店主の釣りバカ日誌2000 5月
5月31日 「謎の巨大魚を追って」の巻
先日来店された、H氏の情報によると、泳いでいるヒキガエルが何者かに襲われ、水中に引き込まれ、消えていくのを目撃したとの事だった。眉につばをつけながら、早速目撃地に釣行することにした。朝から小雨が降り続いているが、川は減水気味。大物が潜んでいそうな気配は、感じられない。肝心のポイントを過ぎてもフライに反応してくるのは、フッキングさえ難しい、10センチにも満たないアマゴだけ。3時間の釣行で、23センチと24センチのアマゴが釣れただけだった。ヒキガエルを襲った奴は本当にいるのか?イワナかブラウンか、はたまた、ブラックバスか、巨大魚の正体の謎は深まるばかりであった。
5月25日 「早起きは3匹の得」の巻
今日も釣り場経由の出勤。今回は、鳥取市のOさんと千代川支流に7時に待ち合わせだ。でも、朝5時トイレに起きると、もう明るくなっている。そのままN川へ車を走らせ、5時30分には現場へ到着してしまった。待ち合わせ時間まで1時間以上ある。本命ポイントは残しておき下流部を釣ってみることにした。それがかえって良かったのか、23センチ、25センチのアマゴを続けてヒット。スピナーを飽食していた。スキー場に近いこのあたりは、水温がまだ低く水棲昆虫が豊富なのだろう。この日早朝の水温は13度でウエーダーを着ていても冷たく感じる程だった。しばらく釣れない区間をやり過ごしていると、橋の上にOさんが見えてきた。Oさんも入渓してすぐ27センチのイワナをイワイイワナでヒット。今日は爆釣か?と思わせたが、後が続かなかった。合わせ損ねたり、合わせ切れしたり、小物のライズに惑わされたりと、苦戦の連続。でも、これも楽しみと笑い飛ばせるのも釣友の良いところだ。これから、イブニングライズの時間が遅くなると、逆に、早朝の釣りも爽やかで良いものです。「早起きは3匹の得」でした。
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5月24日 「渓相の良い所に魚少なし」の巻
先日から初夏を思わせる天気。今日も10時で、外気温は26度を示している。さすがに、里川の釣りは諦め、イワナを求め、国道29号線を若桜方面へ車を走らせる。まずは、八東川の支流Ka川に向かう。この川は、八東川の支流の中でも、自然が多く残され、水質、水量とも安定している。その分釣り人も多く「渓相の良い所に魚少なし」の典型である。村のやや上流あたりから入渓してみる。工事区間が少し有り、見落としやすいポイントだ。やはり何でもない浅瀬で24センチと27センチのアマゴがヒット。ガガンボ、アント、踊り蝿などを食べていた。もうテレストリアルのシーズンなのだ。それから、渓相は良くなり、ブナの新緑からの木漏れ日が心地よい。しかし、魚の反応が無い。遡行して行くだけで気持ち良いのだが、今日は魚釣りなのだ。
昼食後、Ku川へ移動。一番上流の集落から上は通行止めになっていた。そこで集落周辺を釣ってみる事にした。集落内ではヒットが無く、河川プール上の堰堤に入ってみる。流れ出し付近にキャストするといきなりライズし、合わせ切れ。やけに細いと思った6Xは9Xの勘違いだった。ティペットを7Xに換え再度キャストすると、またすぐヒット。23センチ位のアマゴであった。魚止めとなるこの堰堤に遡上してきたのだろう。イブニングまで待てばライズが始まるかもしれないが、イブニングにはまだ時間が早すぎる。
八東町に移動し、Ho川に入渓。ここでもなぜか、河川プール上のポイントで24センチのヤマメを1匹ヒット。走行距離の割には釣果は今ひとつであったが、ドピーカンの真っ昼間、仕方ない結果だろう。目的のイワナ君には会わずじまいであったが、次回はもう少し上流へ入ってみよう。イワナ君に会いに。
5月17日 「ボウズ」の巻
解禁から、ウエーディング・シューズが乾く暇が無いほど、釣りには行っているのだが、大苦戦を強いられている。日記に書くに足りないサイズか、最近はボウズの日も有りなのだ。
今日は、千代川支流H川に入ってみる。毎年入るポイント、北村商店付近から入渓。それほど大型は出ないが、悪くても2,3匹は遊ばせてくれるはずだ。しかし、行けども行けども、フライに反応は無い。足下に群れる見える黒い陰は、ウグイだろう。もう、上がろうと思った丸木橋手前のプールでキャスト。5,6回キャストし、諦めかけた時、突然ヘッドアンドテールでライズ。一瞬の手応えですぐ軽くなり、その日の釣りは終わった。今年はどの川でも、いつもの年と魚の付き場が違う様だ。
5月4日 「雪辱戦第3ラウンド」の巻
今日も、K川経由の出勤である。数日前から水田に水が引かれ、一気に川の水量が減っている。前回書いた様に、今年は水温が低いせいか、水棲昆虫が羽化時期を忘れたかのように、各種入り乱れてハッチしている。今日は、一番上流部の集落の上を釣ってみることにする。魚止めになっている堰堤の下が滝壺を形成し、そこそこのサイズの実績ポイントだ。サイズを問わなければ1匹は釣れるはずだ。しかし、反応すらない。堰堤上に移動しようと思い、道に上がると、フライフィッシャーが上流から歩いてくる。どこかで見た顔だと思えば、店にもたまにお見えになる神戸のX氏である。お決まりの「釣れますか」の問いに、「まあ、まあ」との返事。こちらは釣れないわけだ。
すぐに下流部へ移動し、雪辱戦第3ラウンドに突入となってしまった。今回は水量が減っているので、いきなりインレットに入る。「いるなら、ここに絶対付いている」と信じ、流れ込みにキャスト。思いどうり、1投目からフライにライズ。擦れているのか、フッキングしない。ナチュラルドリフトを意識し、3投目にやっとフッキングし寄せてみると、25センチ位の、なんと放流ヤマメであった。さんざんてこずらせた、セレクティブな「里川幅広ヤマメ」と思ったのは、単に捕食のへたくそな放流ヤマメだったというわけであった。チャンチャン!本日の開店時間1時間遅れ。