Poem
ドミノ倒し
ドミノの駒を並べて
途中で倒れたりすると
人はすごく悔しがる
結局最後には全部
崩してしまうはずなのに
それが途中で崩れたりすると
文句を言い言い
最初からやり直したりする
計画どおりに倒れたなら
人は大はしゃぎになるのに
何かの手違いで倒れることは
納得できないらしい
ドミノの世界記録は
手違いが無かった人だけがたどり着く
記録なんだろう
幸福という言葉が無かった頃
幸福という言葉が無かった頃は
人は不幸も感じないで
みんな幸せだったかもしれない
幸福とも不幸とも呼ばれることの無い
あるがままの状態だけだったら
人はそれをなんと呼ぶこともできない
今は幸福の姿がテレビで各家庭へ
送られてくるから
幸福の状態と自分の状態を
誰でもが比較することができる
テレビで送られてくる幸福の状態より
自分はもっと幸福だったり不幸だったり
いろいろ比較検討してみて
自己評価を出す
幸福の状態とやらを知らない人は
不幸でもなかったはずなのに