大神神社(奈良県桜井市) 2011年 11月
 大神神社(おおみわじんじゃ)は奈良県桜井市にあり、日本最古の神社と 称されている。
 JR三輪駅に降り立ち商店街を歩くと、何軒かのそうめんを扱うお店があった。 ここ三輪地方は、そうめん発祥の地とも言われているのである。
 商店街を抜け線路を渡ると、二の鳥居が現れる。
 大神神社は三輪山を御神体としているので、山を取り囲む鬱蒼とした森の中に 参道が付けられている。 その参道をしばらく歩くと正面に拝殿が出てくる。
 拝殿で参拝を済ませ、次に摂社の狭井神社(さいじんじゃ)に向かった。 多くの人が狭井神社に通じる道を歩いていたので、筆者もならったわけである。 狭井神社に着いて見ると、横手に霊水が湧く井戸がある。 参拝者のお目当ては、その水なのだった。 道理でみなポリ容器などを抱えていたわけである。
 狭井神社から戻るとき展望台があったので寄ってみた。 大美和の杜(おおみわのもり)と名付けられていて、大和平野が一望できる。 大和三山、金剛山、葛城山が望める。 あまり大気が澄んでいないのが残念だった。

 6年後の2017年に、絵画教室の仲間と大神神社周辺をスケッチに訪れる機会があり、大美和の杜(おおみわのもり)まで登った。 今度は見晴がよく、大和三山をはじめ、二上山などもはっきりと見ることができた。 下の展望写真はその時のもの。
 スケッチは、この大美和の杜展望台の下にある若宮社(大直禰子神社(おおたたねこじんじゃ))近くで行った。 その際に、改めて若宮社の建物を眺めると、一般的な神社建築には見えず、仏教寺院によく見られる瓦葺の入母屋造である。 それもそのはず、明治時代の神仏分離より前は、神宮寺としての大御輪寺(だいごりんじ)だったのだ。 かってここに、現在は聖林寺に安置されている国宝の十一面観音菩薩立像(奈良時代)が本尊として祀られていた。 なるほど、このように立派なお堂なら、あのふくよかで堂々とした十一面観音菩薩立像を安置するのにふさわしい建物にように思えてくる。
 スケッチの後は、もう一つのお目当てのそうめん。 今回選んだのは、若宮社近くのお店「森正(もりしょう)」。 門構えからして歴史を感じさせる。 涼しげな庭先の席で、細いがコシのある三輪そうめんを堪能することができた。
(2017/6追記)
 写真は、PENTAX K-5・DA★16-50mmF2.8ED AL[IF]SDMおよびRICOH GX200で撮影。


 拝殿
 三輪山が神体とされるため本殿がなく、この拝殿が中心的な建物になる。
 現在の拝殿は江戸時代の17世紀に建てられたもの。
2011/11/18撮影

 摂社の狭井神社(さいじんじゃ)
 病気平癒の神として信仰されている。
 ここは三輪山への登山口にもなっている。 登ろうか迷ったが、登山の心づもりで来ていないし、ときどき小雨がぱらつくような 天気なので、登山は諦めて戻ることにした。
2011/11/18撮影

 薬井戸
 狭井神社拝殿の左手には、湧水が出ていて、たくさんの人がポリ容器を 持って汲みに来ていた。
 飲用の殺菌されたコップも置いてあるので、私も一杯頂いた。
2011/11/18撮影

 大美和の杜(おおみわのもり)展望台からの眺め。
 中央右寄りに大鳥居、市街地の先に大和三山、そしてその奥に、左から金剛山と葛城山、右端に二上山が見えている。
 この写真は、2017年に再訪したときに撮ったもの。
2017/5/28撮影

 摂社の一つ、若宮社(大直禰子神社(おおたたねこじんじゃ))
 江戸時代以前は、大御輪寺という神宮寺で、今は聖林寺蔵の国宝・十一面観音菩薩立像を本尊として祀っていた。
 道理で、神社建築には見えず、典型的な仏教寺院建築様式である瓦葺屋根の入母屋造なのである。
2017/5/28撮影

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