木目1

記録に挑戦! 特別出題 解答 表紙に戻る
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全着手歩〜全着手玉の長手数記録作品11作を一挙出題! 中長編を11題もまとめて出題したので、解答者がいないかと心配しましたが、 おかもとさん、桑田倫彦さん、H.M.さん、田口正明さん、taka-oさん の5名様から解答メールをいただきました。 解いていただいた皆さん、ありがとうございました。

第1番
第1番
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短期間の募集でしたが、歩から玉まで全て記録作品が誕生しました。 最初の全着手歩は37手。

おかもとさん:
龍の効きを縦横に使うあたり、うまいですね。 が、下記のようにすると、収束が4手のびて41手になります。
第1番参考図

作者からも同様の改良図(41手)が届きましたので、記録としてはこれを登録します。

田口正明さん:
20年くらい前の読サロでの「一本道詰将棋」の流行を思わせる作。
taka-oさん:
昔懐かしい?「一本道詰将棋」のような手順ですが、 1筋を支え駒無しで登る歩がいいアクセントですね。

ちなみに、一本道詰将棋の記録作品はこちら(43手)

第2番
第2番
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本局はおもちゃ箱 No.10がもとネタ。 後半の43手から逆算して51手の記録を達成しました。

おかもとさん:
掲示板にヒントが出ていましたが、手数は自信なし。

正解です。

桑田倫彦さん:
21と71のとが玉方なのは?

43香、53香の不成を限定するため。

田口正明さん:
玉方の応手がよくわからない。 合駒制限駒は1筋か9筋に置いて普通の詰将棋にした方がいいと思う(管理人さんは反対意見でしょうが)。

もとネタが受方持駒指定だったので、それに合せたのでしょう。

taka-oさん:
おっとこれは金桂歩が空駒ありでしたね。
中岐れは、規則的な手順になるように逃げてみました(笑)。

応手はいろいろありますが、すべて同手数になります。

第3番
第3番
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四桂詰は数あれど、桂の王手だけの純粋な四桂詰は本局がはじめてでしょうか。 しかも再下段の桂打から盤面を目いっぱい使って27手。 二枚の飛車が逃げ方を限定するうまい配置ですね。

おかもとさん:
最初から最後まで桂のみの四桂詰って、これまでなかったんですね。
田口正明さん:
これは四桂詰の歴史に残る作。 是非活字媒体で残して頂きたい。

詰パラにHPの好作紹介のページとかできるといいですね。

taka-oさん:
四桂持駒から全着手桂、四桂詰と、これはある意味究極の表現。
第4番
第4番
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全着手銀は私も1局作っていた( 詰パラHP、TOYBOX「銀三昧」)のですが、銀ノコの本局(43手)にあっさり破られました。

おかもとさん:
最後の銀固めが面白い。もう少し手数がのびそうな気もするけど…
田口正明さん:
銀ノコ以降もギンギンギン。
taka-oさん:
銀鋸はいかにもありそうな実現手段ですが、 銀の組替えの収束でさらに手数を延ばしているのが面白い。
第5番
第5番
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全着手金の実現手段としては、縦追い、横追い、金ノコが考えられます。 本局は横追いで1.5往復して45手。 金の王手だけでうまく折り返すものです。

おかもとさん:
折り返し部分を金のみで構成するのはけっこう難しそうですが、うまくまとめましたね。
ただ、8番の収束部を使ってもやはり金のみで同じ45手になるので、もう少し手数をのばしたいところ。
第5番参考図
田口正明さん:
36香の消去で1往復半もできるとは。
taka-oさん:
金は縦往復で車井戸かと思いきや、横に往復。
着手金だけでうまく往復しているものと感心させられます。
第6番
第6番
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全手順角と飛は、「花より団子」「月より饅頭」で飛打飛合、角打角合の回転追いを実現した今村修さんの作品。 全手順角では、V字型1往復で49手。 飛と桂を質駒に、曲がる仕組みをシンプルに実現しています。

おかもとさん:
往復させる工夫が面白い。「花より団子」みたいに命名はしないのですか?

是非命名して欲しいですね(詰工房で聞いたような気もするんですが・・・)

桑田倫彦さん:
問題から角打角合しかないのは分かるのだが,58で折り返す所の変化は飛ばしてしまった.
田口正明さん:
74とを動かすまでに随分手間がかかる。
taka-oさん:
角打角合。 気がついたら14のお家がなくなっていた、ちょっとかわいそうな王様。
第7番
第7番
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飛打飛合で「コ」の字型に追って59手。 えっ、裏返しだって? 玉方から見れば「コ」の字でしょ。

おかもとさん:
6番と同じように、往復させることができるとよかったのですが。
桑田倫彦さん:
ちょうど良い位の考えさせ方でしょうね.
田口正明さん:
作者にしては短い距離?

この作者だけに期待が大きいようです。

taka-oさん:
飛打飛合。 こちらの王様は、ちょっと散歩のつもりが気がついたら隣の隣の町まで歩いていたという感じ。
第8番
第8番
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全着手と金の77手。 なんといっても初形の美しさ。 手順も期待を裏切らず、最後まで趣向手順。 手順自体は昔からよくあるものですが、この形とこの手順、完成品といえるでしょう。

おかもとさん:
すっきり、くっきりのと金追い。 やさしい完成品。
桑田倫彦さん:
11作中最も綺麗.
田口正明さん:
14、33、52歩で元の筋に戻れない。
taka-oさん:
右辺に戻らせない仕組みが、だんだん長くなる追い手順という面白い表現を生んでいますね。
第9番
第9番
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二つの馬ノコを組み合わせた手順は、1999年度看寿賞を受賞した伊藤正さんの「馬×馬」を思い出しますが、 本局では全着手馬の王手でスマートに表現しました。 今回の作品群では最長の133手。 また、本局は攻方駒打ちなしの長手数記録作品でもあります。

おかもとさん:
これは凄い。 馬鋸の目的が質駒取りだと、取った駒を使わなくてはいけないので長手数にはならないのでは、と思っていたのですが、 こういう手もあるんですね。 なるほど。
桑田倫彦さん:
93香を取らせないように寸前でかわすのですね. 流石馬鋸の2乗で,手数が伸びますね.
taka-oさん:
馬は、なるほどこの筋で最長手数・・・。 シンプルなまとめと最後35馬捨て〜25馬が、何とも小気味いいですね。
第10番
第10番
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龍追いでは通常玉方の駒をはがしたり持駒を変換することで繰り返しを増やすのですが、 それでは全手順龍にはなりません。 本局では合駒発生をキーとして、龍追い2往復、103手の記録を実現しました。

おかもとさん:
55飛を適当な駒にかえて、序盤で龍を1枚消して手数をのばす、 というのは無理だったんでしょうか。
桑田倫彦さん:
左に追う.
H.M.さん:
4二に合駒をさせるまでが大変でした
田口正明さん:
100手を超えるとは。42の合駒がよくわからなかった。
taka-oさん:
龍はやはり龍追い。 しかし全着手龍を維持しつつの意味付けとなると、合駒で退路封鎖・玉方持駒枯渇を狙うか、 玉に取らせる邪魔駒消去をするか、龍捨てを間に入れて質駒含みにするぐらいでしょうか。
第11番
第11番
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最後の作品は全着手玉。 もちろん玉では直接王手がかけられないので、開き王手するしかありません。 縦横斜めの玉ノコが考えられるところですが、本局は斜めの玉ノコであっさりまとめました。

おかもとさん:
3筋に歩合は無駄合と思うので、この歩を香にかえて、 19銀と91銀を移動させてはいかがでしょう。
桑田倫彦さん:
31が成香であるのに気付かず,不詰かと思った.
田口正明さん:
橋本哲さんの看寿賞作品を思い出しますが、打歩詰とは関係なく、 単に玉だと他の場所に動けないのですね。
taka-oさん:
収束まで考えると、4枚香でなく2枚角の玉鋸のほうが良かったのですね。 最終手がとぼけてます(笑)。

総評

おかもとさん:
全体として、推敲不足かなと思える作品もありましたが、 短期間によくぞこれだけ作ったものと感心しました。 今回のベストは9番でしょう。
田口正明さん:
今村さん、猫田さんには是非作品集を発刊して頂きたいです。 また、パラ等の活字媒体にも登場して頂きたいです。 なお、パラ11月号の会合報告で少し宣伝させて頂きました。

解答成績

抽選の結果、おかもとさん、桑田倫彦さん のお二人が当選。 おめでとうございます。
おもちゃ箱スペシャルCD-ROM (2001年10月版)をプレゼントしますので、
送付先をメールにてご連絡ください。

木目1