川柳展望ネット句会 ’08年2月の入選句

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課題「 面 」 14句を選ぶ互選  

4票以上の35句をを入選とします
1票以上を掲載します。全集句25人135句。


句の並べは順得票数・パソコンの50音順です
句番号は互選に使用した番号です

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入選 獲得
票数

番号
        句 作者名
入選 11 90 内面はこんちくしょうという笑顔 松谷大気
入選 8 82 朝食も夕食も正面に妻 松谷大気
入選 8 98 付けるのも取るのも恥ずかしいお面 橋倉久美子
入選 7 9 いつまでも脱げない仮面重くなる 八千草桃絵
入選 7 20 ご婦人の前では山羊の面にする 吉崎柳歩
入選 7 26 はにかんだようにつくっておく仮面 天根夢草
入選 7 36 一面も三面記事もなまぐさい 堤 伴久
入選 7 128 旅に出て新しい面買ってくる 野邊富優葉
入選 6 54 見えている面はきれいに塗っておく 八千草桃絵
入選 6 69 水面をスキップしてるアメンボウ 小西 明
入選 6 77 側面もきちんと拭いておく机 北田のりこ
入選 6 96 表面に傷があってはならない林檎 寺川弘一
入選 6 112 面取りを忘れ傷つけ合っている 橋倉久美子
入選 6 118 面倒な話に寄ってくるカラス 佐々木ええ一
入選 5 17 この仮面入籍までは外せない 小西幸安
入選 5 25 はずれなくなってしまった鬼女の面 天根夢草
入選 5 35 一面の菜の花蝶になってゆく 八千草桃絵
入選 5 40 王子にはなれないごつい面構え 小西 明
入選 5 66 笑っているようにも 見える 鬼の面 大浦りん
入選 5 70 酔うほどに隠れた面がにじり出る 上山堅坊
入選 5 86 凍結しとても息苦しい湖面 橋倉久美子
入選 5 108 面映ゆい限り長生き褒められる 堤 伴久
入選 5 130 淋しくて仮面をひとつ買いにゆく 松谷大気
入選 4 1 「ムンクの叫び」つけて突進したくなる 三村 舞
入選 4 13 鏡掛けばかり映している鏡 天根夢草
入選 4 15 カレンダーの 裏面捨てられぬ 白さ 大浦りん
入選 4 27 ヒーローに夜店の面がしてくれる 山田こいし
入選 4 28 ひょっとこの面は泣き顔だと思う 吉崎柳歩
入選 4 29 ファンデーション今日は明るい面にする 吉崎柳歩
入選 4 72 正面から反論出来ぬあかんたれ 村上佳津代
入選 4 75 税務署に行くとき付ける般若面 吉崎柳歩
入選 4 91 日替わりでお詫びの面を観せられる 足立ミツエ
入選 4 97 表面を削れないから塗る化粧 小西 明
入選 4 100 譜面は同じ指揮者によって違う味 北田のりこ
入選 4 104 夢ひとつポッケに秘めるニキビ面  佐藤千四
3 4 あなたの今が好き仮面とらないで 佐藤千四
3 6 アメンボが泳ぐと新しい川面 三村 舞
3 14 カルチャーの仮面はずさぬ笑い声 斉尾くにこ
3 19 ご近所とは平面的なお付き合い あだち千花
3 22 そよ風が水の面をやわらげる 橋倉久美子
3 23 断面を不本意ながら見せる紙 天根夢草
3 55 見たことがない神のお面は作れない 寺川弘一
3 56 玄関を一歩出るのにつける面 山田こいし
3 63 初対面の時の話で盛り上がる 高尾久美子
3 67 笑ってはいないお面の向こうの目 橋倉久美子
3 68 証明写真かしこまってる真正面 あだち千花
3 71 正しい人は正面向いてたじろがぬ 寺川弘一
3 83 定年後 仮面をひとつ捨てにゆく 松谷大気
3 89 凸面鏡 覗いて少し気が晴れる 風間なごみ
3 93 能面の眼孔に棲む無常観 北田のりこ
3 95 能面をかぶり怒りを押し込める 八千草桃絵
3 101 母さんのお面ときどき角がある 風間なごみ
3 103 夢がある仮面まだまだ外せない 斉尾くにこ
3 106 面の中で口をもごもごさせている 三村 舞
3 114 面積が大きいだけの僕の面 吉崎柳歩
3 119 面倒は掛けぬと言えたのは若さ 高尾久美子
3 122 矢面に立つとぺこぺこする社長 堤 伴久
3 127 裏面の白いチラシが役にたつ 佐藤千四
3 131 輪に入るちょつと借りますおかめの面 斉尾くにこ
3 132 老いてなお 厳しさを持つ 鬼の面 大浦りん
2 7 アンパンマンの面が祭りを恋しがる 佐々木ええ一
2 12 カーニバル超エキサイトする仮面 足立ミツエ
2 21 死んだのでやっと仮面がはずされる 天根夢草
2 30 へのへのもへじ案山子の面で生きている 吉崎柳歩
2 33 一張羅の面をかぶって初デート 村上佳津代
2 41 翁面そこまで老いることはない 吉川 勇
2 42 仮面つけても瞳の動き隠せない 寺川弘一
2 43 仮面劇居眠りもある永田町 山田こいし
2 45 果てるまで夫に見せぬ仮面持つ 足立ミツエ
2 46 回覧板ばっちり素面見て帰る 足立ミツエ
2 49 鬼の面かぶれば誰も鬼になる 寺川弘一
2 62 春はそこ大根の面を花丸に 吉川 勇
2 74 正面をしっかり向いてレントゲン 高尾久美子
2 78 側面を鏡に写映し見るお腹 上山堅坊
2 80 帳面とにらめっこする決算期 あだち千花
2 85 天地無用私逆立ちできません 吉川 勇
2 92 日曜日素面の娘眉がない あだち千花
2 102 母語る顔は仏の面になる 斉尾くにこ
2 111 面取りをした大根の和み顔 高尾久美子
2 115 面接にだんだん慣れる試験官 佐々木ええ一
2 120 目をくりぬいただけですっかり鬼の面 三村 舞
2 129 良人似の外面とてもよい子です 岡村水無月
1 5 あの世との界面でふらついている 松谷大気
1 8 いくつもの仮面をいつも取り替える 八千草桃絵
1 10 おたふくのめくれば夜叉をつける妻 吉川 勇
1 11 おひなさま 面を替えてと おっしゃらず 大浦りん
1 18 この世との界面を蹴飛ばす胎児 松谷大気
1 24 なまはげが狼になる北の国 足立ミツエ
1 32 わたくしの面を剥がした嫌な人 村上佳津代
1 38 永年の仮面が外れなくなった 佐藤千四
1 39 縁日のお面捨てられないのです 八千草桃絵
1 44 仮面付け踊っていれば合うリズム 斉尾くにこ
1 47 顔面に出てきたイボが気にかかる 上山堅坊
1 52 月光仮面お酒の席を盛り上げる あだち千花
1 53 肩触れて振り向きざまに鬼の面 吉川 勇
1 57 交差点覆面パトに噛みつかれ 吉川 勇
1 59 三面記事で包む焼き芋 佐々木ええ一
1 65 初対面期待で緊張する空気 寺川弘一
1 73 正面は一つ側面はいっぱい 北田のりこ
1 105 面つけるやっぱり鬼になっている 三村 舞
1 107 面の皮ダンナのほうへ回したれ 小西幸安
1 109 面擦れの凛々しい方が娘です 堤 伴久
1 110 面取りのくずは捨てずにお味噌汁 北田のりこ
1 117 面倒と思えば取れぬもやしの根 高尾久美子
1 123 夕焼けはきらい赤面恐怖症 佐々木ええ一
1 125 裏表断面見てもなお疑惑 北田のりこ
1 126 裏返しすると仮面の泣き笑い 佐藤千四
1 133 歪んだら景色も歪む窓ガラス 上山堅坊