まき網漁業 こうして捕る
天洋丸は中型まき網漁業の許可を長崎県から受け、橘湾内で操業しています。
船団を構成している船は次のように役割分担しています。
本船(網船) 天洋丸 漁網を積み、投網、揚網を行う 探索船(灯船) 第三天洋丸 船に搭載した魚群探知機で魚群を見つけ、漁場を探索し、集魚灯により魚を集める 探索船 幸栄丸 船に搭載した魚群探知機で魚群を見つけ、漁場を探索する 運搬船 第十八天洋丸,第二天洋丸,第五天洋丸 魚の鮮度を保つ氷を積載し、魚を加工場へ運搬する 裏漕ぎ船(レッコ船) 第二十八天洋丸 網船を引っ張り安定させる
一晩の流れを簡単に説明します。
夜間の集魚灯に集まるカタクチイワシの群れを漁獲するため、夜(基本は19時)京泊港から出航します。
魚を集める集魚灯のついた探索船(灯船)、漁網を載せた本船(網船)、魚を運搬する運搬船などの船団を構成しています。
探索船がソナー、魚群探知機で魚群を確認します。
魚群を確認すると、灯船が集魚灯で海面を照らし、魚を引き寄せます。
網船はレッコ船に網の一端を渡し、灯船と魚群を取り囲むように網を入れていきます(投網)。
魚群を包囲したら、レッコ船から網の一端を受け取り、底を絞り込み、網の輪を小さくしていきます。
裏こぎ船が網船を引っ張り、網の中に入り込まないよう調整しながら揚網を開始します。
漁獲した魚は網船のウインチを用い、三角網(アゼ)で魚をすくい取り、運搬船の魚そうへ移されます。
満船した運搬船は南串山町京泊港へ戻り、漁獲された魚(カタクチイワシ)はフィッシュポンプにて水揚され、すぐに煮干加工場に移して加工されます。
操業は朝日が昇るまで続けられ、一夜でだいたい5,6回投網します。
脂の少ない空腹状態のカタクチイワシはバラケ(夜明け)に捕れることが多く、上質の煮干原料となります。
操業風景(投網後の様子)
本船、手前がレッコ船、奥は運搬船