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紹介したい資料(一部未収集のものがあります)

題名 アルプスの少女 世界の名作えほん 11


文・小春久一郎 画・東映動画
出版社 : ひかりのくに 32頁 発行日:1979-80初頭 価格:320円

説明 (参考画像)
厚紙を使った低年齢層向けの普及版絵本 
高畑ハイジの影響をうけていると思えるが国会図書館でもデータがなく出版年推定
東映動画の作画は石森章太郎的な風味も感じられた。


題名 アルプスの少女 ファンタジーメルヘン (7)


沖倉 利津子
出版社 : 集英社 32頁 発行日:1983/06/29 価格:1300円

説明 (参考画像)
サイズ31cm カラーピンナップ付
70-80年代に活躍したマンガ家。「セッチシリーズ」がヒット。コミック「家なき子」(安達祐美主演)が最終作?
調査不十分につき、背景未確認。


題名 (かみしばい)アルプスのしょうじょ 前編・後編

脚色 神戸淳吉 画 森やすじ・千葉みどり
出版社:教育画劇 各12画面 発行日:1987/01/01昭和62 価格:各1200円

説明 (参考画像) バイロットフィルムセル画 バイロットフィルム絵コンテ
解説 神戸淳吉
 画を高畑ハイジの初期設定をし、アニメシリーズ「世界名作劇場」のキャラクターデザインの基礎を築いた森やすじ(1925-1992)が担当。
 高畑ハイジのなごりが残るというより、それ以上の優しい絵。当時、森やすじの視力は非常に衰えていたため、背景は千葉みどりが担当
 このかみしばいの解説の中で
「私が今まで見たテレビアニメの中で、一番好きで欠かさず見たのは「ハイジ」でした。私はその製作スタッフではありませんでしたが、同じスタジオの中で仲間の人達が作っておりました。あれから十数年たって、このかみしばいを描くことになり、その頃のことを思い出しているといつの間にか私自身がハイジのおじいさんのような年になっていることに気づきました。」
 
と謙虚に語られている。しかし森やすじは高畑ハイジの影の功労者といえます


題名 アルプスの少女ハイジ  アニメ絵本よいこの名作館5 No.5


アニメータわたなべひろし
出版社:国際情報社 32頁 発行日:1987 価格:1500?(セット全集の中の一冊)

説明 (参考画像)
セット販売価格を分割して1500円(セット全集の中の一冊)巻末に漢字の書き順練習
わたなべひろしはアニメの監督として活躍中。
キャラクターは高畑ハイジの、表現様式は80年代のアニメの影響が強く感じられる。


題名 アルプスの少女ハイジ  名作アニメ絵本シリーズ


企画・構成・文 平田昭吾 高橋信也画
出版社 : 永岡書店 43頁 発行日:1987/07 価格:350

説明 (参考画像)
画像は1990に再版したもの。内容は同じと思われる。
この絵柄は、「ラベンダーハイジ」の名称で、北海道限定のキャラクター商品が各種発売されている。
高畑ハイジと普及の程度は格差があるが、日本におけるハイジの代表的キャラクターと言える。


題名 アルプスの少女ハイジ  世界名作ファンタジー25


企画・構成・文 平田昭吾
出版社:ポプラ社 46頁 発行日:1987/08 価格:350

説明 (参考画像)
絵 まつうらまさこ・千葉康之
台湾版あり


題名 アルプスの少女ハイジ おんどりアニメ絵本館〈6〉


永島慎二(1937-2005)画
出版社: 雄鶏社 45頁 発行日: 1987/08/01 価格:350円

説明 (参考画像)
制作/伸童舎 構成/高田一恵 美術/島田忠
文豪マンガ家らしく、可愛らしく毒のない独特の世界を作り出している。
代表作は「漫画家残酷物語」など。
マンガ家からアニメ制作へ移り虫プロで、「鉄腕アトム」「ジャングル大帝」などを演出。その後マンガに戻る。
純文学的、私小説的な作風といわれる。

入手困難だが、おすすめしたい。


題名 アルプスのしょうじょハイジ 名作 絵みっく6


文・北川幸比古 絵・江島仁
出版社:世界文化社 31頁 発行日:1988年頃 価格:300

説明 (参考画像)
「世界の文豪が贈る」刊行年は国会図書館の同一シリーズのデータより(実際は不明) 
目が細い独特の可愛いハイジの世界を作り出している。


題名 ハローキティのアルプスの少女ハイジ  サンリオキャラクターの世界名作


岡信子ぶん サンリオアニメスタッフえ
出版社:サンリオ 22頁 発行日:1988/07/30 価格:680

説明 (参考画像)
ハイジが山にかえるまでのストーリー
サンリオの「キティ」というキャラクターの特徴として口がなく、涙以外は無表情。
ファンが自由に感情移入できるようにするためという。

他のキャラクターには口があり、表情があるが、主役のハイジのキティは表情がついていない。
(アニメもある)


題名 ハイディ  (国際版)


訳 シュトラッサー・節子
出版社 : ローテンホイズラー出版社 シュテファスイス   35頁 発行日:1989 価格:?(現地販売のみ?)

説明 (参考画像)
絵・マルグリット・ロリー 文・ユルグ・ウィンケラー 巻末に「ハイディー世界を感激させる少女」ユルグ・ウィンケラー、「ヨハンナ・シュピーリの一生と作品」所収

他にドイツ語・英語・フランス語・イタリア語・スペイン版がある。
どれもスイスで作成された「公式」なハイジの絵本 現地で販売中。
原文担当のウィンクラーはヒルツェルのシュピーリ記念館の管理者。スピリの伝記の著者でもある。


題名 アルプスの少女ハイジ しかけえほん


ボルジェ・スベンソンえ 上野和子やく
出版社: 大日本絵画   12頁(6見開)  発行日:1989  価格:2400

説明 (参考画像)
紙工作キース・モーズレイ 楽しいしかけ絵本 一部可動 原本1983 Intervisual Communications,Inc.


いわゆる「飛びだす絵本」 見て楽しく、一部動かすことができる「しかけ」もある。 
子供がこの本を見てどんな表情をするか、想像するだけでもうれしくなる。


題名 アルプスの少女ハイジ よい子とママのアニメ絵本36


平田昭吾著
出版社:ブティック社 46頁 発行日:1989/09 価格:381円

説明 (参考画像)
せかいめいさくシリーズ 
表紙に人物の輪郭にあわせて線で型がつけてあり立体感がある。
輪郭のはっきりしたアニメ的な絵だが、丁重に描かれている。

アメリカとイギリスで英訳されて出版されている。この作者のハイジ絵本は3作目だが一番海外向きの絵柄と思われる。
イギリスで出版された英語版は20ページほど日本版より短縮されている。


題名 アルプスの少女(心あたたまるお話) 世界こども名作100 20


立原えりか・文 バッテスタ・絵
出版社:学習研究社 126頁 発行日:1989/10/30 価格:?円

説明 (参考画像)
「アルプスの少女・小公子・小公女・ナイチンゲール・わかい王さま」を収録 ハイジは5-28頁 

作品案内「世界の人気者ハイジ」安藤美紀夫 学研・ファブリ国際共同編集版


大型本で、イメージ豊か。長い物語をうまくまとめており、お母さんが持って子供に読み聞かせるのに適しているようである。


題名 アルプスの少女ハイジ レディバード・リーダーズ〈Grade 3〉


Ullstein,Sue著 うつみ宮土理訳
出版社 : 南雲堂 51頁 発行日:1990/01/01 価格:583円

説明 (参考画像)
Willey,Lynne絵 Heidi(Ladybird Books)〈Ullstein, Sue;Willey, Lynne〉英文の絵本 朗読カセット付
英語学習用の英文絵本 訳文の別小冊子には挿絵なし


題名 アルプスの少女ハイジ  スーパー・アニメファンタジー 39

平田昭吾著 小室しげ子画
出版社 : ポプラ社 22頁 発行日:1990/04 価格:600


説明 (参考画像) 


題名 アルプスの少女ハイジ 母をたずねて三千里     講談社のおはなし童話館9

文 中村妙子 絵 高見八重子(ハイジ) 徳田秀雄(三千里)  
出版社:講談社 96頁 発行日:1991/12/01 価格:1300


説明 (参考画像)
ハイジ 5-40頁 81-91頁はハイジやマルコの登場するゲーム頁。
(ハイジは髪は黒(全体にパステル調なので茶色に見える)。ちぢれ毛。目は黒)(クララは金髪・直毛 目は青)


題名 ハイジ スーパーワイド絵本チャイルド世界名作館II 12

文 武鹿悦子 絵 牧野鈴子 
出版社:チャイルド本社 46頁 発行日:1993/03/01 価格:1000


説明 (参考画像)
縦横26cmの大判絵本。(2000/03再版)現在市販されているハイジ絵本の中ではもっとも美しい。
(ハイジは髪は
。つよいちぢれ毛。目は茶色)(クララは金髪・巻き毛 目は薄い青)


題名 あるぷすのしょうじょ ハイジ DLデラックス145 世界名作ディズニー劇場5

文・高野瀬順子
出版社 : 講談社 46頁 発行日:1994/09/22 価格:388


説明 (参考画像)
雑誌「ディズニーランド」掲載原稿を再構成 
ハイジはミニー、ペーターはミッキー、クララはデイジーと、ディズニーキャラクターを使用した絵本


題名 ハイジ 日本と世界のおはなし

文・木村由利子 絵・広野多珂子
出版社 : ひかりのくに  36頁  発行日:1995/?  価格:583円


説明 (参考画像)
巻末「おうちの方へ」所収 

ほのぼのとした画風でハイジの世界を表現。ハイジの表情はおすすめ。
魔女の宅急便 その2」などの作品で知られる画家。


題名 ハイジ (講談社の翻訳絵本)

訳・平野 卿子 絵・マーヤ・デュシコーヴァ(スロバキア出身 イタリア在住)
出版社 : 講談社  32頁  発行日:2013/5/21   価格:1620円


説明 (参考画像)
「ハイジは、アルプスの山小屋にくらすおじいさんのもとへ、あずけられることになりました。
おいしいやぎのミルク、ほしくさのベッド、もみのきのざわざわというおと……、ハイジは、山のくらしがだいすきになりました。 
よみきかせ5歳ごろから、ひとりよみ小学初級から。 」



総 評


 なんだか、絵本の世界は怖いです。

 玉石混交、善意と悪意、誠実と手抜きがいりみだれ、作り手に何か言いがたい裏側をひきずっていそうな方がおられるようです。

 敗戦直後の時代の絵本は、思わず胸が熱くなるような本がありましたが、70年代以降は作家も出版社も子供の本と軽く扱っているものが増え、全体としてのレベルは低下しているように感じられます。

 表紙はかわいいとしても、内容で表情のぎこちない作り笑いのハイジに出会うと悲しくなります。
 量産サブカルチャーに使い捨てられてしまい、熱い志を失ったまま手を動かしたとしか思えない本があり、このリストにつけくわえたくないものがありました。
 それでも一覧にして、比較することでいろいろな意味を考えることができます。

 それにしても林芙美子や永島慎二が登場してくるとはおどろきましたし、森やすじのかみしばいの存在を知った時は大変幸せな気持ちがしました。

2005/07/17