人間の毛髪は10万本あると言われていますが、それに比べてかつらの毛髪本数は圧倒的
に少ないのです。しかしかつらはどちらかと言うと多く見えるものです。それはなぜかと言うと
数種類の質の違う毛髪を混合植えすることによりその質感を実現しているのです。
それを踏まえたうえでのカット技術が大切なのです。
一般的に人頭ならば10万本あるわけですから揃える技術が必要で揃えて軽くするという
技術を駆使してデザインを表現するのがプロです。
かつらの場合は人頭と同じようにカットする人は素人です。かつらは毛量が実は少ない
ので、極論として揃える技術はいりません、バラバラにすることが大切です。
バラバラにカットすると長い毛は寝ようとします、短い毛は立とうとします。この短い毛が長い毛
を押すことにより、このバランスがボリュームを出すのです。
私の場合でも通常の鋏は使いません。目の粗いスキ鋏とレザーでカットをします。
素人の場合でもスキ鋏で毛に対して平行にカットすれば失敗なくカットできます。それでは切れ
ないと言われますが、それでいいのです。少しづつ様子をみながら時間をかけて少しづつ合わ
せるカットをすることが失敗しない方法です。
プレカット済みの場合は先端を生え際から出ない様に余分な部分のみを立てカットすれば充分
に簡単に合わせられると思います。
当然自信のない方はプロに依頼して下さい。
かつらの毛の長さは通常8〜13センチ以内がデザインにもよりますが適当なので、その長さの
毛のかつらをオーダーすれば、さほど余分なカットしなくて済みますから推奨ですが実際には
ご自分で考えているより長めの注文をしてください。長いのはカットして短くすれば済みますが
短すぎるのは修正できません。工場でも指定の長さより長めにして納品されるのが通常なので
そのへんはアバウトに考えて下さい。工場もプロ向けとして作成するので通常は15センチ程度
の仕上がりになります。
(男性用の場合)
女性用の場合カットする部分も含めた余裕のある長めの毛髪が必要なのであまりギリギリの
長さは奨められません。またパーマをかける場合はアフターカットが必要になりますから
その分を見込んだ長さを指定して作る必要があります。注意して下さい。
男性用でもパーマをかける予定の場合アフターカット分を見込んだ長めの指定をして作る
必要があります。
毛量の調節をする場合
この場合は根元ギリギリで根元から完全にカットする。
うぶ毛も必要以上の部分はカットしてください。いい加減が大切です。
カットのコツ
カットする場合にはかつらの外周のきわを数ミリのこしてカットしてください、
最後の仕上げのときに自毛に合わせようにカットすれば失敗は少なくなります。
うぶ毛は一本一本適当にそろわないように短くカットします。
パーマをかける場合にはカット前にかけて下さい。
カットする場合には乾いた状態でカットしてください、濡れている状態での
カットは乾いてから想わぬ短さになってしまいます。
納品された状態のままで髪の毛に平行にいれるのがコツです。
長さの調整は毛量調節してから最後に決めるのプロの方法です。
揃えることは必要ありません。バラバラが基本です。
毛量調節を主体にするときは一本一本丁寧に引き出してカットするぐらいの気持ちで
挑戦すれは失敗はありません。少しカットしたら必ず全体のバランスを見てから次に
とりかかるようにしてください。
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