○ハナワラビの仲間
〔観察ポイント〕
 この仲間の共通点は、栄養葉と胞子葉の共通柄(担葉体)があり、最下羽片一対目が大きいため3出葉状に見えることです。フユノハナワラビとオオハナワラビは冬緑性、ナツノハナワラビとナガホノナツノハナワラビは夏緑性と生育する時期が異なりますが、フイルドでは同時期にも見られます。ここでは冬緑性のもの5種類を比較します。
 観察時 @共通柄の長さと栄養葉と胞子葉の分岐点 A羽片の形 B羽片辺縁の様子 C栄養葉柄の毛の有無の4点が重要なポイントになりますので、フィールドでよく見ておきましょう。
 フユノハナワラビは平地〜山麓で、他は山地で見られます。見慣れると、葉身を見るだけでおおよその見当がつくようになります。


フユノハナワラビ エゾフユノハナワラビ オオハナワラビ アカハナワラビ シチトウハナワラビ


共通柄は短く、
基部近くで分岐



共通柄は短く、
基部から離れて分岐



共通柄短く、
基部から少し上で分岐



共通柄長く、
基部から少し上で分岐



共通柄長く、
基部から少し上で分岐



  光沢のない緑色



やや光沢のある濃緑色



光沢のない緑色



白緑色のカスリ模様



光沢のある緑色



鈍鋸歯縁



羽軸裏に長い毛



細かい鋭頭縁



鋭鋸歯縁で紅葉



重鋸歯縁



葉柄や羽軸は無毛



葉柄や羽軸に長い毛



葉柄や羽軸は有毛



葉柄や羽軸は有毛



葉柄や羽軸に長い毛

 平地から低山地の向陽の路傍、林縁で見られる  山地の林床で見られる  山地のやや湿気た林床で見られる  山地の林床で見られる  山地のやや湿気た林床で見られる