台湾
鳥と自然と食べ歩きの旅
2025年6月5日~6月16日(12日間)
■ 幻の布袋劇とビール
6/14(土)
■ 朝市をはしご
朝7時に起き、8時に出発。昨日の夜、あとの日程でやりたいこと、行きたい場所を二人で洗い出し、計画を練ったすえ、まずは雙連朝市に向かうことにする。MRTの駅を出るとすぐに細長い公園があり、公園の外周に沿って店が並んでいるのが見えた。これが朝市らしく、かなりの人で賑わっている。料理の屋台より、果物や野菜など、食材を売る店が多い。珍しい果物が並ぶなか、前から気になっていたワックスアップルを切ってもらい、食べる。シャクシャクとして食べやすく、甘みはすくないものの、水分補給で食べるのによさそうだ。さらに、食べたいと思っていたパイナップルのカットされたものを購入。食べると、酸味がきいていて、美味しい。ライチも買い、これは持ち帰って食べることにした。ヤシの実のジュースもあったので買うと、その場でヤシを割って注いでくれた。こちらも飲みやすくて美味しい。

ワックスアップル

パイナップル
一通り見たところで引き返し、MRTで2つ先の圓山に移動。花博農民市集という別の朝市にやってきた。こちらはファーマーズマーケットで、オーガニックのものも多く売られている。あでりーがずっと前に調べてくれて、行きたいと思っていたところだ。大きな公園の一角にテントが張られ、きれいに店が並んでいる。オーガニックの野菜や果物、それにかかわる商品が並んでいる。ここでは桑の実のジュースを飲む。少し甘みがくわえてあったが、美味しくてすぐに飲み干した。あでりーは泡茶のお店で試飲をしてから、紅茶の葉を買っていた。その後、公園の中を少し歩き、鳥を観察する。ムクドリだと思っていた鳥をじっくり見ると、くちばしが黄色く、ずっと口を開けている。(あとで調べると、
インドハッカという鳥だった。)カササギもいた。

花博農民市集
■ 幻の布袋劇
その後、台北初日に行った迪化街へ移動。布袋劇のチケットを買うため、劇場に向かう。すると、劇場では買えず、コンビニで購入してください、とのこと。人形の展示があったので、それだけ見学するが、見ごたえたっぷり。人形劇だけではなく、影絵の人形なども見られて興味深かった。
昼食までまだ時間があったため、2日前に入った、あでりーがアヒル柄の帽子を買った雑貨店に立ち寄る。僕も同じ帽子を買おうと思っていたら、別の柄のほうが良かったのでそちらを購入。ここではiCASHカードが使えるので、あでりーは帽子と同じアヒル柄のバッグを買い、他にもいくつか買い物をして、プレゼントでもらった5000元をめでたく使い切ることができた。
そこから、あでりーの調べた昼食の店
「妙口四神湯」まで歩く。名物の肉まん2個と薬膳の四神湯スープ1つを注文。肉まんは評判どおり最高に美味しく、スープには豚モツの他、ハスの実やオニバスの実、大麦などがくわわり、薄味だけど食べごたえがある。これだけで充分おなか一杯になった。
永楽市場であでりーが布地を見たあと、近くのセブンイレブンへチケットを買いに行く。ibon端末で探してみるが、中国語なのでよくわからない。たまらずレジにいた店員に助けを求め、操作をしてもらうと、演目が出てきた。チケットを購入し、ついでに5000元プレゼントでもらったコーヒーのクーポンも使い、ホットコーヒー2つをゲット。2階に席があったので、コーヒーを飲みながらしばらく休み、調べものなどができた。しっかり回復し、コーヒーも意外に美味しかったので、大量に入っていたが二人とも飲み干した。
13時20分くらいに劇場に戻り、しばらく待つ。スタッフからは14時に会場だと聞いていたが、13時30分ちょうどに扉が開いた。ほぼトップの入場だったので、いちばん前の席に陣取る。そこから、日本語で書かれたあらすじを丹念に読み、大枠の内容を把握した。あでりーの隣には小さな男の子が座り、時間を持て余している様子だったので、あでりーが鶴を折ってプレゼントすると、喜んでくれた。
14時に劇が始まる。思ったとおり、見事な手さばきで人形が操られる。亀の動きが素晴らしくて見惚れてしまう。ただ、人物ははあらすじで読んだうちの誰にあたるのか、最後まで判然としなかった。脇に置かれたモニターで、場面ごとのあらすじが表示されるものの、それを見てもよくわからない。それでもコミカルな場面では動きだけで笑わせてくれるし、いろんな細かな動きにも感激する。最後に主人公が悪者の亀と蛇を退治したところで終了。1時間くらいかと思っていたら、たっぷり1時間半がたっていた。台湾に行くから布袋劇が見たいとは思っていたが、ほとんど公演がなく、お祭りなどでしか見られないかとあきらめていた。ところが、木曜日に偶然まちがえて劇場に入り、そこで情報を得て、今日めでたく見ることができた。また、当初は台北を先に観光する予定だったが、それだとここには来られなかった。本当に奇跡的な体験だった。この布袋劇が、今回の旅のハイライトの一つになった。
■ 幻のビール
旅でまだやり残しているうちの一つに、台湾18ビールを飲む、ということがあった。賞味期限が18日しかないという貴重なビールだ。扱いが難しいせいか、どこに行っても、まだ一度も見かけたことがない。ネットで調べると、セブンイレブンに多く置かれているということで、これから通りがかるセブンイレブンをすべてチェックしていこうと思い、実践する。スマホで大きな画面を保存しておき、それを店員に見せて確認するが、どこも置いていない。
次に向かったのは、ハンコの店の
「日星鋳字行」。テレビで見て行きたいと思っていた店で、漢字の活版を組み合わせ、自分の名前のハンコが作れるのだ。住宅街の一角にあるのでわかりづらく、土曜日なので休みかもとあきらめかけたが、なんとか店を発見。なかなかの賑わいだ。自分で活版を見つけるのは至難の業なので、名前を紙に自分で書いて渡すのだろうと思っていたら、日本語のできる店員さんがやり方を詳しく教えてくれた。まずは名前を書き、その組み合わせとフォントを決める。僕は氏名で3文字なので、残り1枠をハートマークにし、楷書体でお願いした。あでりーは自分の名前2文字に、ペンギンを表す中国語の文字をつけて4文字にし、宋朝体にしていた。店員さんが活版を見つけてくれたが、ハートマークのかわりにいろんなイラストがあり、猫のイラストがよかったのでそちらに変更した。すぐにハンコができあがる。外枠は二人とも、お茶の急須の形にした。これは自分へのいいみやげものになった。

日星鋳字行
夕食は滷味(ルーウェイ…台湾風のおでん)を食べると決めていたので、調べてきた有名な店に行く。場所は中山なので、ハンコ屋さんから歩いてほど近い。店のそばにセブンイレブンがあったので、ここで目星のビールが買えれば夕食と一緒に食べられる、と意気込むも、置いていなかった。おまけに、たどりついた滷味の店も、年中無休のはずがこの期間だけ臨時休業となっていた。スマホで別の滷味の店を探すと、近場に見つかったので行ってみる。店のそばに、ふたたびセブンイレブンがあったので入ると、なんと、台湾18ビールが売っている! ようやく見つけることができた! 喜んで350mlの缶を3つ購入し、滷味のお店に入る。注文の際に具材を選ぶのだが、中国語なのでよくわからず、店の人に聞きながら、煮卵、鶏肉、豆腐、大根、麺を注文。全てが一盛りにされているかと思いきや、なぜか麺だけは別の丼で、上に鶏肉が乗っていた。台湾18ビールで乾杯をし、さっそくいただく。ビールは確かに新鮮な風味で美味しい。苦労して見つけたかいがあった。滷味も、薄味ながらどれも美味しい。豆腐は日本の豆腐と違い、固くて滑らかな食感だった。なぜかエノキが大量に乗っている。少ないかと思っていたら、充分におなか一杯になった。

滷味(ルーウェイ)

鶏肉の麺

台湾18ビールと共に
これで宿に戻る。龍山寺の駅を降りたあと、龍山寺に行こうと思い立つ。宿のすぐ近くで何度も見ながら通り過ぎたのに、まだ入っていなかった。
地上に出て、龍山寺方面に歩く、立派な門のところに、3本の滝があった。中に入ると、たくさんの神々が祀ってあり、それぞれで人がお祈りをしている。あでりーはしっかり一つ一つの前で手を合わせていたが、僕は2つくらいのところだけでお祈りをした。あでりーはその後、お守りを買っていた。行天宮と同様、出口のそばにお湯の出るところがあったので、水筒に入れて持ち帰る。

龍山寺
宿のすぐ近くに、初日に牡蠣オムレツを買った店
「布袋鮮之蚵」があり、あでりーが別の牡蠣料理を食べたいとのことで立ち寄る。「乾拌鮮阿」という料理を注文する。かなりの人気店で、番号札をみんながもらっているのに我々はもらえず、不安になりながら待つ。どうやら番号札をもらっているのは中で食べる人だけのようで、待ち人が少なくなったあたりで、ようやく料理が出てきた。

布袋鮮之蚵
宿に戻り、交代でシャワーを浴びてから、台湾最後の晩餐。3本目の台湾18ビールをあでりーが開け、テイクアウトした「乾拌鮮阿」を食べる。牡蠣の炒め物のような感じだ。(あとで調べると、牡蠣をさつまいもの粉でまぶして茹でたものらしい。)僕は牡蠣がそれほど得意ではないので、下に敷かれたもやしとにらを少し食べる。これまた薄味なのに美味しい。食後は、残った最後のノンカフェインを淹れ、昨日買ったピーナッツとヒシを食べる。ヒシはボリュームがあるのに、際限なく食べてしまう。
家計簿を二人で記入したあと、明日の予定を確認。動物園、美術館、植物園をめぐり、その間の昼食と夕食も大枠を決める。その後、二人して日記を書く。

台湾18ビール

乾拌鮮阿

ライチ

新鮮で美味しい