだけでこれだけ多くの人たちが必要です。

 さらに企画や台本や、セリフの吹き込み、音楽付け、宣伝・営業など、すべてにわたるそれぞれの個人が、それぞれ力を合わせて共通の目標に向かって、一つの作品を作り上げ、一つとなったものが大量に複製されてはるかに多くの人々の、広大な世界に向かって発信されて同じメッセージを伝えます。

 ここに掲載したのは、作品の設計図である絵コンテから描きおこされた「原画」と、その修正です。

 「原画」が最終の絵の直接の元になりますが、描くには粒ぞろいの実力を持った人が何人も必要です。

 それらの絵を、統一し、さらに修正するのが作画監督で、高畑ハイジの場合は小田部羊一が担当しました。

 しかし、紙にエンピツで描かれた実際の絵は、フィルムとなってしまえば不要のものとして捨てられてかえりみられません。

 撮影の終わったあとは、原画も修正も、どれも捨てられるはずのもので、現在ではそれなりの保存がされる場合もありますが、高畑ハイジ作成当時は、散逸するにまかされたものです。

 ですから、ここに掲載するものも、いわば「ゴミ箱」からのたまたまの回収品ですが、私は初めて見たときに一種の「衝撃」と「感動」を感じました。

 同じように感じる方がおられるのではないかと思い、ぜひとも掲載させていただきたいです。

 また、これらの絵は、「フィルムの元」となった資料ですが、「フィルムからの直接コピー」ではありません。

2007/3/18