EURO2000予選リーグ TV観戦記

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6/11       groupB
  ○ ベルギー 2−1 スウェーデン ●    
         
    さあ、いよいよEURO2000が始まった。開催国の一つであるベルギーは、珍しくアグレッシブに闘い、好印象を与えた。普通、初戦に負けると影響が大きいので、どのチームも負けない試合をしてくるが、盛り上げようという意志があったのか積極的に攻めにゆき、そして結局、勝ってしまった。お見事。
 スウェーデンは、その気迫に押されたのか、やや精彩を欠いてしまった。北欧のチームに多く見られる、高さを武器にするチームなので、僕はあまり好きではない。
 
         
6/12       groupD
  ○ フランス 3−0 デンマーク ●    
         
    世界王者フランスの第1戦だったが、見事なまでにその強さを感じさせた。ジダンもアンリも絶好調。横綱相撲で、デンマークを退けた。ラウドルップ兄弟以降は目立った選手が出てきていないデンマークはつらい。いくらシュマイケルが世界的なゴールキーパーといえども、守備だけでは勝てない。  
         
         
    ○ オランダ 1−0 チェコ ●  
         
   我が応援するオランダ、初戦は何とか勝つことはできたが、内容は良くない。攻めのスタイルが全くできていない。シードルフはまだ不調にあえいでいる。中盤がダービッツだけでは、ボールを奪うことはできてもパスを回すことは難しい。ただ、クライファートは大丈夫なので、今後、徐々に調子を上げていくことを期待する。
 対するチェコは、負けたが悪くなかった。ネドベドを中心に、よく戦っていた。最後のPKは、不運としか言いようがない。疑惑の裁定だった。
 しかし、試合途中、目の上を怪我したスタムが、ベンチのところでそのまま顔面を縫って治療していた。顔色も変えずに処置が終わるのを待っているスタムは凄かった。
    
         
6/12       groupB
  ● トルコ 1−2 イタリア ○    
         
    得点を決めたイタリアのコンテは、’98年のW杯も、’96年のEURO96も出られず、実力はありながら大舞台は初めてだそうだ。そして、この1点。ただ、オーバーヘッドなので見た目は派手だが、それほど凄いゴールではない。トルコのオカンのゴールのほうが凄かった。そして、明暗を分けたインザーギのPK。うーむ、どうもこの選手は好きにはなれない。なーんか、ひょろひょろして、ファウルかどうかも怪しい。オランダ−チェコ戦のPKと並び、今大会の審判に対する不信感を募らせた裁定だった。  
         
6/13       groupA
  △ ドイツ 1−1 ルーマニア △    
         
    ドイツについては、開幕前からその力に疑問を持っていた。大体、いまだにマテウスなんて、どういうチームだ。おまけにへスラーまで呼んできた。もう、おじいさんチームである。若手有望株はダイスラーだけ。こんなんでええんかいなと思っていたら、やっぱり良くなかった。ま、ルーマニアも似たようなおじいさんチームだが、それでもそこそこ若手も出てきている。どちらにしても、あまり興味のないゲーム。  
         
         
    ○ ポルトガル 3−2 イングランド ●  
         
   開幕以来、まず最初の注目試合だった。そして、オランダと並んで僕の応援するポルトガル、もう最高の試合だった。最初からポルトガルが攻めまくった。豪華な中盤が見事に冴え渡り、特にルイ・コスタの切れは抜群だった。スーパープレーの連続。
 それでも、先に点を挙げたのはイングランド。スコールズ、マクマナマンと、いずれもベッカムからの超一流のクロスを受けてのゴール。ベッカムも調子は良かった。ただ、それでも何か、慌てることはなかった。これなら何とかなるという思いが、心のどこかにあったのかもしれない。フィーゴのミドルシュートを皮切りに、ジョアン・ピントのヘッドで追いつき、更にヌーノ・ゴメスが逆転弾を浴びせた。素晴らしい試合。サッカーの醍醐味だ。
    
         
6/14       groupC
  ● スペイン 0−1 ノルウェー ○    
         
    優勝候補にも挙げられているスペイン、初戦である。僕も割と応援していた。が、何だこのざまは!!全く攻撃が組み立てられない。グアルディオラもイエロも全然良くない。途中から入ったメンディエタが何とか頑張っていた。彼は良い。動いてボールをもらい、展開することができる。次はスタメンから使ってほしい。ノルウェーについてはあまり印象がないが、特にいい攻撃をしていたとも思えない。高さが唯一の武器であり、その特性を最大限に生かした得点だった。  
         
         
    △ ユーゴスラビア 3−3 スロベニア △  
         
   ベールに包まれた謎のチーム、スロベニアが遂に見参!何しろ、国際的に有名な選手がほとんどおらず、ただウクライナをプレーオフで破って本大会に出場となったという実績だけが知らされている。僕がプレーを見たことのある選手は、もちろん一人もいない。
 恐らく方針として、とにかく最初から飛ばしていこう、後半バテてもいいから、というような指示が出ていたのだろうと思う。もう、スロベニアは開始早々からガンガンに攻めて出た。小気味よい動きで、見ている者を驚かせた。そして、何と3点を連取。2点を取ったザボビッチは確かに光っていた。言うなれば、髪の黒いマクマナマンだ。その後やはり勢いが衰え、ミハイロビッチを退場で欠いたユーゴスラビアに3点を取り返され、3−3の同点となってしまったが、そのインパクトは充分にある試合だった。
    
         
6/15       groupB
  ○ イタリア 2−0 ベルギー ●    
         
    トッティが早々の得点。そして後半にフィオーレ。活躍すべき選手が活躍し、イタリアがまたも勝った。さすがに攻撃の布陣は万全だ。これでデル・ピエロが調子を出せば、そこそこいけるかもしれない。  
         
6/16         
    △ スウェーデン 0−0 トルコ △  
         
  うーむ、つまらない。どちらも決め手を欠き、攻撃がつながっていかない。感想の書きようもない。    
         
6/17       groupD
  ● チェコ 1−2 フランス ○    
         
    チェコは、決して悪いサッカーはしていない。が、フランスが強すぎた。本当、盤石というか、隙がないというか。攻守のバランスが見事に取れていて、W杯の時と同じ強さを感じる。それほど僕は好きではないのだが、優勝候補に間違いはない。  
         
         
    ● デンマーク 0−3 オランダ ○  
         
  オランダ、スコアほどにいい内容ではなかった。攻撃がちぐはぐだ。ガンガン攻め入ってくる、いい時のオランダとはかけ離れている。デンマークが不甲斐ないので勝ってはいるが..。何とか調子を上げていって欲しい。     
         
6/18       groupA
  ● ルーマニア 0−1 ポルトガル ○    
         
    ルーマニア、ポルトガル共に、パスでつなぐ華麗なサッカーを披露し、なかなか点の入らないながらも、緊迫感のある面白いゲームだった。このまま引き分けと誰もが思っていただろうが、90分を過ぎ、ロスタイムの4分も終わろうかという頃、フィーゴの素晴らしいフリーキックがコスティーニャにぴったり合い、劇的な勝ちを収めた。ポルトガル、強し!!  
         
         
    ○ イングランド 1−0 ドイツ ●  
         
  イングランド、やっと勝つ!イングランドもそこそこ応援していて、にっくきドイツにだけは負けてもらいたくなかった。ベッカムのクロスは、さすがに超一流だ。シアラーは決して調子良くはなかったが、ここ一番でなんとか決めてくれた。     
         
6/19       groupC
  ● スロベニア 1−2 スペイン ○    
         
    初戦、ユーゴスラビアと激闘の引き分けを演じたスロベニア、2戦目となるこの試合には多くの人が注目していたはずだ。そんな中、スペインが苦しみながらようやく1勝を挙げる。勢いはスロベニアのほうにあったが、運はスペインにあった。ラウール、本領発揮!!でもやっぱり、イエロとグアルディオラは、全然ダメ。  
         
         
    ● ノルウェー 0−1 ユーゴスラビア ○  
         
  1戦目でディフェンダーのミハイロビッチを出場停止で欠くユーゴスラビアだったが、ストイコビッチを中心に早くに入れた1点を守りきった。ユーゴビッチも良かった。ノルウェーは、ただ背が高いだけ。面白くない。     
         
6/20       groupB
  ○ イタリア 2−1 スウェーデン ●    
         
    今大会、珍しく立ち上がりから調子のいいイタリアだったが、遂にこの最終戦も勝って、3戦全勝となった。デル・ピエロ全開!やっと大きな大会で活躍できるか。スウェーデンは、’94年W杯3位の面影はないね。ノルウェーと並び、ただ背の高いだけのチームになってしまった。ブローリンみたいな選手が望まれる。  
         
         
    ○ トルコ 2−0 ベルギー ●  
         
  今年のUEFAカップを制したのも、トルコのガラタサライだった。トルコが、ヨーロッパ内で確実に力をつけてきたのがよくわかる。ホスト国の一つであるベルギーは、予選敗退となってしまった。何か、2002年、どこかの国が同じような運命を辿るのが見える気がする。     
         
6/21       groupA
  ● イングランド 2−3 ルーマニア ○    
         
    双方にとって、勝てばほぼ決勝トーナメント進出が決まる、重要な試合だった。ルーマニアのプレースタイルは、「パス回しを多用する美しいサッカー」と言われるが、この試合では、その真価を充分に発揮した。引き分けでもOKなイングランドは、後半終わり頃まで2−2で凌いできており、もうこれで決まったかと思われた。が、そこで何と痛恨のPKを取られ、1点差での敗北を喫する。これによりイングランドは予選敗退が決定。このグループではポルトガルに次いで応援していたチームだけに、残念だ。マクマナマンの怪我が響いたか。  
         
         
    ○ ポルトガル 3−0 ドイツ ●  
         
   ポルトガル圧勝!!しかし、2試合を終えて既に1位通過を決めているポルトガル、即ち、この試合に負けても痛くも痒くもないポルトガルに対し、3点差での敗北を喫したドイツって、いったいどうなんだろう。しかも、ポルトガルは前2戦から大幅にメンバーを落としたBチームだ。WOWOW実況の方が、「負けたら選手達は国に帰れないかも」というようなことをおっしゃっていたが、大袈裟な話ではないだろう。何せ、大会全体を通じて1分け2敗、挙げた総得点がただの1点、とは尋常ではない。ドイツ嫌いの僕でもさすがに、「何とかすれば」と思ってしまった。    
         
6/22       groupC
  ● ユーゴスラビア 3−4 スペイン ○    
         
    スペイン、奇跡的な逆転劇!お前らは、去年のマンチェスターか!!
そして、この凄い試合、見逃してしまったのだーっ!!!
 タイマー録画が何故か動いていなかった。翌日のスロベニア−ノルウェー戦の中でこの試合の途中経過が入ってきて、その時には試合終了間際、ユーゴがリードしているとのことだった。もうこれでスペイン、負けかと思っていた。が、試合終了後、スペインが逆転で勝った知らせを聞いて、驚いた。結果によると、93分にメンディエタのPK、そして95分にアルフォンソのゴール。正に、奇跡。
 やってくれた、スペイン。影ながら応援していたので、嬉しかった。これで何と、C組1位だ。
 
         
6/23       groupD
  ● デンマーク 0−2 チェコ ○    
         
    最終戦で、ようやくチェコが勝利。ベルガーが入ってリズムが良くなったのかは判断つかないが、いいチームだっただけに、予選リーグ敗退が惜しまれる。デンマークは、結局1勝もできず、1点の得点も挙げることができなかった。だが、これが現在の実力だろう。  
         
6/23       groupC
  △ スロベニア 0−0 ノルウェー △    
         
    スロベニア、惜しかった。予選の4組のうち、唯一どのチームにも決勝トーナメント進出の可能性が残されている組だった。勝っていれば、まだ望みはあったのに。ノルウェーは、スペインが試合終了直前までユーゴにリードされていることを聞いていたのだろう。引き分けで良しという闘いをしていた。後でスペインが勝ったニュースを聞いて、悔やんだだろうなあ。ざまあみろ、という感じ。だって、本当に面白みのないサッカーなのだ。  
         

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