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「中新田の家」
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 築41年で幾度かの増築が行われてきた木造住宅。隣地に新しい住居を建築したことで、ほぼ空き家の状態となっていました。しかし、住環境がよく十分な面積もあり、増築された部分の状態も良いということで耐震補強、断熱補強、間取りの変更を行い、娘さんのご家族が暮らす家へ改修しました。

 今回の改修の中心は建築当初に建てられた部分にある、和室、食堂、台所、水回りです。基本的な構造ブロックの形状は保存しながらも、細かく区切られていた部屋と部屋をつなげたり、押入や床の間であったスペースを部屋の中に取り込むことで、コストを抑えながらも広々と開放的で使いやすく明るい生活空間へと改修しました。設備も一新し新築同様の快適な生活を送ることができます。

 改修工事が行われた部分は昭和40年代の工法で造られているため現在の評価方法では耐震強度が不足していました。そこで、改修で広がりのある空間をつくりながらも、要点を押さえた補強設計を行うことで、改修後は十分な強度を確保しています。また、今回改修を行った範囲についてはサッシを断熱性能の良いものに交換し、断熱材を付加し、断熱材で改修部分全体を切れ目なく包む断熱補強を行うことで、生活の中心となる空間の快適性も向上させています。

 生活の変化、使い勝手、強さ、温熱環境のバランスを取りながら改修したことで、新築では手に入れることが難しかった広さと、快適性を両立させた住まいになりました。

(設計監理担当:清水利至)











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