桜がもう散る
3/28
今年の桜は咲くのも散るのもあまりにも早くて、例年のようにのんびり構えていたら、美しい花が拝めなくなるところでした。ソメイヨシノもいいけれど、しだれ桜も味わいがある。真下からはまるで花が沸き上がるように見えました。
日本の風景をとり続ける写真家の竹内敏信さんが以前ラジオで、日本人の心の琴線に触れる風景として、桜、滝、富士山の三つをあげていました。なーるほど。
親に似て古風な娘は、桜の花をことのほか愛でており、強風に舞い散る花びらを惜しむように空中で拾い集めていました。
ジャコウアゲハが羽化した 4/4
最近の驚くほどの暖かさに誘われて、昨日、我が家のジャコウアゲハが羽化しました。ただのチョウチョではありません。我が家でさなぎの状態で冬を過ごした家族なのです。
去年の9月ごろ、小3の息子が20匹以上つかまえてきた幼虫は、数週間で次々に羽化しました。その中で越冬したのが2匹。春になって命の鼓動が始まりました。でも1匹は先月、羽化の途中で力つきて死にました。そしてもう1匹が、こうして元気な姿を見せたのです。
我が家ではいろんな虫や動物を飼っていますが、いろんな「生」を見るたびに、生きていくことの難しさとすばらしさを知らされます。
写真は、羽化して20分もたっていない時の状態。うしろに見えるのがさなぎの殻。
Minedaくんからお便り 4/11
中国のメル友、Mineda(ミンター)くんから、写真が送られてきました。彼の故郷ハルピンにある聖ソフィア教会だそうです。ロシア人が建てたということですから、ロシア正教の教会なのでしょう。屋根の作りが東京お茶の水にあるニコライ聖堂に似ています。
Minedaくんは、漢字で張明達(チャン・ミンター)。同じ名前が縁で去年2月にインターネットを通
じて知り合いになりました。今、シンガポールで学ぶ18歳の賢い大学生です。お父さんとお母さんが、僕たち夫婦と全く同い年です!
人なつこい蝶 4/18
去年の秋、我が家で育てた20匹近いジャコウアゲハの幼虫は、さなぎから羽化するたびに外に放しました。数日後、外へ出たとき、1匹のジャコウアゲハが空から舞い降りてきて、ぼくの腕にとまりました。なつかしい家族にあったような気がしました。でもそんなに人なつこかったら、すぐにつかまえられちゃうでしょ。
別の日には、 別のジャコウアゲハがボロボロの羽で、地面の上に力なく横たわっていました。鳥や人に見つからないよう、茂みの中においてやりましたが、幼虫の時から人に飼われた蝶が、自然の中で生きていくことは可能だろうか、と思いました。2週間前に羽化したジャコちゃん(と呼んでいる)は、家の中で放し飼いにしています。
金魚、死す 4/26
ヒノマルという金魚を我が家で飼っていました。初め体長5cm程度だったのが、3年半で16cm
まで成長しました。2年以上生きると、なんだかずっと生き続けるような気がして、ぼくたちも日課の一つとして餌をやっていたのですが、21日に水槽の中で沈んでいるのを発見。生き物である限り、必ず死ぬ
ときは来るんだなと、当たり前のことを実感しました。
次の日から餌をやらなくてもよくなったのは、煩わしさから解放されたようでいて、生活の中に小さな空洞ができた感じです。
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