また香港に行って来ました。
香港は仕事1回、プライベート7回の合計8回目になりますが、行き飽きません。
何がそんなに良いのかと聞かれますが、おいしい食事も魅力ですし、街がエネルギッシュな点も気に入っています。狭い土地に密集して建つ風水を取り入れた様々なデザインの高層ビル、高層ビル群の前に広がるビクトリアハーバーの淡いエメラルドグリーンの海の色、そこをゆっくり渡るクラシカルなデザインのスターフェリー、ごちゃごちゃした露天の商店も魅力です。
街を歩くと漂って来る中華料理の調味料の八角の匂いを、臭いと感じる人もいますが、私にはそれも香港の街が持つ個性の一つに感じます。

今回の旅の相棒は会社の後輩夫婦と四歳児(男の子)、後輩君の同窓生(某航空会社の副機長=コーパイ君)の4名です(四歳児のお父さんを除き皆さん始めての香港)。香港はなるべく多くの人と行かないと食事がつまらないのでお薦めできません。1回だけ一人で行きましたが、香港まで行ってマクドナルドに入ってしまいました^^;

今回の旅は完全な個人手配の旅で、エアーチケットは私はマイレージの特典チケットなので無料。ホテルは香港島の銅羅湾/コーズウェイベイという繁華街、日本のそごう、ショッピングモール「タイムズスクエア」に近い「サウスパシフィックホテル/南洋酒店」にしました(1.6万円/泊)。私は香港8回目にして始めての香港島のホテルです。それまでは九龍(カオルーン)ばかりだったので新鮮です(九龍は中国本土の半島、香港島は半島の先、フェリーで5分位の距離にあります)。

香港旅行で重要な事は、何回食事ができるかです。今回の旅では夕食3回、朝食3回、昼食2回でしたので、行く前から定番に加え新規開拓狙いでいろいろ調べていました(上の画像は、マカオに行くと必ず食べる卵の風味がたまらないエッグタルトです)。


2012年4月19日(木曜日)気温:24度、天候:雨

行きの飛行機はJALで羽田発。私は国際線ターミナルが新しくなってから始めての羽田発の国際線でした。
新しいターミナルは巨大ではないので快適。特にモノレールを降りるとまったく段差無しで航空会社のチェックインカウンターに着くので感動します。しかも、一番近いカウンターには1分位で着きます。

JALのB777は平日なのにエコノミークラスは満席でした。
フライト時間は予定では4時間5分でしたが、悪天候で空港が混雑し、3回位旋回して空中で待機したので、揺れもあったし、到着も1時間弱遅れました。
機内では、アカデミー賞の作品賞を受賞したサイレント映画「ジ・アーティスト」を観れて得した気分。機内食のメニューはチョイスは無しで「和みの彩り空弁」(味はまさに普通の弁当)、焼き鯖のせご飯、ハーゲンダッツのハーフサイズのバニラアイス(JALとハーデンダッツのコラボ商品だそうです)。

現地の天候は雨時々曇り。気温は25度。現地の人の服装は、ほとんどの人が半袖姿。
空港では両替後にオクトパスカード(スイカやパスモと同じプリペイドカード)を購入(300香港ドル=3,000円チャージして、最終日の残りは38ドルでした)。このカードを使えば、小銭いらずでバスや電車に乗れるのでお薦めします。
空港からはホテルリンクのバスで直接ホテルに向かいました。大手のホテルを順番に回るので順路の最後の方になると時間はかかりますが、楽です。
バスの中からこの日の夜行く広東料理の有名店のヨンキーレストランに電話して予約完了。英語はブロークンで十分。相手がなんと言おうと最初にハローと言えば英語が通じる人に代わってくれます。
ちょうど夕方のラッシュが始まっていましたが、鉄ちゃんの四歳児は、二階建てバスや世界ではここだけの二階建て路面電車(トラム)を見て「あっちも、こっちも、にかいだてバスばっかりだ!」と大興奮でした。香港島ではトラムは重要な交通手段です。

ホテルにチェックして早速トラムで移動。
トラムは1950年代に作られた車両が多く窓枠は木製。道の中央にある専用の起動を走りますが、トラムの渋滞もあります。2階席に座れば独特の街並みが良く見えて、観光気分が盛り上がります(駅は200〜300mおきにあります。料金はどこまで行っても2.3香港ドル=たったの23円、後ろから乗って前から降りて下さい。料金は降りる時に払います)。

金庸(金辺に庸)記酒家/ヨンキーレストランは私の定番(場所は香港島の中心地中環/セントラル)。
日本人向けの高額セットメニューがテーブルにありましたが「アナザーメニュープリーズ!」。
単品でオーダーしました。オーダーしたのはピータンの生姜の酢漬添え、ローステッドグース(ガチョウのロースト=画像右)、季節の野菜(ブロッコリー)のかに肉あんかけ、ほうれん草炒め、ワンタン麺一人前(お子様用)、炒飯、マンゴープリン。
ピータンは濃厚な味わいで生姜の酢漬と相性が抜群。アヒルは皮と身、油のバランスが良く、あんずのジャムに付けて食べると味わいが増します。ブロッコリーはしゃきしゃき!(中華の野菜の炒め加減、茹で加減は抜群です。最初にさっと油通ししているからですが、しゃきしゃきとした食感はたまりません)、炒飯はぱらぱらでこれも本場ならではの味でした。
マンゴープリンはフルーティー感や酸味が足りなくていまいち(いまいちな事は知っていましたが、もしかして変わっているかと思ってオーダーしましたが、変わっていなかった。私はマンゴープリンが大大大好きなので、要求レベルが高いのです^^)。
ワンタン麺は広東料理の麺類はおいしくないと知って味見しましたが、やはり駄目。麺は極細のちじれ麺でやたら長く、もちもち感ゼロ。スープも干しエビの風味で変。日本人がおいしいと思うこしがあるのに柔らかい麺は、日本ならではである事を再認識しました(香港では出前一丁やサッポロ一番が人気なので、段々と日本風の麺文化が浸透しています。熊本ラーメンの味千拉麺も人気です=味は現地向けにチューンしていていまいちですが)。ちなみに、横浜家系博多拉麺なんて、全く意味不明な店もありました
レストラン内はあちこちのテーブルで大きな冬瓜をくりぬいたスープをオーダーしていました。

お会計は、大人4人四歳児一人で食べて、ビール代込みで1,253香港ドル(大人一人3,130円)。ごちそうさま!
店から出ようと思ったらウェイティングの人の多さにびっくり。人気店は予約が正解です。初めて香港で中華を食べたコーパイ君の感想は「う〜ん、幸せ」。

食事の後はビクトリアピーク(100万ドルの夜景が見れる香港島の展望台)に行こうかと思いましたが、下から山頂の建物を見たらガスで霞んでいたので断念。下から見て山頂の建物がクリアーに見えない場合は、展望台からも夜景は良く見えないのです。街を歩いている時、四歳児が気温が10度だった東京に比べて10度以上も高いので「きょうは、あったかいね!」と言ってました^^


4月20日(金曜日)気温:25度、天候:雨

この日は天気によってマカオに行くか香港の離島の長州島に行くか決めていました。マカオはカジノやポルトガル料理狙いなのでインドアがメイン、長州島は海鮮料理狙いで行きますがビーチにも行くので雨の日に行くのは無意味なのです。

この日の天気は、朝は晴れ間がありますが、昼過ぎから雷雨の予報だったため、行き先はマカオ、朝食は飲茶、昼食はマカオを統治していたポルトガルの料理、夜はホテルの近く(競馬場のハッピーバレーの南側)の高級メニューを安く食べれることで有名なレストランに決定しました。
飲茶は老舗の飲茶屋として有名な陸羽茶室(場所は香港島の中心地の中環/セントラル。ヨンキーレストランの一筋南)。またトラムで移動。四歳児はトラムの二階席の一番前に座ってご満悦でした。

陸羽茶室(ロッユーチャーサッ)は中国返還前も返還後も変わらない佇まいでした。いつもいるインド人のドアマンに人数を言って入店。席についたらまず「普シ耳茶/ポーレイチャ!」(日本ではプーアールと呼ばれているお茶)を注文。
日本人にはとりあえずジャスミン茶を出そうとするので、香港人が良く飲む油を落とすお茶を注文。少しカビ臭い風味ですが慣れれば気になりません、風味より油を落とす機能が重要です(笑)。四歳児のお母さんも「カビ臭さは気にならない。これならいけます」と言ってました。
飲茶は様々なスタイルがあり、最近の店では個別オーダー方式、伝統的な店では席まで来るワゴンから選ぶ方式、そしてここは駅弁方式(首から下げた箱から選ぶ方式)です。
牛肉しゅうまい、海老しゅうまい、チャーシューマン、魚のすり身の冬瓜巻き、海鮮しゅうまい、豚バラ肉のサイコロ煮、長粉(香港では定番のグース牛肉ミンチの米粉クレープ巻き)等を食べて568香港ドル(大人一人1,890円)。右の画像の手前はエビと野菜の茎入りの蒸し餃子(焼き餃子はありません)、奥は普通のシューマイだと思って食べたら、海鮮のシューマイでした、見た目と味のギャップも点心の楽しみです。
ここはどのメニューもしっかり味付けされているのが特徴で、今回もおいしかったです。
店内は新聞を読みながらゆったりと飲茶を食べる紳士が多いのが特徴です。運転手付きの大型ベンツで乗り付ける老紳士もいました。
始めて本場の飲茶を食べたコーパイ君の感想は「う〜ん、幸せ」。

朝食の後はトラムに乗ってマカオフェリーターミナルからマカオへ。
運行時間を見ると出港は1時間後、しかしスーパークラス(ファーストクラス)なら15分後の便に乗れることがわかって、普通席の2,000円高でしたが時間をお金で買いました(軽食付きで往復5,680円。カジノでスッカラカンになる人がいるので、往復切符の購入が必要)。
船内では食事が出てびっくり(クロワッサン、マドレーヌ、水、デザート=一見グレープフルーツゼリーかと思ったら、味気ない寒天だった)。海は波が高く夕立ち並みの大雨も降っていて視界が極端に悪く、途中で停まって汽笛を鳴らす程でした。四歳児のお母さんは船酔いしてしまいました(船員さんに「乗り物酔いの薬は無いか?」と聞いたら「無いけど、ミドルに座るといいよ」と言われて前方の席から中央の席に移動したら揺れが少なくて楽になったそうで、良かった)。到着は30分位遅れ。

マカオは香港と同じ中国の特別行政区域ですが、行き来にはパスポートが必要です。
まず、定番の世界遺産の聖ポール天主堂跡やポルトガル植民地時代に作られたヨーロッパの様なセナド広場に行くつもりでしたが、着いたら大雨だったので、屋内にベニスの街を再現した巨大インドアショッピングモールで有名な「ザ・ヴェネチアン・マカオ・リゾート・ホテル」の無料シャトルバスに乗って出発。
マカオがある半島から大きな橋を渡ってタイパ島に渡りました(約15分で到着)。中に入ってみるとでかい!金かかってる!。こんな豪華なカジノを建てられるという事は、結局お客は損してカジノが大儲けしていることを証明してるじゃないか、とつくづく思ってしまいました。まあ、カジノに来るお客は自分だけは違うと思っているのでしょうね。夢も買ってますしね。

ベニスの街を再現したショッピングモール「ザ・グランドカナル・ショッパーズ」は330もショップがあり、とにかく広い!
天井には晴れた空が描かれ、街並みはディズニーシーみたいで、ゴンドラが浮かぶ運河まであって良くできています(ゴンドラは小さなスクリュー付きのインチキゴンドラ。ディズニーシーのゴンドラはちゃんと漕いでいます)。
我々はカジノに入れない四歳児とお母さんを同じフロアのキッズゾーン「Qube」(有料=500円位)にお送りして、いざカジノへ。

我々はギャンブル好きはいなかったので、制限時間40分でここからは個別行動開始。
スロットマシンは1香港ドルからできますが、ルーレットはミニマムチャージが200香港ドル、大小(3つのサイコロの出た数の合計の大小を当てる中国独特のギャンブルで4〜10が小、11〜17が大)のミニマムチャージは300香港ドルでした。
我々はほんの少しだけやってすぐ終了(私は1,000円しか使わなかった^^)。コーパイ君は「大小の大が連続4回、小が連続5回とか出ているが確率論的におかしい、あれは操作してる」と力説していました(サイロコは機械が振ります)。

外は雨なので、このままモール内でイタリアンでも食べようかとかと迷っていたら、四歳児のお父さんから「せっかくマカオに来たんだから、前に行った事があるポルトガル料理レストランに行きましょう!」と提案があって、「そらそうだ!」という事でマカオの中心地で世界遺産のセナド広場に向けて的士(タクシー)で出発。
マカオが初めてのお二人にヨーロッパのような街並みを一瞬見てもらいました。
このセナド広場を含むマカオ歴史地区は世界遺産で、セナド広場は大航海時代を象徴する波の模様の石畳が敷かれています。ここの石畳はカルサーダスと呼ばれ、ポルトガル本国から取り寄せたそうです。ポルトガルから来た美しい物と言えばもう一つ、セナド広場を正面に見るポルトガル植民地時代の政治の中心地だった建物「民政総署」の内部の壁を飾る白地に青で絵付けされたアズレージョ(装飾タイル)も美しいです。
目的地「レストラン・プラタオ/九如坊」はセナド広場からすぐ。もう14時になっていたのですんなり入れました。

オーダーはアフリカンチキン(大航海時代にポルトガルの貿易船が立ち寄ったインドの胡椒、ターメリック、マレーシアのココナッツミルク、ポルトガルのオリーブオイル、大航海時代はアフリカで積み込んでいた鶏肉を使った料理で、大航海時代がこの一皿に凝縮されています)、カリーハイ(カレー風味の渡りかに=画像右)、いわしのグリル、温野菜、ケチャップライス、青島ビール、ポートワインの白(珍しい)。
中華が続いていたので味がアクセントになって大満足。一番好評だったのはアフリカンチキンと、てんこ盛りの温野菜(ブロッコリー、カリフラワー、キャベツ)。四歳児はビーフコロッケがお気に入り(じゃがいも無しのビーフのひき肉オンリーのコロッケでしたが、味がお子様向けで「おいしい」と喜んでいました)。お会計は1,285香港ドル(大人一人3,210円)。
始めてポルトガル料理を食べたコーパイ君の感想は「う〜ん、幸せ。香港マカオは野菜がたっぷり食べれてうれしい」。
ここはスタッフも感じ良くて満足でした、ごちそうさま!

ちなみに、香港マカオで中華レストラン以外に入ると水が出ますが、絶対飲まないで下さい。万が一のリスク(お腹をこわす)があります。ホテルで歯を磨く時もミネラルウォーターで歯ブラシを洗い、口をゆすいで下さい。また、冷たいドリンク(ジュース等)を頼む時は「ノーアイス、プリーズ」が原則です。生の野菜も洗った水が付いているので要注意。四歳児のお父さんのようにまったく問題ない人もいますが、旅先での下痢はつらいのでご注意下さい。

ポルトガル料理の後は、これもポルトガルのお菓子エッグタルトの名店(CAFE e NATA/カフェ・エ・ナタ)に向けて徒歩で移動。
ここのエッグタルトはマカオに来たら必ず食べる名物です(しょうがで固める牛乳プリンも有名ですが、1回試せば十分)、エッグタルトは一つ7.5香港ドル(75円)。控えめな甘さ、卵の風味が活きたカスタードクリーム、サクサクなパイ生地がたまりません。香港マカオで間違いなくナンバーワンです。四歳児は「プリン、プリン」とカスタード部分だけを食べて喜んでいました^^;

この後はフェリーで香港に戻りました(再入国)。
フェリーターミナルからは鉄ちゃんの四歳児に地下鉄(MTR)を見せるためにセントラルから海底トンネルで対岸の九龍半島の先端にある尖沙咀/チムサーチョイに移動。
MTRはステンレス製の座席が特徴で、トンネル内はどこでも携帯が使えます。ずーっと携帯でしゃべっている若者もいました。ここで香港始めてのお二人は日本の1.5〜2倍位早いエスカレーターのスピードに驚いていました。四歳児のお母さんは「うちの母は乗れないわ」と言ってました。

チムサーチョイでは、両替えのため重慶/チョンキンマンションに寄りました。ここは沢木耕太郎の「深夜特急」で主人公が泊まったホテルが入居する香港らしいビルで、インド人や黒人が一杯いて、東南アジアじゃない雰囲気(大規模改修して綺麗になっていました)。四歳児のお父さんが一番奥の目立たない両替屋で両替えをしましましたが、立地が不利なのでレートが一番良かったそうです。


その後は私にとって念願だったスターフェリーに乗ってビクトリアハーバーを渡りました。
スターフェリーは私が香港に来ると必ず乗るお約束。
クラシックな船内もいいですが、淡いエメラルドグリーンの海の色の中をゆったりと航行する船内から見る香港島の風景は格別です。この日は雨に煙る香港島でした。

雨がますます強くなって来たので、一旦的士(タクシー)でホテルに戻ってから近くの利苑酒家(レイガーデン)銅羅湾/コーズウェイベイ店で夕食。
ここは会社の女性Uさんから薦められた地元の人に支持されている人気店で、安くておいしいと評判だそうです。ここは私にとっては念願の新規開拓。
オーダーは、中華スープ(牛肉、鳥の足、魚等を煮込んだコンソメ並に澄んだスープで、味が複雑でおいしかった)、清蒸(淡白な白身魚の姿蒸し)、ほうれん草炒め(あっさりガーリック風味)、ローストチキンの北京ダック風、千葉豆腐(暖かい豆腐を薄くスライスして葉っぱのように円形に並べたもの。料理コンテストの受賞作品)、青島ビール、紹興酒ボトル1本、マンゴープリン(画像右。ここのは背の高いカクテルグラスに入っていてプレゼンテーションも良く、味もクリーミーかつフルーティーでおいしかった!)。ここでもコーパイ君の感想は「う〜ん、幸せ。野菜がうまい」。
お会計は2,200香港ドル(ここが今回の旅では一番高く大人一人5,500円)。ここはミシュランガイド香港マカオ2012版で1つ星獲得店なので妥当だと思いました(香港内の支店10店舗とマカオの支店が1つ星を獲得してますから、たしたものです)。
店内もおしゃれでした。ごちそうさま!



4月21日(土曜日)気温:25度、天候:曇り後晴れ

この日は、予定では朝食は伝統的な飲茶スタイルで知られている蓮香楼に行き、その後は香港の離島の長州島に行ってビーチ遊びと海鮮料理を食べる予定でしたが、この日の朝の天気は曇り。ビーチは晴れていないと魅力半減なので断念し、九龍エリアの街の散策と買い物をすることにしました。
7時30分にホテルを出て、トラムでセントラルに移動。蓮香楼は地元の人で満席。新聞を読んでいる人が一杯いました。さてどうしたものかと入口で考えていたら、空きそうなテーブルに行って空くのを待てとお店のスタッフに指示されました。
このスタイルについては、四歳児のお母さんが「最近日本のフードコートでもこのスタイルが増えているけど、中国人が日本でもやっているのを見て日本人も始めたらしい」と言っていました。
席につくと、まずお茶の種類を聞かれます。その後は熱湯が入ったどんぶり位の大きさの器が運ばれて来るので、迷わず皿やレンゲを入れてじゃぶじゃぶ洗って下さい。これは伝統的な習慣ですので、そんなに汚れているのか!なんて深く考えないで素直にやりましょう。
その後はワゴンで運ばれて来る点心を見て、おいしそうならどんどん注文しましょう。なかなか来なければ他のテーブルに行っているワゴンまで伝票を持参してピックアップに行けばO K。この日は皆で10品位食べて225香港ドル=なんと一人560円!!

飲茶の後は買い物のためにMTRに乗って九龍の旺角/モンコックに移動。
ところがお目当てのショッピングセンター「ランガム・プレイス」のテナント(香港西武もあった)のオープンは11時でした。香港は夜が遅い代わりに朝が遅いので時間が惜しい観光客には要注意です。
この後はコーパイ君から足つぼマッサージをやりたいとリクエストがあったので街を歩きながら探しつつ(ものすごく多い)、昼食のために糖朝に向かいました。
途中迷ってかなり歩いたのでへばりながら最後は的士(タクシー)も使って到着(香港のタクシーは初乗り200円なので足代わりに使えます。料金はメーター制なので安心。チップは5%くらい、トランクを使ったら5ドルです。なかには英語がまったく通じない運転手もいるので地図を見せたり、筆談が必要です)。

糖朝は、最近は日本にも進出(7店舗)している人気店で、もともとは中華のスイーツ専門店でしたが、亀ゼリーやマンゴープリンで評判になって、今では普通の街のスイーツ屋だった店構えが嘘の様に立派になり、メニューも食事中心に変わりました。
ここでは、えびの炒め物ブロッコリー添え(画像右)、エビチリ、ナスの炒め物(画像右の右奥の皿)、大根餅(画像右の左奥)の皿)、モヤシと黄ニラの炒め物、マーボー豆腐、五目御飯、季節のフルーツ、マンゴープリン、豆腐花(桶に入った暖かい豆腐シロップ添え)を食べ、青島ビールも飲んで905香港ドル=一人約2,200円。
エビチリは日本の物とは違いとろみは控えめですが、スパイシーでおいしかった。「調理に20分いただきます」と書かれていたナスの炒め物は、ナスなのに身がトロッとしていてこれもうまい(四歳児のお母さんは「油通ししてから蒸してるのでは?」と言っていました)。えびの炒め物はぷりぷりで、香港人のエビのぷりぷり感へのこだわりを感じさせました。野菜の炒め物のコリコリとした歯ごたえにも同様にこだわりを感じさせます(炒める前に油通しをしているそうです)。
桶に入った豆腐はここの名物ですが、プレゼンテーションは立派でも味は単なる温かい豆腐だったので不評。四歳児のお母さんいわく「シロップをこれでもかとかけて食べると、おいしいかも」。ここもおいしかったです、ごちそうさま!

お腹が一杯になった後は、ホテルで18時集合にして自由行動(約4時間)。食事の集合時間だけ決めた自由行動は、香港に向いています。
私は香港ディズニーランドとアップルストア香港見物、コーパイ君は足つぼマッサージ、後輩君夫婦と四歳児は子供服やお土産を買い物にでかけました(お土産は亀ゼリー、最近おいしいと評判の「ジェニー・ベーカリー」の缶入りクッキー等)。途中で「ザ・ぺニンシュラ」(ホテル)のザ・ロビーを覗いたら、3段トレーのアフターヌーンティー(1人用218香港ドル=2,180円、2人用398香港ドル=3,980円)待ちの日本のおばさま達で長蛇の列だったそうです(ぺニンシュラに泊まった事がある会社の女性Hさんによると「ぺニンシュラに泊まって一番良かったのは、アフターヌーンティー待ちの行列を横目に見ながら優先案内された時ですねー。一般客とは別のエリアで優雅にアフターヌーンティーを楽しめるんです。部屋はアメニティがいちいちブランド品なのも印象的でした。石鹸が確かエルメスだったりするのです。部屋のリビングセットのテーブルの上にある食べきれない程のウェルカムフルーツも良かったです。あの時食べたドラゴンフルーツ以上のドラゴンフルーツにまだ出会えていません。おいしかったです。あそこはプールも良かったですねー。ぺニンシュラ・ライフはお薦めですよ」との事でした。いつかは泊まってみたいものです)。


私が行った香港ディズニーランド(大人:399香港ドル=3,990円、子供:285香港ドル、シニア:100香港ドル)は、九龍の中心地尖沙咀/チムサーチョイから、MTRで2回乗り換えて約40分かかります。香港ディズニーランドでは、昨年11月にアジア初の「トイ・ストーリーランド」がオープンしました。「トイ・ストーリーランド」では高さ25mのハーフパイプ型コースを約1分間左右に上下する絶叫マシーン「RCレーサー」(重力に逆らうスリリングなレース)とパラシュート降下が体験できる「トイ・ソルジャー・パラシュート・ドロップ」が人気でした。「RCレーサー」は迫力がありましたが、私は後ろ向きに直角に落ちるなんて冗談じゃないのでパス^^;

香港ディズニーランドは狭いとか、汚いとか、ゲストがルールを守らない、つまらないとか言われていますが、私は今回で4回目になりますが、好きです。
狭いから回りやすいし、汚いという印象はまったくありません。TDRにないアトラクションやショーも面白いです(中国人はショーが好きです)。ただし、ルールは全く違います。
今回パークに入って早速「眠れる森の美女の城」前で「Flights of Fantasy Parade」待ちをしましたが、土曜日の午後でもパレードのスタート時間の10分前でも立ち見の2列目が余裕で確保できました。
周囲にTDRのような必死さがまったくありません。1時間以上前から待つゲストはいないし、望遠付き一眼レフをかまえたゲストもめったにいません、ビデオをかまえた人もTDRに比べると少ないです。ところが、パレードが始まっても、日傘、子供の肩車、頭の高さを超えての写真撮影は当たり前、キャストは一切注意しません。私は前に日傘をさしたカップルが割り込んで来てびっくり。「見えないじゃないか!」と日本語で言ったら、他のゲストも同様の注意をしてくれて、そのカップルはあっさり傘をたたみました(何かあったらゲスト同士で注意するのがデフォルトで、他のゲストに注意されなければ問題ないと理解してるようでした)。こうして下さいああして下さいとキャストがお願いをするTDRとは真逆のゲストコントロールでした(キャストの外観も、サングラスをかけていて、ゲストの目の前でタンブラー入りのドリンクを飲んだりするので新鮮です)。
香港ディズニーランドは、特にゴールデンミッキー賞の授賞式をミュージカル仕立てにしたショー 「The Golden Mickeys/ゴールデンミッキー」は質が高く、 ディズニー好きの皆さんにお薦めします。このショーはもともと ディズニークルーズラインの船内で開催するショー用に作られたもので、アジアではここでしか見れません(YouTubeに奇麗な動 画がありましたパート1パート2に分かれています)。

ここでの滞在時間はたったの1時間20分。”行った”と言うより”寄った”ですね。

この後は、MTRでセントラルに戻ってスターフェリーピア(埠頭)の近くの「アップルストア,ifcモール」に行きました。
ここは、2011年9月にオープンしたばかりの香港初のアップルストアで、高層ビル(IFCモール/国際金融中心商場)と隣のビルの巨大な渡り廊下に2フロアのストアがあり、広々としていて香港島の高層ビル群が窓の大きなりんごマーク越しに良く見えて、景色も立地も抜群でした。
土曜日の夕方だったのでお客さんも一杯で賑わっていました。私は香港ならではのiPhoneのケースを探しましたが、無かったので見学終了。

的士(タクシー)でホテルに戻ったら、四歳児のお母さんと四歳児がお疲れ状態で、外での夕食をパスすることになり、男3名でホテルの山側にあるハッピーバレー(競馬場)の近くの激安海鮮料理屋さんを探しに出発。

ここも迷いましたが、魚と肉の市場の三階にある金朱(金辺に朱という字)記を発見。ここは四歳児のお父さんがテレビで見た店で、椎名桔平のバラエティ番組(「地球の最先端をスクープ!SCOOPER」)で「フカヒレやあわびなどの高級食材が他店の半額近い値段で食べられると地元で評判」として番組で紹介していた店で、ここも私にとっては念願の新規開拓。
行ってみたら独立した店舗ではなく、市場の上のフードコートでした。店には数々のコンテストで優勝したシェフ(「あわび王子」)の写真と金ぴかのトロフィーが4つ位並んで飾ってありました。輝かしい受賞歴と市場の上にあるフードコートの店がなんともミスマッチでした。

オーダーは、湯でエビ、シャコのガーリック炒め(画像右)、シャコは日本のお寿司の上に乗っているシャコの15〜20倍はありそうなビッグサイズで、顔はまるでエイリアン。
殻が固いので身を食べる為にハサミを使って殻を切る必要があります。味は身がプリプリして日本では絶対食べれない味。上にかかっているガーリック炒めと相性がぴったりでした。
さらに、蒸しあわびの醤油風味、ハタの蒸し物(小さな器の白いご飯も頼んで、にゃんこ飯にして食べると格別=香港人に教えてもらいました)と青島ビールで1,091香港ドル=一人約3,600円でした。
あわびは小さかったですが、良く蒸されていて柔らかくて美味(一個たったの380円)、あわびの安さに比べ蒸し魚は2,800円だったので、価値基準が良くわかりません。ここではフカヒレを試すのを忘れて残念でしたが満足しました、ごちそうさま!

香港最後の夜の締めは、私の希望でホテルの近くのローカルファストフードを出す街中ならどこにでもある茶餐應/チャーチャーテン(固有名詞ではなく普通名詞)で、香港では一般的な飲み物「鴛鴦/コーヒー紅茶(えんおうちゃ/イェンヤンチャー)」を飲みました。
これも香港ならではの味で、味は見事にコーヒーと紅茶が同等に個性を主張し、まったくコラボ効果が無くて笑ってしまう味。
四歳児のお父さんは「なんすか、これは」と渋い顔をしていました。しかし、これも香港の個性の一つなのです。
コーパイ君は帰りにお粥屋さんでお粥のテイクアウトをして(メニューに「配」と書かれているものはテイクアウト可能です)、ホテルの部屋で食べて「うーん、うまい。これも試したかった〜」と満足していました。


4月22日(日曜日)気温:29度、天候:晴れ

帰りの便はそれぞれ違うので、先発組は朝6時にホテルを出て先に帰国。私は10時40分の便だったので朝はホテルの近くにあったお粥屋でピータン粥を食べてこの旅行は終了。
お粥は豪華な食事に若干疲れた胃にはやさしい味で、最後にふさわしい味で、ごちそうさま!

空港で最後に搭乗口でコーパイ君に会って挨拶をしたら、空港でアジア進出が著しい熊本ラーメンの味千拉麺を試してみたそうですが、感想は「まずい!スープに麺がまったくからまないから、麺の味しかしないのです」。この旅では初めての完全否定コメントでした^^;
25度の晴天の香港から、小雨が降る肌寒い12度の成田にもどって来て気分が少し暗くなりましたが、もう既に香港にまた行きたい気分です。
私の香港の感想はいつも一緒。
今回もおいしかったです(爆)

今回の日記はiPadを持って行ったので、毎日ホテルに戻ると書いていたので、宮崎沖の大平洋上空で書き終えていました。
コンパクトデジカメを持って行きましたが、画像のほとんどは手軽にさっと撮れるiPhoneで撮り、日記は立ち上がりが早くさっと書けるiPadで書く。ポケットWi-Fiも借りて持って行ったので、食事中に「香港なう!」とFacebookに書き込みもしましたし、メールもチェックできました。世の中がどんどん変っている事を実感しました。帰国当日の日記アップは過去最速です。
海外旅行は五感が刺激されます。特にアジアは刺激的です。お薦めします。

読んでいただき感謝します。



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