最新情報

【2024年04月01日】
第16回例大祭公演のお知らせ
<日時>2024年5月5日(日・祝)13時30分開演
<場所>鐵砲洲稲荷神社 神楽殿
<演目>「口上」「寿式三番叟」「義経千本桜~吉野山」「白浪五人男~稲瀬川勢揃いの場」
 みなさまのご来場心よりお待ちしております。


【2024年04月01日】
第18期生を募集中です。ご興味のある新小学1~3年生の方は、ぜひお稽古の見学にいらしてください。⇒ 座員募集

【2024年03月15日】
日本橋三越本店「歌舞伎衣裳展」特別公演無事終了いたしました。たくさんのご来場ありがとうございました。動画を公開しましたので、ご覧ください。 【新富座こども歌舞伎-公演記録-】


【2023年10月09日】
新富座こども歌舞伎友の会(賛助会員)募集のご案内 ⇒友の会 をご覧ください。

公演記録

過去の公演の写真・動画は下記リンク先をご覧ください
【新富座こども歌舞伎-公演記録-】 https://shintomiza-kk.localinfo.jp/

口  上

口上
新富座のいわれ1 新富座のいわれ
 明治5年(1872年)10月、中央区の新富町6丁目(現在の新富2-6・京橋税務署のあたり)に、新しい劇場が完成しました。十二世・守田勘弥が座主をつとめる「守田座」という劇場です。 それまで歌舞伎の興行は、浅草猿若町の中村座・守田座・市村座の三座にかぎられていました。しかし、維新前後の混乱のなかで、芝居の景気は、必ずしも、かつてのような勢いを取り戻すことが出来ません。そこで、進取の気性にとむ勘弥は、市内の中心部へ移転して、新しい時代にふさわしい、歌舞伎芝居の展開をはかろ うとしたのです。
新富座のいわれ2

 その劇場は、近代的な設備をだいたんに取りいれ、これまでにないスケールのものでした。稀代の興行師といわれた勘弥は、ここに七世河 原崎権之助(のちの九世市川団十郎)、坂東彦三郎、五世尾上菊五郎などの人気役者を、つぎつぎに招いて、活発に興行を行います。地の利も あって、やがて同座は猿若町の二座をおさえて、「東京一の劇場」とまで、いわれるようになっていくのです。
 明治8年9月、同座は地名にちなんで名称を「新富座」と改めます。その後好況をつづけていましたが、好事魔多し。翌・明治9年11月 に、旧京橋区の大半を焼きつくす大火にあい、贅をつくした同劇場は、一瞬のうちに焼け落ちてしまいます。
 しかし、意気盛んな勘弥は、これに挫けることなく再建にたちあがり、明治10年4月の仮建築をへて、明治11年6月、場内に270基も のガス灯を設置した、より近代的な劇場を完成させたのです。開場式は、三条太政大臣以下1000名にもおよぶ各界の名士や外国公使などを 招き、盛大に行われました。
 「新富座」はさらに発展をつづけ、明治12年6月には、ドイツ皇孫ハインリッヒ親王を、翌7月には、前アメリカ大統領グラント将軍を迎 え、上流階級の社交場としても利用されるなど、文明開化の新時代を代表する、近代的な劇場として、確固とした地位を築いていくことになる のです。

新富座のいわれ3

 「新富座」の全盛期、築地川にのぞむ新富町の一帯には、役者や座付作者・道具方・囃子方などの芝居関係者の家々があり、また、劇場を 囲むようにして、41もの芝居茶屋や、数多くの料理の仕出屋などが軒をならべていて、興行のたび に、周辺は、たいへんな賑わいを見せたといいます。

【参考文献】
第12世守田勘弥 大槻如電(明治39年)、東京の大劇場小劇場 渥美清太郎(大正15年)、中央区史 中央区役所(昭和 33年)……他。

演目紹介

寿式三番叟寿式三番叟
 三番叟は、お能の「翁(おきな)」という作品がもとになった、セレモニー色の高い舞踊です。
国が安らかに治まり、それぞれの家族が幸せに暮らせて、五穀がゆたかに実りますように、という祈りがこめられています。
 鈴を振って鳴らす、舞台を歯切れよく踏み鳴らす、という所作が出てきますが、つまりこれは、天地の精霊への呼びかけでしょう。気候に恵ま れ、土が肥えることを、われわれ日本人は、こうやって純粋に願ってきたのです。
三人吉三巴白浪~大川端庚申塚の場~

三人吉三巴白浪~大川端庚申塚の場~
 節分の宵のこと。おとせは、昨夜のお客が忘れていった百両を懐に持ち、彼を探すた め大川端へやってきた。そこへ、八百屋のお七と名乗る振り袖姿の娘が現れ、道を尋ねられたので、親切なおとせは途中まで案内を申し出た。 ところが、その懐に百両の大金があるのを知ると、お七の態度はがらりと変わった。おとせは百両を奪い取られ、その拍子で隅田川に落ちてし まう。お七は評判の女装した盗賊お嬢吉三だったのだ。
 ちょうど現場を目撃した金貸し太郎右ヱ門は、お七に襲いかかるが、持っていた刀を奪われてしまい、一目散に逃げ出す。
 この様子を陰から見ていたのが、もうひとりの盗賊お坊吉三。盗んだ金をめぐり二人は腕づくの勝負となってしまう。そこへ止めに入ったの が、これも盗賊の和尚吉三だった。やがて二人は和尚の男気に心打たれ、義兄弟になることを願い出る。和尚もまた二人の気持ちに応え、かた めの血杯をかわし、百両は一旦和尚が預かることとなる。
【解説】
 初演は、安政七年(1860年)。原作は白浪物(しらなみもの)を得意とし「江戸演劇の大問屋」と呼 ばれた河竹黙阿弥(かわた け・もく あみ)。白浪物とは盗賊を主人公にした作品のことで、この作品も白浪物です。物語全体は、主人公である同じ吉三という名前を持つ三人の若い盗賊が、複雑な人間関係と、因果 応報の嵐に翻弄される切ない作品となってい ます。 原題は「三人吉三廓初買(さんにんきちさ・くるわのはつがい)」といいます。主人公3人が出会う『大川端庚申塚の場』だけを上演する場合「三人吉三巴白浪」とタイトルがか わります。この場面は、お嬢吉三の「月も朧に白魚の~」という七五調の名ぜりふがあまりにも有名で、三人吉三といえば、『大川端』とい うくらい人気の場面として知られています。

白浪五人男~稲瀬川勢揃いの場~

白浪五人男~稲瀬川勢揃いの場~
 ”浜松屋”の仕事がきっかけとなり、日本駄衛門一味へお上の詮議の手が伸びることとなる。五人男は追手を逃れて、ひとまず鎌倉まで落ち 延びようと、桜が咲き乱れる稲瀬川の堤までやってくる。揃いの小袖に番傘という粋な姿で、これ以上逃げ切れなくなったら最後のひと働きを して、縄目にかかろうと覚悟を決める男たち。そこで待ち伏せしていた捕手たちに取り囲まれるが、潔く「成敗受けん」と啖呵をきり、一人一 人名乗りをあげ、捕手たちへたち向かっていく。
【解説】
 「白浪五人男」も「三人吉三」と同様、河竹黙阿弥が生んだ、歌舞伎の「悪」のヒーローたちです。
盗みはすれど非道はせぬ、リーダーの日本駄右衛門
江ノ島のお稚児さんが不良になった弁天小僧菊之助
ガキのころから手くせが悪い忠信利平
もとは武家のお小姓、ナイーブな赤星十三郎
浜育ちの無頼派、哀れは身に知らぬ南郷力丸
悪事のプロフィールを五者五様、花盛りの稲瀬川の堤にずらりと並んで、七五調の名調子でつらねます。地色は揃いのむらさきに、稲妻だの鳥 だの獣だの、図柄も個性いっぱいの衣装。手には傘、とビジュアルもばっちり! 見ても聞いてもたのしい、歌舞伎屈指の人気場面です。(解説文・おくだ健太郎)

義経千本桜~吉野山~義経千本桜~吉野山~
 「義経千本桜」というお芝居のなかの舞踊仕立ての一幕です。兄の頼朝(よりとも)との不和に悩む義経(よしつね)は、このまま自分といては 危険だから、と愛しい静御前(しずかごせん)をのこして京を離れます。その際、自分の代わりにこれを大切に保管してくれ、と、天皇家からいた だいた「初音(はつね)の鼓(つづみ)」を、静に託します。そして、家来の忠信(ただのぶ)に彼女のボディガードをまかせます。
 でも、静は、義経とはなればなれでいることに耐えられません。しかも、京を発った義経が、その後、苦難の旅路のはてに吉野山の奥に身を潜め ている、との噂。心配で、居ても立ってもいられず、義経を追ってみずからも、忠信と共に、吉野の山中に分け入ってゆくのです。ふたりがさしか かる吉野山は、今まさに花盛り。「一目千本(ひとめせんほん)」とむかしから人々に愛された、桜の美しい風景です。
 主従とはいえ、おのずとそこには、春のうららかさと混然一体となった、「男と女が並び立った、愛らしい空気」がただよいます。ひな人形のよ うです。
 忠信は、兄の継信(つぎのぶ)が無念の戦死をとげた、壇の浦の浜辺での源氏と平家の合戦のあらましを、静に語って聞かせます。手にした扇 (おうぎ)が、長刀(なぎなた)、かぶと、馬の手綱(たづな)などなど、さまざまな表現を生みます。この後、早見藤 太(はやみのとうた)というコミカルなピエロのような男が、静御前に片思いのちょっかいをだします。忠信はボディガードの頼もしさで藤太をこらしめます。
 義経を静をしたい、亡き兄を偲ぶ、忠義の侍・忠信。ところが、その正体は、じつは、キツネです。初音の鼓の革(か わ)に用いられてしまった、 親ギツネをしたって、子ギツネが、本物の忠信とすり替わって(忠信に化けて)、静と行動を共に しているのです。その真相がすべて明らかになるのが「義経千本桜」というお芝居のクライマックスなのですが、このく だりは、いつか別の機会に上演されるのを待ちましよう。
 きょうの一幕では、忠信が、初音の鼓を、ときおり、とても愛しそうに、なつかしい大切な思い出の品のように、とりあつかいます。頬ずりした りもします。そういう姿をご覧になったときは、「お父さんお母さんのことを、思っているんだなあ」と感じて下さいね。(解説文・おくだ健太 郎)

座員募集

第18期生 募集受付中!

中央区のこども達で歌・舞・伎!

“歌舞伎のことなんてなにも知らない” “上手にできるようになるのかな…”
最初はみんな同じ気持ちでした。
でも大丈夫! みんなものすごく上手になって、歌舞伎が大好きになりました。
先生方や町の方々、家族が協力し合って、「新富座こども歌舞伎」を盛り上げていきます。一緒に歌舞伎を楽しみましょう。
まずはお稽古を覗きに来ませんか。

【対象】中央区の小学校に通学または在住の2024年4月時点で 小学1年生から3年生までの男女(保護者の方にも活動にご参加いただきます。)
【募集人数】 若干名
【応募方法】
①住所
②氏名(ふりがな)
③性別
④生年(西暦)月日
⑤身長
⑥体重
⑦学校名
⑧学年(2024年4月現在)
⑨保護者名
⑩兄弟姉妹とその年齢
⑪日中連絡のつく電話番号
⑫応募動機
以上を記載の上、shintomiza@kk.email.ne.jpまでお送りください。

【応募締切】2024年4月14日
 

友の会 会員募集

「新富座こども歌舞伎」の会では、活動内容にご賛同、ご支援いただける友の会会員(賛助会員)を募集しております。
下記画像をクリックし入会申込書付案内PDFをダウンロードし印刷していただくか、Googleフォームをご利用ください。
お預かりした個人情報は、案内発送のみに使用させていただき、これ以外での目的には使用いたしません。

新富座こども歌舞伎

〒104-0041 東京都中央区新富1-17-10
代表 諸河 文子
TEL: 03-3551-2893
FAX: 03-3551-2910
shintomiza@kk.email.ne.jp
http://www.ne.jp/asahi/shintomiza/kk/
中央区文化推進事業 助成対象事業