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さて、駒数の記録を終わって、今回からは手順の回数の記録作品を紹介していきます。 回数の記録には、ある種類の手(例えば不成)が1局の中に何回出現するかという記録と、続けて何回繰り返されるかという記録の二つのタイプがあります。 後者の記録は、連続不成回数のように「連続」を付けて表します。 まずは、合駒回数の記録から。いずれも長手数なので、手順は「おもちゃ箱」でご覧ください。 http://www.ne.jp/asahi/tetsu/toybox |
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◇合駒 170回 添川公司「明日香」 近代将棋 2002年12月 本局、手数703手は歴代6位の長手数だが、合駒では4部門で堂々1位。 馬ノコを2枚のと金が遮る形。馬が一手動くごとに、もう1枚のと金の移動のため玉を1筋で上下させる。 同じ作者の「桃花源」と同じく一手馬ノコで、各サイクルで金香合が何回も発生するため、と金の移動合も合わせ合駒合計170回という大記録となった。 また、金合回数69回、香合回数73回、移動合回数28回も記録である。 森長宏明「万里の駒」は合駒回数227回、金合149回と大幅に上回る。 また移動合では河原泰之「I'll be back」が37回だが、残念ながら両作品共早詰があり、修正を期待したい。 注)現在では長手数第9位 注)金合回数は現在では糟谷祐介 「百千帰」 73回が記録 注)移動合回数は現在では吉田京平、やよい「曼珠沙華」 53回が記録 |
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◇飛合 93回 山本昭一「メタ新世界」 詰パラ 1982年7月 龍追い以外の手法(持駒変換×多重連取り)で初めて「新扇詰」を超える941手を達成。 長手数では現在第2位だが、飛合回数では第1位。 持駒変換の作品は数多くあるが、本局は2枚の持駒を歩歩−香歩−香香−角香と変換するのが特徴で、繰返し回数を大きく伸ばしている。 注)現在では長手数第4位 |
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◇角合 42回 山崎隆「石神井川」 詰パラ 1979年5月 角打角合で玉を斜めに上下させながら、以下を繰り返して盤面の成香を増やしていく。 ・78玉の時、79香、69玉、73香成 ・23玉のとき、xx成香、73歩合(83飛で空き王手) そのたびに斜めに1往復し、4往復で合計42回の角合が発生する。 シンプルな香の連置き趣向であるが、盤面全体を使うスケールの大きな趣向は、文句なく楽しめる。 注)現在では添川公司 「風の谷」 44回が記録 |
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◇銀合 32回 志駒屋十政「メタ土竜」 詰パラ 1993年10月 本局も斜めに上下するが、角打銀合銀捨で斜めに送る。 繰返しのキーは38龍による龍ノコ。 35−26−25−16−25−26−35 と移動する間に4往復、32回の銀合と8回の角合が発生する。 注)現在ではやよい「曼珠沙華」 53回が記録 |
◇桂合 54回、歩合 36回 橋本孝治「ミクロコスモス」 詰パラ'86年6月(原図) 桂合、歩合の部はご存知「ミクロコスモス」。 1525手の中で、持駒変換での桂合の発生、駒位置変換での歩合の発生により記録達成。 |
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◇中合 24回、捨合 34回 橋本孝治「アルカナ」 詰パラ 1999年8月 と金の呼出しはがし趣向。 角打の度に歩の中合が発生し、その角を捨ててと金を一つ近づけると、今度は角の捨合が発生し、また角を補充できる。 その機構のため、中合、捨合、両部門の記録作となった。 捨合は変幻自斉「勇馬伝説II」が35回だが、早詰。これも修正を期待。 |
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