野鳥の会に入会して、最初に行ったのがこの探鳥会だった。高速道路を使ってバードウォッチングにいくのも変わっているなあ・・が第一印象だった。東京ディズニーランドの前を通って、スキーの”ザウス”が見えるとまもなく着いた。そこは、まわりを高層団地の建物に囲まれた東京?の干潟だった。それでも、海とは運河でつながっていて潮の干満があるらしい。車中で、潮の時間を調べてきたことを知った。きょうの集合時間は、潮時間に合わせているらしい。どうも、満潮時の方が鳥が岸近くに来て見やすいということらしかった。まるで釣りに行くようで感心した。
今まで、ラムサール条約とか東京湾の干潟の話はそれとなく知っていたが、実際行くと今までのイメージとは違っていた。広い干潟ではあるが、まわりに大きな建物があるので池のように狭くも感じられた。団地の公園にも見える。観察舎はりっぱだった。きれいな食堂あり、婉曲した丸い大きな窓からは、干潟が一望でき、そこには備え付けのいくつかのフィールドスコープがあった。小さな図鑑も近くに置いてあった。これなら、初心者でも困らないだろう。2人で同時に見られるスコープもあった。外のトイレもきれいで、最近のブームのおかげだろうか。ただ建物の中にずっといると空気の流れが感じられず、ちょっと本来のバードウォッチングとは違うような気もした。しかし、雨の日は天国だろうとも思った。
当日は、いたれりつくせりで見せてもらった。めずらしい鳥がいると、今フィールドスコープに入っているのが、どういう鳥で・・・・。といろんな種類について説明してもらった。しかし、ここで重要なのは、自分なりに識別のポイントを覚えていかないと、いつになっても覚えられないことだった。識別は初心者には難しい、図鑑等で十分に予習でもしないかぎり無理である。最初着いたとき、干潟には黒い”ぽつん”としたものが点々としている程度にしか見えなかった。これを双眼鏡でじっくり見ると、いろんな色をして、大きさもかなり違うことがわかった。しかし、説明してくれる人は、鳥の名前だけでなくそれに関連したいろいろな話をしてくれるので、たいへん勉強になった。いままで、鳥はニワトリとハトぐらいしか知らなかったので、目から鱗なことだらけだった。
この日は、トウネンを見ることができた。めずらしい鳥のようで、見られてラッキーだと言われた。迷鳥らしく、干潟の隅の方にいた。それをはるか遠くから、望遠で探し出したのには驚いてしまった。熟練者は、一通り、干潟を見渡すと一目で状況が把握できてしまう感じだ。識別の早さには関心してしまった。この日は、他にセイタカシギも印象的だった。ピンクの長い足をしていた。 シギ・チドリの潮の香りのする探鳥会はなかなかよかった。以後、谷津での探鳥会には、かかさず行くようにしている。