specimen size 10cm × 10cm × 11cm
Fluorite
CaF2
Hoei Mine, Ooita pref., Japan
大分県 豊栄鉱山

国産標本とはとても思えない、大きな蛍石標本です。購入先の業者によると昭和の初年頃に出たもので、鉱山関係者からある収集家の手にわたり、長らく愛蔵されたのち最近になって市場に出されたものとのこと。ラベルには「大分県大野郡緒方町 尾平鉱山はじかみ本ひ(金偏に通)」とありますが、産地をよく知る方の話では、電気石を主に採掘していたはじかみ坑での蛍石産状は、グライゼンに伴う数cm前後の脈状の塊か、石英晶洞中に晶出する最大2cm前後の淡い緑色と桃色のグラテーションを成した結晶が多く、鮮やかな濃緑色のこんなサイズのものは知られていないそうで、外観からして高い確率で豊栄鉱山のものだろうとのことです。