情報雑学論
2001年06月19日(火) 【ブラウザ戦争】って言っても、もうピンと来ないんだろうなぁ・・・

ええと、最初にお礼のご挨拶を。
この「情報雑学論」を見てくださって、ありがとうございます。
今まで投票とか、My登録とか、カウンターについて全然書いてなかったのですが、いつも、日記を書いたあと、他の人たちの日記を巡回する前にチェックしてみたりしてます。日記を書き始めた時の予想以上の好感触に、驚きながらも喜んでる毎日です。わーい。

初日に書いているように、まだ文章を書く練習をしている段階で、その内容についても薄いものばかりですが(あ、でも一部妙に濃いような・・・)、色々よろしくおねがいします。

それでは、今日の本文をどうぞ〜

いつのまにか逆転
IE。これって何のことか分かりますか。そう。Internet Explorerの略。マイクロソフト社のWebブラウザですね。

それじゃぁ、NNは・・・・何の略?
 

数年前はこの質問をしても、IEとNNの正解率は似たようなものだったのですが、最近の若者は『IEは分かるけど、NNって何?』とか素敵な回答が返ってきます。数年前の人がこの話を聞いたら、目を丸くして驚くんじゃないでしょうか。
 

え?「だからNNって何なんだよ」ですか?NNはNetscape Navigatorのことです。そこまで言うと、ほとんどのことが「あぁ、あのもう一つのブラウザの事ね」って言ってくれます。現状は。将来はNetscape Navigatorと言っても、何のことか分からない人が増えてくるんでしょうね・・・。

最近、ネットを始めた方に簡単に説明すると、Ver.3の最初まではNetscapeの方が圧倒的シェアを持っていました。ところが、徐々にIEの勢力が増加。その理由は、IEがあらかじめWindowsに初期搭載される(プレインストールされている)ようになったからです。Ver.4では両社の勢力は拮抗。あの手この手でアピールが続きました。まさに「ブラウザ戦争」と呼ばれた時期です。

しかし、IEを初期搭載済みのWin98が、IE非初期搭載の初期Win95の座を塗り替え、一般に浸透した頃になると、IEが一気に多数派になりました。Netscapeは最後の手段、無料化(えーと、昔はNetscapeは有料でした。)に踏み切りましたが、ユーザーが舞い戻ってくることは無く、少数派に転落してしまったのです。

で、最近はすっかり「Netscapeはマイナー」というのが定着してしまっていたのですが、最近、いろんなサイトを見ていたら、こんな記事を見つけました。これによると、IEを使ってる人が87%、Netscapeを使っている人は12%だそうです。(ちなみに、その他が1%以下です)ほぼ、『IE9割、Netscape1割』という状況ですね。こうして数字として叩きつけられると、Netscapeユーザーの方は打ちのめされた感じになってしまうのではないでしょうか。

起動の遅さがネック
Netscapeの何がいいかについては、主に古株ユーザーの方が、延々と話してくださるので(笑)ここでは省略させてもらいます。逆に、「何故IEに逆転されたのか」について、Netscapeの弱点とは?という面から見ていきましょう。実は、IEに株を奪われたのは、IEがWindowsに(今ではMacもそうですね)にあらかじめ搭載されている(プリインストールされている)こと以外にも、大きな原因があるんです。

それは、「起動が遅い」ということです。これについても、古株ユーザーの皆様はその必要性と素晴らしさを延々と語ってくださるのですが、技術的にそんなに詳しくない、ただ「WebPage(ホームページ)が見たいんじゃ―!」という人から見れば、起動は「速ければいい」に決まっています。

ちなみに、今IE6PPと、Netscape Communicator4.7(Ver.4はメールソフトやWeb制作ソフトを統合してCommunicator と呼びます。Navigatorはその中の一機能として扱われています。)を起動してみました。IEは3〜5秒程で起動しましたが、Netscapeは明らかに10秒をオーバーしています。

この理由は、もしかしたらWindowsが起動時にIEの機能の一部も読み込んでるから見た目だけ起動が速くなってる、とかかもしれませんが、そこまで詳しくはないので分かりません。ただ、一般のネットユーザーにしてみれば、見かけだろうが何だろうが、速く起動してる(ように見える)なら、そっちいいんですね。あたりまえですが。

それが、Netscapeが衰退した理由の一つなんです。まぁ、OSを保有していないから勝てないんだい!とかいろいろ不満もあるとは思いますが。

決定的なのは、去年リリースされ、「1から作り直された」新しいネットスケープ、Netscape6が、「激遅」だったことです。起動に1分かかるマシンがかなりあります。ちょっと昔のマシンだと、2分ぐらいかかることもあるそうです。これでは、いくら高機能なブラウザであっても、現在のネットで一番多いユーザー層=ソフトの内側はあまりよく分からないが、とにかくネットを「楽しみたい」ユーザーには、愛想を疲れてしまいます。

Netscapeが少数派になってしまったのは、「自滅」的な要素も含んでいたわけです。

宝の持ち腐れ
先ほどの記事にも書かれていましたが、実は、現在Netscapeを保有している企業であるAOL(日本でも最近ドコモAOLとして日本版が積極的に宣伝してる、あのプロバイダーですね)にもNetscape衰退の問題があるんです。

AOLは、特殊なプロバイダーです。言うなれば、「インターネットも出来るパソコン通信」みたいなスタイルのプロバイダーです。ま、今回はそこはそんなに重要じゃないので詳しくは書きませんが。そんな都合があって、AOLは、専用のソフト、特定のソフトウェアでないと通信が出来なかったりします。ポストペットとかも使えません。そして、ブラウザーについては、AOLの専用ソフトと連動するのが、自社の保有するNetscapeではなく、なんとIEなのです。これではNetscapeが普及するはずはありませんね。残念ながら、NetscapeはAOLにとって宝の持ち腐れなのです。頼むから活用してあげてください、AOLさんってば。

1度は使ってみよう!

ただ、昔は大きなシェアを占めていたソフト。ここまではマイナス点ばかりに注目してきましたが、もちろんプラス面もあります。様々なOSに対応、オープンソース化、セキュリティ・・・など、探し始めたら数え切れません。ただ、一般ユーザーには「???」なものも多いですが。

そこで、一般ユーザーでも気に入ってもらえる機能を一つ紹介します。それは、Netscape Communicatorの機能の1つである、Netscape Composerという機能です。これは、とてもシンプルで使いやすいHTMLエディタ(ホームページ制作ツール)です。シンプルながら基本機能は抑えていて、WYSIWYG型(ワープロソフトの様にホームページを作っていけるタイプ)なので、ホームページ制作初心者にオススメです。

ホームページを作ってみたいけど、HTMLタグってのは分からないし、でも、ホームページ制作ソフトは、高かったり、なんかいろんな物がゴチャゴチャしてて分かりづらいんだよなぁ、とお悩みの方は是非使ってみてください。なんたって無料ですから。試さなきゃ損です。

ホームページをこれから作りたい人でなくても、1回はNetscapeを使ってみるといいと思います。「なんとなくIEより好きだな〜」と感じで、使い続ける人も結構多いみたいです。どんなものも、いろんな種類を試してみることが大事です。「なんかみんなが使ってるからコレにする〜」では、あなたにとってのベストチョイスを見逃してるかもしれませんよ?人それぞれ、好みも違うんだから、一番相性が合うソフトもそれぞれ違ってもいいはずですからね。
 

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