良い子の組立キット

50年以上も昔の1960年ころ、小学生向けの図解書籍『光学の知識と工作--海保洋司 著』『光学模型の作り方--田口武二郎 著』(いずれも誠文堂新光社)が出版されました。大人でも勉強になる内容で戦後の「光学日本」を発展させた多くの人材を産んだことは論を待ちません。
ここで頒布するのは光学の勉強のための小中学生向け工作キットです。


口径50mm 焦点距離600mm アクロマートレンズ

●口径50mm 焦点距離600mm AC対物レンズ価格:税込み3,000円
口径50mm 焦点距離600mm 口径比12の2枚分離型の屈折式天体望遠鏡用アクロマート色消し対物レンズです。プラスチックの枠に入れてあります。左は中身のレンズ、右は接眼レンズ用としてお勧めの10倍のルーペです(別途ご購入ください)。

2枚玉の色消しアクロマートレンズは双眼鏡や入門者向けの望遠鏡の対物レンズに採用されていますが、倍率の高い天体望遠鏡用には口径比(焦点距離÷対物レンズの口径がF12〜F15以上の焦点距離の長い望遠鏡でないと高倍率ではシャープな像を結びません。
昨今の天体望遠鏡キットや製品は(双眼鏡のレンズの流用だから?)、焦点距離の短いものばかりで残念です。
口径50mmでも本格的な見え味の本キットで天体望遠鏡の仕組みを学んでください。

勉強用のキットなので セ筒も接眼レンズも付属しません。ホームセンターなどで、排水管や雨といの樹脂パイプや、お免状などを入れる紙筒を探して組み立ててください。対物レンズ枠の周囲にボール紙を巻いて、使用するパイプの内径に合わせるのが簡単です。
接眼レンズも付属しないので、1000円程度で買えるルーペを使ってみてください。250mm(明視距離といいます)÷表示倍率=が接眼レンズにする場合の焦点距離でなので10倍ルーペなら「25mm」です。
対物レンズの焦点距離÷接眼レンズの焦点距離=合成倍率
ですから、10倍ルーペの場合は24倍になります。



タンジェント式オルゴール赤道儀(参考)

●精度不足のため販売はいたしません
オルゴール赤道儀用のオルゴールを使ってタンジェントネジ式のポータブル赤道儀の組み立てキットを作ろうとしましたが、結局ボツにしたので試作品の写真をお見せします。
何個か試作をしてテストをしたら、50mm標準レンズを5分程度ギリギリ追尾できるかどうかの精度でした。ウォームギヤでなくタンジェントネジ式は可動部が多いことやオルゴールの動きと相性が悪いことが原因と思われます。デジタルカメラは詳細に写るので、簡単な仕組みではなかなか満足な精度を得ることができません。
ISO感度を高くして短時間露出したり、広角レンズ専用と割り切れば実用にはなりますが、やはり50mm標準レンズを100%成功する精度は欲しいです。大幅に改良して再び登場する可能性もあります。



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