Tip-3 バンプマッピングの組合せ


バンプマッピングによって与えられる凹凸の見かけの深さは、適用するバンプマップの解像度によって異なります。

A  B


図-Aは72dpiのバンプマップを、図-Bは288dpiのバンプマップを、それぞれ「深さ=100」と「深さ=400」とで適用したものです。
このように適用深さを解像度に比例して与えると(100×288/72 = 400)、見かけの凹凸の深さは同じ程度になりますが、凹凸のシャープさは全く異なります。


そこで高解像度と低解像度のバンプマップを重ねて適用すると、図-Cのようにちょっと違った感じの凹凸感を得ることが出来ます。

C

ここでは低解像度のバンプマップを「深さ=100」で、高解像度のそれを「深さ=200」で与えています。
二つのバンプマップを重ねるという面倒なことを行った割には、あまり大きな見てくれの変化がないと思われるかもしれませんが、ここでのミソはそれぞれのバンプマップにレタッチを施してから適用するということなのです。


一番上に示した「Underground」の壁面では、一つのバンプマップに対して高低二つの解像度の画像を用意し、それぞれにPhotoshopでボカシやノイズなどを与えて微妙に変化させたものを重ね合せて適用しています。
高/低両解像度のバンプマップに与えられたレタッチの違いによって、ケロイドタッチの壁面が作り出されています。


このように適用するバンプマップの解像度に応じた凹凸の見え方を把握しておき、その見え方の特徴を活かしたレタッチを行なった上で、複数のマップを重ね合せて適用すると、単一のマップでは表現の難しい凹凸感が実現できるようになります。


ここでは同一のバンプマップを元に解像度を違えた二つのマップを適用していますが、異なる二つのバンプマップを用意して、それぞれの解像度と適用深さを調整して与えると、ユニークな凹凸模様が与えられます。
特に幾何学模様と岩肌など自然物の二つの絵を元にしたバンプマップを重ね合せると、実に面白い表情が得られることがあります。


組合せは
無限のバリエーションを
提供する