丹沢とは
丹沢は神奈川県の屋根ともよばれ東西40km,南北20kmにおよぶ北は山梨県,西は静岡県に広がる山の塊 「山塊」である。(一般に丹沢と言えば丹沢山と言う名前の一峰では無く丹沢山塊のことを指していること が多い)その山塊にはいったい幾つの山があるのだろうと、地図を広げて名前の付いたピークを拾ったのが, 別表の丹沢の主な山である。

丹沢の名前が広く知られるようになったのは,丹沢山地を震源とする大正12年9月1日に起きた関東大震災 で,石棚山あたりでは75cmも地盤が沈下し緑樹の山肌はいたるところで無残な姿になったといわれている。 この時以降,東京都千代田区にある「日本水準原点」の原点の高さも変更になっており,丹沢の下で起きた 地震がいかにものすごかったかを表している。


丹沢の語源
「丹沢」と 言う名称の意味、語源には種々の説があるそうだが,丹沢の丹は朝鮮の古語で谷を意味し,沢は 流れを意味する言葉だそうである。それからすると丹沢は谷の山,谷の多い山と言うことになるのだろうか。 今から 1500年も前には朝鮮から多くの人が日本に移り住み,彼らの言葉の多くが日本語になっているので,これも そのうちの一つだと言うことらしい。


丹沢の誕生
今の丹沢山地があるところは,2500万〜1500万年程前にはホタテガイなどがすむ海の底で,海底火山が盛んに 活動し,火山灰や溶岩などが近くの陸地から流れ込んだ土砂といっしょに海底につもり,何千mにもおよぶ厚い 地層がつくられた。その後,この海底一帯が1000万年以上もの長い時間をかけて隆起し,今見るような山地が 出来上がった。
このように,かって海に沈んでいた地域が造山活動によて陸地化した地域を地質学的にはフォ ッサマグナ(陥没地帯の意)地域と呼んでおり,この地域特有の植生が育っているのだそうだ。

JR御殿場線谷峨駅近くの塩沢集落付近や酒匂川の嵐発電所付近では 貝の化石 を採取でき,隆起の履歴を知ることができる。

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