OSTRACISM CO.
■ 開発日記 巻之十六(中編)

OSTRA / Takeshi Yoneki

 お姉ちゃんの話ではキャラベルのサイトにはライブラリがなさそうということだったが、実際にはちゃんと用意されていた。ur(DEC HiNote Ultra)に入れてるPCMCIA SCSIカードのWindows95ドライバが欲しかったのだが、製品の型番を記録するのを忘れていた。しかし、キャラベルのサイトにはそもそも一つしかPCMCIA SCSIカードのWindows95ドライバはなかった。どうもurのSCSIカードにはmkIIなんて表現はなかったんだが、これしかないってことはこれが動くんだろうなぁ。
 もひとつiomegaのサイトからZipのWindows95向けドライバを持ってきた。この二つが動けばZipをバックアップメディアにできることになる。そんなには突っ込んでやってはいないそうだが、今まではZipをurからは使えなかったそうだ。
 家に帰るとお姉ちゃんが嬉しそうな顔をして「買ったよぉ」とのたまう。US RoboticsのEther+モデムのPCMCIAカードを買ってきていた。既にドライバをインストールしており、あとは10BASE-Tケーブルでつなぐだけだ。
 いやはやさすがにEtherNetでのLAN接続はInterLinkなんぞとは違って快適そのもの。IPアドレスも割り振り、ついにurは正式におうちLANの仲間入りになった。
 キャラベルのSCSIドライバをインストール後、不明なデバイス表示を削除して再起動すると、SCSIデバイスを認識するようになった。試しに動かなかったマック用CD-ROMを接続してみた。どうも問題がある気配はない。やはりソフト的な問題であったか。きっと現在のバージョンのDOS版でも解決されているのであろう。
 Zipを接続し、iomegaのドライバをインストールすると、きちんとZipを使えるようになった。これでバックアップメディアが用意できた。
 マックのCD-ROM問題もZip問題もどうもキャラベルの製品に付属していたドライバがタコだったのが原因と言えそうだ。ハード的な問題じゃないかと心配していたのだが、やっと使える状態になった。買ってから1年半くらいは経っている。
 今度こそ私の役目は終了。

1997.05.09

注釈:
 結局どうにもWindows95 on urは不安定で、メモリのスピードに追随できてないんじゃないかということで後に再びDOSマシンになった。キャラベルのSCSIはきちんと調べると相変わらず変。Windows95が不安定なせいだったかどうかは不明。
 キャラベル製品はトラブル続きなので、たぶんもう手を出さないだろう。

 どこまで書いたっけな。
 PM8500/150が返ってきてからすぐにキャラベルのハードディスクを接続して確認したところ、やはり症状は改善されなかった。マイクロコアのモデムも同様だ。修理明細にはロジックボードの交換と書いてあったが、ロジックボードを交換しても直らない症状だったのだ。本当に交換したのか疑いたくなる。
 再度T-ZONEの電脳修理工房へ送り、症状が変化しないことと、必要ならキャラベルのハードディスク及びマイクロコアのモデムを送る旨を伝えた。
 ディスクとモデムを送って欲しいという連絡を受け、送ってから、電話を受けた。モデムは取扱説明書に、一部のマックでは自動電源オン・オフは効かないと書いてあるとメーカに問い合わせて確認したそうだ。これは私の失敗。しかし、取扱説明書を確認すると「なお、パソコンによっては、自動的に電源を入れることができないものもあります」という玉虫色の表現であり、これが今回の症状とは判定できないことも事実。常にDTRビットが立ってるのがPM8500の仕様かどうかは不明。
 肝心のディスクだが、症状が再現しないときた。しかたないので、仕事帰りにT-ZONEへ寄ることにした。
 担当者はハードディスクの電源を入れた直後にマックの電源を入れ、ディスクがマウントされていることを私に見せてくれた。私の問題としている再現方法でないことは明白。両方の電源を切り、マックの電源を入れることなくハードディスクの電源だけを入れると再現した。ハードディスクの回転音はしない。
 しかたがないので送り返すよう伝え、帰った。
 夜、お姉ちゃんと相談して、他のマシンでの調査をしてから送って欲しいとFAXした。
 翌日電話があり、PM8600でも同じ症状がでたそうで、やはりキャラベルのディスクの問題のようだ。個体不良ではなく全製品がこの症状を示すものと思われる。もう一度キャラベルとコンタクトすべきだろうな。
 お姉ちゃんにディスクを預け、会社のPM8500での試験をしてもらい「ウチの会社のPM8500ではちゃんと動くよ」という返事を頼りに修理依頼したのだが、きちんと問いただすと「全部の電源がキーボードのパワーに連動してるから、マックの電源をオフにしたままにできない」「だって、そんなふうに説明してくれなかったじゃん」とこっちが責められた。ウチのPM8500が故障しているのかどうかの唯一の判断材料だったのに困ったもんだ。ロジックボード1枚無駄にしてしまった。
 以前最初にキャラベルのディスクを疑い、キャラベルとコンタクトをとったときは、そういった症状はまだ報告されていないということであったが、マックの電源を入れる前にディスクが回転していなくても不良と思わない、またはディスクが回転していないと気づかないユーザばかりなのだろうと思われる。まいったな。

1997.05.17

To: Yusuke Yamanaka
Subject: PalmPilot
Date: Mon, 19 May 1997 15:06:51 +0900
From: Takeshi Yoneki

>>うひゃ〜買ったんですか PalmPilot Pro !!!!!!(驚)
>>使い心地はどうですか? お値段は?
>>Newtonがあのぐらいの大きさになったらいいなあなんて思っていたんですけど・・・
>>機能的には「割り切ってつかえば充分」っていわれてますがどうでしょうか?

 値段は$549。お姉ちゃんがアメリカ出張(WWDC)で、「お土産何が良い?」っ
ていうから「CodeWarrior for Pilotと本体のバンドル」って言ったわけだ。

 私はモバイル大嫌い人間なので、これまでこの手のガジェット(わはははは)
は使ったことがないんだけど、予想以上に使い心地が良い。なんか、現代に蘇
るスパイ手帳(だはははは)だねぇ。
 メモリが1MByteってところが結構苦しいかな。アプリとデータ込みだからね。
でも、何に使うかが分かってれば問題ない。
 日本語対応はHP200LXと同じく個人がボランティア的にやってるんだけど、
なかなか出来は良い。日本語入力はSKKのエンジンだそうだ。
 ペン入力も考えられたもんで、動きのパターンを記号的に認識させるものだ。
さほど練習は必要ない。
 困ったところが、プログラムの概念がかなり奇妙なこと。独特の形式じゃな
いとPilotにデータを送ることができない。テキストをそのまま送るなんて方
法が今のところないようなのだ。あと、不用意な使い方をすると、まだまだコ
ケる。
 ま、HP200LXを使ってる人が移行するほどのシロモノじゃないってことだ。

 MC68000(相当)で、1MByteメモリーって、私が最初に買ったMacintoshの
Plusじゃんかよぉ。

>>Roland JP-8000も買ったんですか!! なんか羽振りがいいですね〜。

 これは衝動買いに近い。ちょっと前から「買おうかな買おうかな、GW前には
買おうかな」なんて言ってた。結局買ったのは先週末で届いたのはこのまえの
土曜日。まだほとんど触ってない。Pilotが来たのが(お姉ちゃんが帰国した
のが)昨日だから、そっちもさほど触ってない。
 JP-8000はぶりぶりのびよびよなんだが、若干やはりデジタルクサさが残っ
ている。ま、安くあげた製品だから仕方がないかもね。軽めな音なのはRoland
の伝統か?

Takeshi Yoneki

Subject: Pilot
Date: Wed, 21 May 1997 13:10:46 +0900
From: Takeshi Yoneki

> 主にガッキーへ

>>  USで大はやりみたいですね。MACのオフ会に新田さんが行ったら
>> 5人/20人も持ってたって話してました。USロボテックスは日
>> 本語化は相当先ってはなしですけどすでにNiftyに日本語化モジ
>> ュールがあるって聞きました。

 NiftyServeのMuON(新田さんの参加してるマックのユーザグループのフォー
ラム)のメンバがFPILOT(Pilotフォーラム)にちらほら書き込んでますね。
 Newtonからの移行組が多いようです。

>>  Macでプログラムを書いたことがあればマニュアル見なくても
>> コード書けるっていううわさも聞きましたけど。

 いくらなんでもそれはないんだが。
 でも、コンパイラそのもののマニュアルは読まなくてもいいな。現在主流の
マック開発環境と同じ統合環境だから(CodeWarriorのことね)。もちろんAPI
は全然違うだろうからそれは読まなくちゃいけない。あと実行環境の概念もだ
いぶ違うだろうな。全部CD-ROMに入ってる(ハズ)なんで、読むのはシンドそ
う。
 だろうとかハズとかまだインストールもしてないもんで(^^;)。

 たまごっちライクなものとしてDigiPetってやつがあります。一旦起動しちゃっ
たらピーピーうるさくて即座に消したんで、面白いのかどうかは知らないです。
 もちろん「さめがめ」も「ぴろがめ」として移殖されています。
 純正ゲームとして「ブロック崩し」「サブマリン」「マインスイーパ」が
付属CD-ROMに入っています。Windows環境じゃないと取り出せないのがちと難
かな。ま、US Roboticsのサイトで公開してるんで問題はありません。

 完全にゲームボーイ状態だな。

 山田さんという方が作ったJ-OS(フリー)ってのが日本語を使うためのソフ
トで、内蔵のメモや住所録等で日本語が使えるようになります。
 ですが、メモは1枚4KByte制限があり、汎用のテキストエディタ的なものは
まだ存在しないようです。
 フォントはHP200LXで有名な恵梨沙フォントをコンバートしたそうです。8x8
なんでかなり苦しいですが、ま、しかたがないでしょう。
 4KByteを超えるサイズのテキストを読むために同じ山田さんがJ-Doc(シェ
ア)というテキストビューアを作っており、重宝してますが、4KByteごとに強
制的に改ページされる(場合によってはそのタイミングで日本語が化ける)と
いうような状態であり、4KByteというのはシステムの持つ制限(たぶんDB形式
の1レコードなんでしょうけど)の可能性もあります。
 このへんをまず調べてみたいですね。

Takeshi Yoneki
現在はただのダウン猿様態

 結局お姉ちゃんの分も買ってしまったUSRoboticsのPalmPilot。山田達司さんによる日本語化のパッチも非常に具合が良く、なんともSweetJAMを思い起こさせる。
 作者友の会のRTでも話題になった(というかした)のだが、Pilotの処理能力は初期の頃のマックそのもので、あんまり面白くない(失礼)ゲームがたくさん作られているって状況も非常に似ている。

 HUNDOSHI-EDITのグレースケールフォント大作戦は多少のつまづきはあったものの、おおむね良好だ。しかしPowerMac8500/150がまるでMacintosh Plusのごときスピードになってしまう。うむ、やはり昔のマシンでは発想はできても実装で問題があったといえる。とはいえまだまだこのグレースケールフォント機能を「何気なく」使えるほどマシン性能は高くない。あと4〜5倍は必要かな。今晩68KでコンパイルしてIIcxでも動作確認をしようと思うのだが、耐えられるスピードとは到底思えない。やはりこれはPowerPCの能力を前提とした機能だろう。

 テストとして、ColorQuickDrawのない機種、System 6、マルチモニタが注意点だ。マルチモニタはもう構築するのがかなりシンドい。困ったな。

1997.05.26

 ようやく68Kマシンでもグレースケールフォント表示がきちんと動くようになった。CopyBitsの前にディスティネーション側をSetGWorldするのを徹底しないことにはきちんと動かないのであった。PPCマシンはそこらへんが鷹揚にできているのかもしれない。やはり様々なマシンで動作させるのは為になる。
 PM8500/150でグレースケールフォント表示で現在文章を書いているわけだが、なんともPlusのスピードを髣髴とさせる。逆に言えば文書作成にはPlus程度のパワーがあればなんとでもなるってことだろうか。PalmPilotはまさしくPlusである(文書作成はちと無理かなぁ)。
 『この新機能を使えば、あなたのパワーマックがPlusになることうけあい。68KマックではMSXを思い浮かべるでしょう』
 300MHzくらいのCPUクロックがあればSE/30程度にはなるだろうか。もちろんSystem 6.0.xでのSE/30のことだが。
 これが私の、PPCのパワーを前提とした最初の機能となる。あくまで文字表示にこだわるのがなんとも私らしいのかもしれない。いや、実に実用性のないくだらない機能なんだけどね。CPUパワーばっかりバカ食いしてさ。漢字TrueTypeだとディスクもガリガリうるさいね。

1997.05.29

To: Yusuke Yamanaka
Subject: =?ISO-2022-JP?B?GyRCQj9NTUJOGyhC?=
Date: Fri, 30 May 1997 13:19:59 +0900
From: Takeshi Yoneki

>>しかしながら、なんでこういう動作をするかの仕組みがいまいち
>>納得いかないというか分からないというか・・・

 え〜、ちゃんとC++を勉強しないといけないね。
 「拡張されたCとしてのC++」は分かってるんだろうけど、「なんとかオブジェ
クト指向の道具になってるC++」というレベルでの理解はまだ高くなさそうね。

>>こうすると確かに、CCrptX_Param のParseParam()がコールされます。
>>でもなんででしょう?
>>ParseCommandLine()のパラメタはCCommandLineInfo型で宣言されているのに
>>違うクラスでもコール出来るんですね?
>>CCommandLineInfoを継承しているクラスはCCommandLineInfo型で参照出来る
>>ということなんですよね、これは。でもParseParam()が実装しているクラス
>>の方がコールされるというのが分からない。
>>で、こう解釈しました。
>>CCrptX_ParamクラスはCCommandLineInfoを継承することでCCommandLineInfoクラスの
>>ふりをすることができる。ParseCommandLine();はだまされてCCrptX_Paramクラスを
>>CCommandLineInfoクラスだと思ってその処理を行う。 ParseParam()という同じ口の
>>関数を実装していればParseCommandLine()はその関数をただ処理通りコールする。
>>つまりCCrptX_Param はCCommandLineInfoの偽物である。
>>これでいいんでしょうか?(なんか不安)。

 フリをするってのは、まあ表現として妥当だけど、偽者ってのはとナニだな
(^^)。
 継承ってのは継承もとの機能を引き継ぐから継承なんで、否応なくフリはし
ちゃうんだな、ま、これが。
 で、なんで勝手にParseCommandLineが呼ばれるかが疑問なんだろうけど、こ
こがオブジェクト指向のカナメなんだわさ。
 C++では多様態(ポリモーフィズム)は仮想関数(バーチャルファンクショ
ン)で表現されるってのは理解はしなくても聞いたか読んだことあるでしょ。
これがそれ。virtualって予約語があるでそ。
 継承元の方では処理の大枠だけ用意しておいて、実際の処理は継承先に任せ
るようにできるわけ。
 継承先で仮想関数を用意すると、継承元で用意していた関数ポインタが継承
先のやつに上書き(オーバーライド)される。で、自動的に継承先の関数が呼
び出されるってわけだ。こうやって、動的結合(ダイナミックバインド)が実
現されている。
 virtualは関数ポインタだって知ったほうがCプログラマには理解が早いだろ
うね。インターフェースを同じにして実際の処理がちょっと違うってのはよく
あるパターンで、Cでは関数ポインタで表現していた。

>>ニュータマゴウォッチが摘発されましたね。これでこちらの方も
>>高値が付く事請け合いです。

 いけしゃあしゃあと「10年前から作ってます」とはよくいったもんだ。

Takeshi Yoneki

Subject: Re^3: =?ISO-2022-JP?B?GyRCMXNCLRsoQg==?=
Date: Fri, 30 May 1997 14:41:09 +0900
From: Takeshi Yoneki

>>>わざわざ、買うことはないですよ。だれも持ってなければやめましょう。
>>>米木さんがもってるかと思ったもので。
>>いえいえ、もともといつか買おうと思っていたんですよ。
>>職場の周辺でも話題になってましたしね。
>>「わざわざ買う」ような事はございません。
>>しかし、私のメールの文面はそう見えるなぁ。

 はいはいRRRありますよ。ヒトに頼んでレイジレーサーと一緒に手に入れた
んだけど、これが時間かかってねぇ。前回は間に合ってませんでした。
 まっちゃんにはRRRよりはレイジレーサーの方を勧めるけど、対戦はRRRでし
かできないかな。RRをやりこんでるとRRRは気が抜けるくらい簡単だからねぇ。

 いまアキバ行ってエースコンバット2を買ってきました。
 DOOMも対戦可能なんだけど、持ってるヒト(私以外に)いるかな? もちろ
んPS版だけど(PC版はNetWareが必要なんだっけ)。

>>>> 私は__君/さんが悪いと思います。
>>>私は結婚したにもかかわらず CodeWarrior For Pilotなどを買ってもらえる
>>>幸せな米木さんが悪いと思います。
>>>米木さん、CodeWarriorも持ってきて〜。みた〜い。(てぇことは、マック
>>>もかかえてか?)
>>LC475で良かったらうちにあるでー。
>>ついでに、Pentiam 155MMX のマシンもありますんで、好きな物持って来て下さい。

 え〜むえ〜むえっくす〜!?
 うちにはSONY製のMSXがあるわい(かなり違うな)。電池切れてて時刻がデ
タラメだけど。

 CodeWarriorってどっち? Pilot向けはCだよ。Mac開発はC/C++/Pascal全部
ありだけど。ディスク容量100MByte〜200MByteくらいは覚悟せよ。
 HUNDOSHI-EDITのグレースケールフォント表示のデモをしてあげませう。ま
るでAcrobatっすよ。
 MOドライブはさすがにないかな?

 そんなわけで、私はAC2とサターンのマルチタップとコントローラあるだけ
と持ってけばいいのね。SONY純正フライトコントローラはでかいんでパス。

 松井家にネジコンあるよね。

 あ〜、Pilotだけど、結局あんまり私が楽しそうに使うもんで、お姉ちゃん
も欲しがり、アキバから買ってきてあげました。ほとんどオアイコ。
 ペアルックならぬペアパイロット。

Takeshi Yoneki

 結局システムを7.5.5に戻した。
 どうも最近デバッガ(MacsBug)の画面が白く抜けて読めないなあと思っていたが、System 7.6以降の問題なのではないかと考えた。そこで、System 7.6をクリーンインストールしてMacsBugを入れたところ、やはりダメだった。そんなわけで結局システムを7.5.5に戻した。もちろん7.5.5のもとではきちんと動く。開発者は不用意に最新システムにもできない。困ったもんだ。
 で、数時間かけてようやくSystemを復旧した。これでほぼ元の状態だろうか。OpenTransportやらQuickTimeやらは普通にシステムを入れただけでは最新にはならないので、何度か再起動させられる。面倒臭いよなぁ。

1997.05.30

 おかしな動作だ。
 グレースケールフォント対応のメドがついたので、ステータス行表示を変更されたオフスクリーンに対応し、次の機能を模索することにした。カラー表現である。
 32bit Color QuickDrawを搭載していたときはWindowをカラーでNewするように変更してある。もちろんグレースケールフォント対応の為だ。なぜColor QuickDrawでなく32bit Color QuickDrawなのかといえば、GWorldを使ったオフスクリーンは32bit Color QuickDraw以降の機能だからだ。独自に自力でカラーのオフスクリーンをサポートしようとは思わない。
 カラーでNewされたWindowの背景色を試しに変更してみた。最初はおかしかったが、すぐにSetPortをしないといけないと気が付いた。バックの色は指定した通りになった(ようだ、なんせグレースケールモニタなんで色がわからない)。最初、ステータス表示に背景色が反映されなかったが、これもやはりカレントグラフポートとCopyBitsの問題であったため、すぐに修正した。
 しかし、この背景色の設定をすると、エディタそのものとして動作がおかしくなる。たぶん表示が狂うだけなのだが、まだ確認はしていない。表示されなかったり同じ表示が何行にも続いたり、どうして? というくらいおかしな動作になる。
 難題だ。

1997.05.30

 カラーがちゃんと表示できた。
 どうも文字色と背景色を白地に黒以外の設定にすると表示がおかしくなっていた。疑いは画面から画面へCopyBitsをしているところにあったし、実験結果もそうでていたのだが、理由がわからなかった。
 途方に暮れながらInside Macintosh VでCopyBitsを引くとでてるわでてるわ。CopyBitsを正確に動作させるために一時的に文字色と背景色を白地の黒に設定しろと書いてあった。なあんだColorQuickDrawの仕様かぁ。
 そんなわけで、無事Windowのカラー化ができた。もちろんHUNDOSHI-EDITのコンセプトに従い、非常に地味なカラー化だ。カラー化なんていうと擬似立体的なダサダサのボタンやらツールバーを想像するかもしれないが、そういう意味ではない。単純に文字色と背景色をColorPickerを使って選択できるだけのハナシ。これで白が眼に痛いカラーのPowerBookでも使えるようになるのではないかと思う。
 また、カラー化したということで、ついに正式に黒地に白という「DOSライク」な表示ができるようになった。黒地に緑というグリーンモニタライクでもいいぞぉ。DOSっぽいフォントでも作ろうかしら。
 まだ少し調整は必要だがおおむね技術的な課題はクリア。

 エースコンバット2は期待を裏切らない最高の出来のシューティングゲームだね。半年前に買って埃を被ってたSONY純正フライトアナログスティックコントローラが大活躍。なんというか、実に良い。もう、嬉しくてしょうがない。

1997.06.03

To: Kenji Hori
Subject: To HORIGON
Date: Tue, 03 Jun 1997 12:20:53 +0900
From: Takeshi Yoneki

>>> こんしゅう、かいしゃのかえりによってもいいすか?
>>... すみません。いけませんでした。
>>ぼくのじんせいこんなんばっかし。とほほ ...
>>きのうまた 2 つほどしいれてきましたがくそげぇでした。
>>「かおすこんとろぉる」-> おぉぷにんぐむぅびぃはすごかったけどただの
>>2じげんしゅうてぃんぐだった ... しかのむちゃくちゃむずかしいし ...

 セガででている「カオスコントロールリミックス」は、ガンコントローラを
使うという、ゲーム性の一大変革をして、面白いゲームになっている。
 リミックスはウチにあるんで、やってみるといい。気に入ったとしてもセガ
だから自分でやるには本体から買わないといけないけどね。

>>あと、かりてきたげぇむをやりました。
>>「あいきゅぅ」-> なかなかおもしろい。
>>きゅうぶがだんたいさんでせめてくるので、あなをほっておとす。
>>くろいきゅうぶをおとすとすてぇじが 1 ぶろっくくずれる。
>>みどりのきゅうぶをおとすといちどに 9 ぶろっくおとせるあなをほれる。
>>しゅうりょうすると、おとしたきゅうぶのかずで IQ がさんしゅつされる。
>>IQ 7 とかでるとむちゃくちゃくやしい。

 このまえやったことはやったが...
 パズルとしては面白いとはおもうけど、私は好きになれない。
 これって結局落ちモノだからだろいうな。

>>「はらっばらっぱぁ」-> にわとりおばさんからさきにすすめない。はまる。

 お姉ちゃんの会社の人から借りっぱなし、返さなくちゃ。
 一応Goodは終って、Coolで2面終ったところだったかな。

>>これはいぜんからのげぇむですが ...
>>「ふぁいなるふぁんたじぃ 7」-> はまりにはまってれべる 99 までいった。むてき。
>>ちょこぼをそだてて 7 だいめにして「うみやまちょこぼ」になった。
>>... とだいたいこんなかんじです。
>>よねきさんは「とぅむれいだぁす」どこまでいきました ?
>>れいのむちゃくちゃむずかしい「だっしゅつ」はしました ?

 トゥームレイダースは地道にときどきやっている。もうこれはじっくり腰を
据えてやるしかない。自分で買ったほうが良いかもしれないな。
 まだプールにみんなをおびき寄せて殺戮する面が終ったばかりだ。面クリの
後、清書モードで再クリアをしてるから時間がかかるんだろうな。
 いまのところ2個所でトゥームレイダースをデモした。やってる本人でなく
見ている周りが気持ち良いゲームってのは希だよね。

 今はエースコンバット2だ。これしかない。もちろんSONY純正フライト
向けアナログコントローラがあるのがベスト。やっとあの巨大なコントローラ
が使えて、しかも非常に有効に使えて嬉しい。最高のシューティングゲームだ
なやっぱ。難易度も非常に練られてる。

Takeshi Yoneki

1997.06.05
PalmPilotを使った日記の実験。
HUNDOSHIのカラー化は比較的順調に進んでいる。ただ、モノクロモードでの表示がまだ少しおかしい。
CopyBitsに限らず、文字色と背景色を気にしないといけないAPIは他にもある。DrawControlsもそうだった。
現在開発環境ではカラーが使えないので、いちいち別のマシンに実行モジュールを持っていってテストしている。これがかなりウザッたい。

with PalmPilot

1997.06.06
SONY純正フライト向けアナログスティックコントローラを半年前に購入してからエースコンバット2の発売を心待ちにしていた。ゲームとしては珍しく予定日にきちんと発売された。この組合わせは予想と期待を裏切らぬ出来ばえだ。なんというか、もう最高だ。
シューティングゲームに要求されるのは、異論もあるだろうが、以下の3点だ。
1. 敵を狙えること
2. 敵の弾を避けられること
3. 殺られたときにプレーヤーがミスッたと感じさせるバランス
上記2を軽んじたゲームが増えていると感じているが、1すら無視したようなものもときおりある。一応フライトシミュレータに見えるつくりであるにもかかわらず、AC2では敵の弾を避けることができる。これを嘘っぽいとみることもできるが、シューティングゲームとしての面白さを追及しての判断と思う。私はフライトシミュレータが欲しいのではなくシューティングゲームが欲しいのだ。ナムコのこの判断は正い。
AC2は上記3点が揃った久しぶりの上質ゲームだといえる。パンツァードラグーンも良いゲームなのだが難易度が高く、セーブできないことが評価を下げている。あれはセーブできるゲームの難しさだ。

with PalmPilot

1997.06.12
電車の中で日記を書くという実験。
余り時間的に余裕のない状態で文字入力するのは思ったよりシンドイ。どうも'o'を'u'と認識されることが多い。まだ完全には慣れていないということだろう。

with PalmPilot

1997.06.13
日経マック1997年7月号の記事でGripGropを発見。連絡がなかったのはよいとしても、製作者の名前が全く記載されてないのは驚き。これはあまりよろしくない傾向ですぞ。
ま、ともかくGripGropも定番のテキスト検索ツールと認識されるようになったということだ。

with PalmPilot

 CountAppFilesシリーズのAPIは、System 6までの環境でダブルクリックされたドキュメントを得るためのものです。System 7でも68Kでは互換性のためまだ残されていますが、必須AppleEventを用いる方法が推奨されます。確かSIZEリソースでHighLevelEventを有効にすると無効になる(データを受け取れなくなる)はずです。
 また、そもそもPPC環境はSystem 7.1以降しか存在しないため、CountAppFilesシリーズのAPIはなくなったようです。

1997.06.16

 どうも日経新聞って、Windows派だよなぁと思うこの頃。
 日本経済新聞(1997.06.19朝刊)にConnectixのVirtualPCの発売発表が記事のカタチで掲載されていたのだが、「データベース構築や文書作成などのマック対応ソフトが減少していることに対応した」なんて書いてある。なんだかねぇ。
 はたしてマックで文書作成ソフトは減少したのだろうか? 文書作成ってワープロの事だよね。確かにMS-Word(J)は7.0相当がいまだ存在しないし、WordPerfect(J)も一太郎も事実上死んでいる。でも、この数年でI-Write、ORGAI、PascalWriteなどが出てきているんだよね。だいたい「使えない」ソフトがいくらあってもしょうがないわけで、MS-Word(J)やWordPerfect(J)や一太郎をマックで使うなどという酔狂なことは普通しないもんだ。いくらWindowsでメジャーでもマック版がタコなのはよくあるハナシ。NisusWriterやEGWordは健在で、バージョンアップもやっている。何がどう減少したのかなぁ。多分記者はマックでMS-Word(J)、WordPerfect(J)、一太郎の話題を聞かないからマックにはワープロが存在しないと判断したんだろうね。
 データベース構築は減少以前に元々ほとんどない(^^;)。昔からマックには4thDimensionとFileMakerしかなかったし、今でもそれしかない。あ、コーシンのグラフィックDBがあったな。ま、特殊なんでこれは除外。OracleのOMOなんて話題も最近耳にする。4thDimensionとFileMakerは今でもバージョンアップしてるね。何がどう減少したのかなぁ。やはり記者はマックのMS-OfficeにAccessがないってんでこんなこと書いたんだろうね。
 しかし、この記事には「マックでWindowsソフトを動かす方法は以前から複数あり、そこに新たな競争相手が1つ増えただけ」なんてニュアンスは片鱗もない。もしかしたら記者はSoftWindowsやPCコンパチカードの事を知らなかったのかなぁ。

1997.06.19

 長く、つらく、楽しい戦いであったPS版トゥームレイダース(発売元ビクター)がようやく終った。前の会社の同僚がウチに持ってきたのはいつだったろう。トゥームレイダースとベルトルガー9はやはり自分で買ってもう一度究めねばならない。
 トゥームレイダースは久々の本格派アクションゲームで、パズル的要素も多い。かの名作プリンスオブペルシャを3Dでやるとこうなるというゲームだと思って間違いない。開発者もプリンスオブペルシャをいかに3Dで表現するかを考えたフシがある(動きやトラップがそっくり)。プリンスオブペルシャと同じくこのトゥームレイダースも後に名作として語られるであろう。
 その昔世間がドラクエVで騒いでたときはWizardry Vをやってたし、世間がFF7で騒いでたときにはトゥームレイダースをやってたわけだ。私ってば素直じゃないんだからまったくもう。
 FF7は誰がやっても面白いようにできてるってのは、まあ、開発費から考えて当然なハナシ(回収しなくちゃいけないからね)で、こういうゲームはわざわざ推奨するまでもない。面白いのは事実だろうけどこれが面白くなかったらスクウェアは潰れてるわな。もっとも私はスクウェアブランドのゲームとはどうにも相性が悪いと自覚はしてるけどね。フロントミッション、クロノストリガー、古くは最初のFFを途中で放棄した。
 そんなわけで、私が推奨するのはトゥームレイダースだ。
 トゥームレイダースは一瞬だけ発売時にテレビCMがスポットされたが、出来が良いにもかかわらず大ヒットしたゲームとは言えない。こういうゲームこそ推奨する価値がある。ベルトルガー9もしかり。
 トゥームレイダースもベルトルガー9もアクションゲームなので、できない人には絶対できない。誰でも先に進めるようなゲームとはいいがたいので相性が悪くても私を怨まないように。でも、ゲームってインベーダもゼビウスもそういうモノだったわけだけどね。難易度は適切だと思う。トゥームレイダースはキツいかもしれないけど。
 操作に慣れるまでが大変だし、慣れた頃にはもっと大変だ(^^)。
 あ、一応爆発的にヒットしているエースコンバット2も推奨。これはマジにいい。

1997.06.20

注釈:
 トゥームレイダースは世界的にヒットした。イギリス発としては珍しいのではないかと思う。続編も開発中だそうで楽しみに待っている。

To: Yusuke Yamanaka
Subject: FF7
Date: Tue, 24 Jun 1997 13:53:52 +0900
From: Takeshi Yoneki

 出張ご苦労さん。

 あの宮坂が結婚したってんで、普通にやってた2次会とやらにいってきた。
甲斐なんて何年ぶりにみたんじゃらほい。焦りまくりの30才ってやつか。
 旧姓輿石のカズミちゃんは産休中に会社がなくなっちゃったそうで、その昔
私が「何になりたいの?」という質問をしたときに「普通のOLになりたいん
です」と答えたのを思い出してしまった。大変だったそうだけど、なかなか体
験できることじゃない。例の日産生命のことだ。
 宮崎は野村だし、青木は第一勧銀だし。ま、こいつらは直接は関わりがない
んだけど。青木のところはシステム屋として4割は第一勧銀以外からの受注だ
そうだ。

 んで、いま噂のFF7をやってる。半年遅れてるってか。ま、流行モノだから
ね。

Takeshi Yoneki

 AppleがNeXTを買収する前だから半年くらい前のワイヤード日本版だったろうか。普段私はワイヤード日本版は(もちろん米国版も)読まない。たまたま、Appleに関する記事が掲載されてるということで手に取った。
 多分連載なのだろうが、ゲーム音楽作成を職業としている人のコラムがあった。「ハードウエアに頼りきったエフェクトばかりのゲームはすぐに古臭くなるよ」ということを主張するためのイントロとして「音楽(ポピュラーミュージック)でもエフェクターが音を古臭くさせる」と書いていた(とっくに捨てて記憶に頼っているので表現の違いはあるだろうが、趣旨はそういうものだった)。で、古臭くならない音楽の筆頭として「ビートルズ」を挙げていた。
 ちょっと待て。
 ビートルズの音を古臭く感じないのか? 私は70年代に初めてビートルズの音を耳にしたとき(もちろん解散後に)非常に古臭く感じたし、ビートルズの音に慣れた現在でさえその感覚は残っている。ビートルズの音を古臭く感じないってのはどういうことだ?
 70年代にいわゆる洋楽の主流だったのはレッドツェッペリンやディープパープルを筆頭とするハードロックだ。後半にはロックという文脈から外れた新しい音楽としてアース・ウィンド・アンド・ファイアーやジョルジオ・モロダーなどディスコサウンド(ダンスミュージック)が生まれた。ディスコサウンドはテクノやハウスの祖先にあたるのだが、まあそれは後で。当時はこれらの音が現代的であり、ペラペラのビートルズの音が古臭く感じられたのである。はたしてこれは例外的な感覚か?
 ビートルズは70年代にはまだ「過去の突出したアイドルバンド」という捉えかたをされていたはずだが、80年代になってベビーブーマー(団塊・全共闘世代)が社会を支配するにしたがって「永遠に語り継がれるべき最高のロックバンド」というように解釈が変わってきてしまった。それに伴い、ビートルズサウンドの露出が始まり、90年代に入ってビートルズサウンドは音を真似た作品群によるジャンルを形成し、大ブームになるに至った。
 それでもやっぱり古臭いと思うんだがなぁ。
 現在のミュージシャンの作るビートルズサウンドは元のビートルズサウンドとはだいぶ違って、かなり現代的だよ。まあ、後に作られたビートルズサウンドに慣れると元のビートルズサウンドに対しても違和感を持たなくなるのかもしれないけどねぇ。
 そんなわけでビートルズの音を古臭く感じないのは、コラムの筆者がそれに慣らされた世代だからなのではないか? ま、確信はないが、少なくとも音を古臭く感じる・感じないとうのがいかに世代間によって違うかなんてことは考えてないかもしれない。感覚を語るのは良いが、それが個人的なものである(すなわち敷延・一般化できない)ことは大前提として欲しかった。
 ビートルズは十分古臭い(少なくとも私には)。
 あと、エフェクターだ。エフェクターが悪者にされたけど、私はエフェクターをあまり使ってないはずのビートルズサウンドを古臭く感じるわけだから、古臭く感じる理由を書かないと片手落ちになる。
 ポピュラーミュージックの音が古臭くなるのはそれがまさしく流行歌だからだ。
 流行ったものは廃れやすい。それだけだ。
 あるサウンドが流行すると、手軽に作られた亜流が蔓延するようになる。で、後にはその元の流行を作った楽曲も含め古臭くなるのである。亜流に足を引っ張られるわけだ。
 サウンドとして流行したのはエフェクターを使ったもの(ワウとかファズとか)が多かったので、エフェクターを悪者扱いしてしまったようだが、エフェクターがなくてもサウンドは古臭くなる。どんなサウンドでも流行してしまえば古くなる。
 古くなる要素は音色ばかりではない。メロディ・和声・リズムという音楽の根本的な部分にも流行がある。あと何年かすれば小室哲哉のサウンドは古臭くなるんだろうが、古臭くなる理由はエフェクターではないと断言できる(メロディ+和声で古臭くなると睨んでいる。でも最近は昔に比べ普通に進行する作品が多いのはゴーストライターのせいか?)。
 アレンジが最も流行に左右されやすい。70年代の歌謡曲のブラスとストリングの掛合いの音は完全に古臭くなっている。米国のテレビドラマ特有のストリングセクションも古臭い。80年代はゲート・リバーブの効いたドラムの音とオーケストラヒットが古臭い。90年代前半に流行したハウスミュージックの58パーセントの跳ね(リズム)もじきに古臭くなるだろう。
 80年代に限っていえば、初めて聞く曲がだいたい何年頃の作品か当てることができた。特にドラムの音の変遷の激しかった時代で、シンセサイザの新製品も多く、特徴的だからだ。
 逆に流行しなかったポピュラーミュージック(定義矛盾だね)は古臭くならない。例えばエマーソン・レイク&パーマーとキングクリムゾンでは前者の方が広く売れた分古臭さが強い。メロトロンよりはハモンドの方が手軽に真似できて流行したサウンドだったという点もある。が、どのみち相対的な話でしかない。
 ジャックスは古臭くならないかもしれない(^^)。

1997.06.27

 うまくイきそうでイけないハナシ。
 お姉ちゃんの嫁入道具のHP LaserJet 4PJプリンタ(^^)をaleph(Linux)に接続し、ESC/Pで日本語印刷できるのは前に書いた。あれ? 書いてなかったっけ。次はPSファイルの印刷だ。
 ghostscriptを使ってPSファイルを印刷できそうだというのはいろいろ文献を読むと載っている。やってみてわかったのはslackwareのgsにはHP LaserJet 4のドライバが入ってないってことだ。Debian-JPのgsには入っているそうだ(http://twics.co.jp/~craig/linux-nihongo/printing/)が、Debian-JPを簡単に手に入れるにはどうするべきかがちと不明。
 しかしJPrinting-mini-HOWTO(http://jf.gee.kyoto-u.ac.jp/JF/JF-ftp/euc/JPprinting-mini-HOWTO.euc)によると、TeXのdviprt向け.cfgファイルを流用するdmprtというドライバを指定することでなんとかなりそうだ。
 そもそもプリンタの設定ををPCL(HPのプリンタ言語、プリンタ・コントロール・ランゲージだっけか?)にしてなかったせいで一晩悩んだが、dmp_site.psを編集し、できたgsの出力ファイルを/dev/lp1にcatすると、きちんとグラフィックが印刷できた。マックでLaserWriter 8ドライバでファイル出力を指定し、TrueTypeを展開するカタチでPSファイルを作ると、日本語もきちんと印刷できた。おお、完璧じゃん。展開されてない日本語を通す方法はこれからだ。
 ここまできたらnetatalkでマックから直接の印刷だ。
 /usr/local/atalk/etc/papd.confに偽PSプリンタのprintcapを記述し、リブートすると、マックからプリンタが見えた。グラフィックは直接印刷できた。英文字もだ。
 でも漢字を印刷しようとすると、LaserWriter 8ドライバがゼロ除算でコケる。
 惜しい。
 気を取り直して、aleph(Linux)のプリンタをSambaで公開し、Windows95マシンから印刷する設定をした。/etc/smb.confに[printers]エントリを加え、リブートしてからWindows95もリブートし、プリンタドライバのインストールをした。スプールのパーミッションでちとトラブったが、かなりすんなりできた。で、テスト印刷、おお、完璧じゃん。あれ? 余計な紙が排出される。この紙が余計だなぁ。これさえ出なけりゃ本当に完璧なのになぁ。
 惜しい。
 どっちにせよ試行錯誤は紙を大量消費する。

 明日はWindows Expoに行って、明後日は三菱のモニタRD-17GIIが届く。

1997.06.27

注釈:
 その後Windows95からの印刷はOKになった。Linux側でlprを通すような設定にしており、改ページがlprとWindowsドライバとで2重化していた。ダイレクトに出力するようにprintcapを変更したことでを余計な紙は排出されなくなった。
 マックからの印刷は古いLaserWriter 8ドライバである8.3.2を使うことで、きちんと日本語も出力されるようになった(新しいドライバがバギーなのはどうやら有名な話のようだ)。ページ長の違いの調整はこれからだが、PPDファイルなんて書けないよぉ。

 もう1年ほど前であろうか。日経バイトにゲーム制作に関する記事が掲載されていた。米国BYTE本誌の翻訳記事だ。
 主にルーカスアーツへの取材を中心に構成され、いかにゲーム制作においてプログラマの及ぼす影響力が低下しているかをレポートしていた。ルーカスアーツは役者を使った映像シーンの作成に莫大な資金と人材をつぎ込んでおり、記事の論調もそれを肯定する書き方だった。ゲームはようやくプログラマの手から解放され、ハリウッド的な物量作戦を展開できる基盤になったということだ。これも記憶で書いてるので言葉は違うだろうけど、そういったことが載っていた。
 ゲームを動作させる環境が、PCではPentium、ゲーム機ではRISC + 3Dグラフィックコントローラなどと贅沢になってきて、映画のような映像を載せることが可能になった。これがその記事の背景にある。
 まあ、これを読んだときは「そんなふうになってきてるんだぁ」と単純に思っていた。普通ならもう忘却の彼方だろう。
 先日PS版「レベルアサルトII」を買ってきた。
 買ってから思い出したのだが、これこそが件の記事の莫大な資金を(プログラミングじゃないところに)投入して作られた、ルーカスアーツの代表的なゲームだ。

 ゲームを開始して5分でわかった。
 論外! ク・ソ・ゲ・ー・!

 PS版以外の「レベルアサルトII」は知らないので、オリジナルのAT互換機版もクソゲーかどうかは知らないが、少なくともPS版「レベルアサルトII」はクソゲーだ。どんなに映像が凄かろうと、肝心のゲーム性がどっかいっちまったら、それはクソゲーだってことだ。
 キャラクターで売るゲームにロクなものがないのはバンダイ(バンプレスト)だけだと思っていたけど、別にバンダイでなくてもキャラクターゲームはダメなんだね。全てのキャラクターゲームを否定する気はない。でも良いゲームに当たる確率が低すぎる。女子供を相手の商売に興味はない。

 件のレポート記事を書いた人はたぶんゲームをやらないんだろう。もしかしたらルーカスアーツ内部でもゲームをやる人はほとんどいないのかもしれない。こんなゲームが宣伝力だけで売れるんだね。騙された私が悪うございました。もう私はルーカスアーツは信じません。
 映像に資金と人材を投入するのが悪いとは言わないが、プログラミングをケチったら絶対に良いゲームはできない。「トゥームレイダース」の方がかけた資金は断然少ないと思えるが、出来栄えは全く逆だ。基本はいまだ少数のプログラマが握っている。

 あ、でも「レベルアサルトII」と「トゥームレイダース」ではどっちが売れたんだろう。「レベルアサルトII」だとすれば企業はそっちを選ぶだろう。愚にもつかないモノを宣伝力だけで売って衰退したアイドル歌謡と同じ道が待っている。
 大手で老舗のナムコが「エースコンバット2」のような良質のゲームをリリースしているうちは大丈夫だろうけど。

1997.06.30

To: Kenji Hori
Subject: TO HORIGON
Date: Mon, 30 Jun 1997 15:12:29 +0900
From: Takeshi Yoneki

FF7通信

トゥームレイダースが終った話はもうしたな。
素晴らしい製品に感謝を込めてトゥームレイダースとベルトロガー9を買って
きた。で、そのついでに買ってきた「レベルアサルトII」が最悪。クソゲーの
典型的例だった。知名度と宣伝力だけで売れてるんだろね。

WindowsExpoで評判のディアブロを買ってきた。まだ開封もしてない。やった
ら感想を書く。

太陽のしっぽはなんだか良く分からないゲームだ。あれを面白いと思う人って
どんな人?

FF7はウータイへ行くのがメテオ後になってしまったため、ユフィ(コギャル)
にはまともには遭えなかった。ユフィに遭う方法のヒントもなかったのだが、
とある紹介本で「森で目を血走らせて探す」なんて書いてあったので、何個所
か森で戦闘してたらやっと遭えた。5回くらい逃げられただろうか。
おかげで主人公のレベルが70なのにユフィはまだ60。だいぶ差があり、これを
埋めることはできそうもない。
なんとかヴァレンタイン(吸血鬼みたいに寝てたやつ)もメテオ後に遭えたの
だが、こいつのレベルは主人公と同じくらいだった。
ようやく山チョコボが生まれたんで行けなくて焦らされてたところにやっと行
けた。あとは川チョコボと海チョコボだ。

一応楽しんではいるが、充実感は全くない。ドラクエやウィザードリィやキン
グスフィールドでは充実してたんだがなぁ。なんでだろ。

たぶんFF7をこのまま止めても悔いは残らない。事実、時間さえかければ終れ
るはずのゲームで、途中で放棄したのは3本ともスクウェアだ。だってつまん
ないんだもん。FF I、クロノストリガー、フロントミッション。やっぱ私はス
クウェアのゲームとは相性が悪いや。

Takeshi Yoneki

To: Yusuke Yamanaka
Subject: shell
Date: Tue, 01 Jul 1997 18:17:21 +0900
From: Takeshi Yoneki

 最近話題のディアブロを買ってきた。これがなかなかいい。
 FF7はつまんないんで途中でやめてディアブロを本格的に始めようかな。

>>最近思ったんですが、Windows95でフォルダとかクリックしたら
>>ウィンドウが開くじゃないですか。「ああMSもとりあえずGUIをMac風にしたなあ」
>>と思ってたんですが、これって結局エクスプローラー(not IE)にオプション付けて
>>起動してるだけなんですね実は。エクスプローラーってWin3.1のファイルマネージャの
>>ニューバージョンに過ぎないと思っていたんでこれはちょっと驚きでした。
>>というか、なんか変・・・。
>>ファイルエディタとフォルダウィンドウを表示させるものが(オプションが違うだけで)
>>同じものだってのがなんか変じゃないですか、なんとなく。

 Finderとの対比で考えると、確かに違和感があるとは思うが、私はちょっと
違う。詳細は以下を待て。

>>フォルダを開くってのはOSの基本操作の一部(OSの使い方って感じ)で
>>ファイルブラウザはそれを踏まえてさらに便利にするツールって感じで
>>存在する生い立ちが全然違うんじゃないかと思うんです。
>>ファイルを開くってのがexeで実装されているのもなんか違和感があるし・・・
>>Macだとフォルダを開く機能はFinderに実装されているのかな。
>>こちらは確かに”Finder”存在するけれどよりOSに組み込まれているような
>>感触があってほとんど何やってるかなんて意識する必要はないですよね。

 これもやっぱりFinderとの対比での感触だろうが、うすうす気づいているよ
うにFinderもマックの一アプリでしかない。詳細は以下を待て。

>>要は何が言いたいのかというとエクスプローラーはフォルダが開く度に
>>どんどんexplorer.exeが起動されちゃってるというのが気に食わないんです。
>>開いたフォルダがなんでタスクバーに表示されるのか最初は不思議だったんですが
>>そういうことだったんですね。OSの一部という概念とあるひとつのexeという概念が
>>ごっちゃになってる。なんかやっぱり変だぞ、この造りは・・・
>>(因みにエクスプローラーは削除できません)

これはいわゆるひとつの誤解だ。Explorerのインスタンスは一つだ。
タスクバーに表示されるのはトップレベルのウィンドウであって、プロセスと
かタスクとかは全然関係ない。タスクバーという名前のくせにちっともタスク
じゃないのよね。
実験してみればすぐ分かる。MessageBoxを親をNULLにして呼ぶとタスクバーに
加えられる。

ひとつのアプリでしかないというのはExplorerもFinderも一緒なんだが、
Finderの方がより一層OSとの一体感が強い。これは事実。
でも、ExplorerもFinderもshellにすぎない。歴史的にはsh、csh、bashなどの
UNIXのshellやMS-DOSのcommand.comの発展したものだ。これらのshellはUI
(GUIに限らずね)を構成しており、ユーザから見たOSの印象そのものを規
定する。でも本当は「shellとOSは別のもの」であり、「shellは一つのアプリ
(コマンド)でしかない」ってのは言葉では理解してるんじゃないかな。

フォルダを開くのはOSの基本動作ではないんだな、これが。OSはユーザに対す
るインターフェースは規定しない。OSはプログラムに対するインターフェース
を規定するだけ。
ユーザに「フォルダを開く」ように見せかけているのはshellなんだよね。
MS-DOSのDIRだってCOMMAND.COMがやっている。UNIXのlsはモロにコマンド(ア
プリ)だしね。「フォルダを開く」という感覚はディレクトリを辿るという動
作をGUI化したときに、アプリによって与えられたものだ。アップルもフォル
ダとディレクトリを厳密に分けて使っている。ディレクトリがコンピュータと
しての現実で、フォルダがユーザへのそのプレゼンテーションってことだ。

shellもアプリでしかないので、UNIXのshellやMS-DOSのCOMMAND.COMはコマン
ド(アプリ)として使える。Explorerはたぶんこの事実をそのまま大袈裟に拡
張したんだと思う。
Finderも一アプリでしかないってのはAppleScript等でFinderに対してQuitを
発行するとちゃんと終るってことで確認できる。Finder以外のアプリを全部終
了するとFinderが再起動する。

マックにもFinder以外のshellがある。AtEaseとかいう名前だっけ。Windowsに
もExplorer以外のshellがある。ProgramManagerだ。たぶんどっかの設定をど
うにかすると、Explorerの代わりにProgramManagerがユーザインターフェース
を規定する。なんとこのshellはディレクトリを辿れない(^o^)
UNIXのディレクトリ関連のコマンドがshellとは別に作られてることを考えれ
ばそんなに奇異なことじゃないんだけどね。

>>IE4.0ってひょっとしてこれにインターネットをくっつけようとしてるんじゃ!
>>なんか脈略のない話になってしまいましたが、僕の言いたいことがわかって
>>いただけたでしょうか?

 インターネットの資源をshellからダイレクトに扱えるように見せかけるっ
てのは、Explorerが進む道としては妥当だろうね。
 その昔FileManagerはファイルとディレクトリしか扱えなかったけれど
Explorerになって、それ以外のプリンタ等の資源にもアクセスする窓口になっ
た。次はやっぱInternetだよね。
 いいかい、shellは結局窓口であって、そのものじゃないんだよ。ファイル
を開いているのはshellでなくshellから呼ばれた各応用プログラムだって基本
は変わりようがないからね。見た目に騙されちゃダメだよ。

 コンピュータに詳しくない人と詳しい人では、同じようにフロッピーにある
アイコンを見ても、それをどう捉えているかは全然違う。詳しい人はファイ
ルがアイコンで表現されていると捉えるが、詳しくない人はアイコンをファイ
ルそのものとみなす。直感的に操作できるってのはそういうことだ。

Takeshi Yoneki

To: Yusuke Yamanaka
Subject: DIABLO
Date: Tue, 01 Jul 1997 19:21:03 +0900
From: Takeshi Yoneki

>>> 最近話題のディアブロを買ってきた。これがなかなかいい。
>>> FF7はつまんないんで途中でやめてディアブロを本格的に始めようかな。
>>ディアブロって何ですか?(フルネームですかそれとも略語?)

 DIABLO(ディアブロ)

 DOOMの再来ともいわれるくらい今ヒットしつつある米国製ゲーム。
 Windows95で動作。Pentium 75MHzが必須。
 マック版はこの夏の終わりくらいにでるそうだ。
 日本語版は予定があったものの中止。
 感触としてはウィザードリィやダンジョンマスターの血をひく硬派のRPG。
 システム的にはリアルタイム性の強いローグといったところ。
 絵が実に綺麗。

Takeshi Yoneki

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「読まなくてもいいよ16(後編)」
OSTRACISM CO.
OSTRA / Takeshi Yoneki