2008年8月16日

夏季休暇もいよいよ終了。晩夏以降はスズメバチの凶暴性が激化する時期へ突入するので、
本格渓流への入山にはリスクが高まる時期へ突入・・・。
危険回避のため、事実上の渓流釣り納竿釣行として、世附でも釣り人銀座と呼ばれる最激戦区に入渓。
素晴らしい渓相と豊富な資源量に恵まれ、今シーズンを締め括るに相応しい、尺イワナをGET!!


AM2:30起床。運動不足を解消するため、世附へ出撃することに決定。3:40には浅瀬番小屋へ到着・・・。
浅瀬到着は4番手であり、大又沢系の入渓希望者はゼロだった。
大又沢千鳥橋あるいは玄橋堰堤からの入渓も考えていたが、漆黒の闇の中、一人で大又沢の林道を歩くのも気が引けるので、
本谷系にすることに決定(^^;)

監視員から、天気予報が悪化し、午前中に釣りを終えた方が良い旨の伝達を受けたため、谷が深い水の木取水はパス。
もっとも、堰堤3基の巻きが面倒なのと、スズメバチが多そうだから回避したという理由もある(^^;)
相性の悪い大棚沢も避けると、水の木橋〜菰釣橋の区間が、安全性の面からも最適と判断。
中間点から上を攻める予定で、沢割りボードにマークした。

金山沢上流部へ入山する、ベテランのフライマンと共に、林道を歩行・・・。
本日は餌釣りもやるとのことだったが、かなりのヘビースモーカーの割に、非常に健脚でスタミナが有る人であり、
着いて行くのが精一杯だった(^^;)
富士川水系早川支流野呂川のヤマトイワナの話や、フライの話など色々お聞かせいただいた。
かなりの腕前がありそうな人だった。何か、去年もお会いしたような気がするが、気のせいだろうか・・・。
水の木橋を渡り、織戸沢出合を見送り、本日の入渓点にて、金山沢の釣り師とお別れした。

釣り人銀座のこの区間は、実に素晴らしい渓相・・・。最初の30分間は無反応だったが、徐々にアタリが出始め、
コンスタントに楽しませてくれた。
ヤマメは成魚放流物が野生化しつつあるような個体を中心に、塩焼きにしてもOKなくらいの型が主体だった。
イワナはチビ主体だが、8寸が出て、納竿寸前には、何と33センチの尺イワナが釣れてしまい、本当にびっくりした!!

ヤマメ9匹にイワナ6匹という釣果・・・。
申し分のない釣果なのだが、イワナの数が、少々多いのが何とも気になるところか・・・。釣れれば非常にうれしいのだが、
何とも複雑な気分となる。

本日は、キイロスズメバチに、帰りの林道の水場にて休憩中に一回襲われたのを除けば、スズメバチは大丈夫だった。
一方、大きなアブに纏わり付かれたものの、肌が露出していなければ、スズメバチに比べたら弱い存在。
キイロスズメバチに比べたら、全然マシと言えるだろう・・・。
一応、今シーズンは、本格渓流へは、ほぼ納竿ということで決定。締め括りとなるような良い釣りができたと思う。
世附の素晴らしさを、再認識させられた釣行だった。
とはいえ、帰りの林道は疲れてヘロヘロだったが(^^;)


<本日の釣果>
水の木沢下流部 : チビヤマメ×3、ヤマメ×6、チビイワナ×4、イワナ×2(シーズンを締め括る尺イワナ登場!!)


※本日の講評
やはり、「世附は素晴らしい」の一言に尽きます・・・。
尺イワナ以外にもヤマメの釣果もそれなりに得られ、大満足。ゲートからの長距離歩行は、運動の良い機会と考えれば、
世附への入渓は、健康づくりの面でも、非常に理に適っていると言えるでしょう。
酒匂川水系は流程が短いため、浅瀬ゲートまでは、自宅からは数十分のアクセス。河口から源流までの距離が短いので、
色々なジャンルの釣りを楽しむことができ、釣り師としては、非常に恵まれたエリアに居住していることを再認識しました。

懸念点としては、本来はイワナが全く居なかった水系であるにもかかわらず、近年はヤマメが駆逐されてしまっている傾向の沢が
かなり多くなっているとのことです。
私も、大のイワナ好きでしたが、ここまで釣れてしまうと、段々と、疑問符が浮かんでくるようになりました。
YGLの推奨もありますし、今後は、一定以上のサイズのイワナは、積極的にキープした方が良いのかもしれません・・・。



入渓点の小さな堰堤。

水の木橋と菰釣り橋の中間点に当たります。
私は遡行スピードが遅いので、水の木橋下手から入ると、
この堰堤で脱渓タイミングの正午になります。

今回は中間点から入り、菰釣橋まで5時間くらいと見込みました。

※結果的に、水の木沢/金山沢分岐の少し手前で沢に入ってきた者がおり、
頭ハネされてしまったようですが、下山後に、番小屋で監視員から聞くに、
その人は菰釣橋から水の木沢へ入るという約束だったそうで、
申告通りに、きちんと分岐から入ってくれないことに残念そうにされていました。
まあ、私としては、今回は多少の誤差範囲内として、カリカリしないようにしましょう(笑)
幸い、釣果も十分得られていましたし・・・。





成魚放流の、8寸級良型ヤマメ。

清冽な流れに磨かれ、ヒレが回復してきており、十分に綺麗な個体といえるでしょう。
このクラスの放流物だったら、釣れれば満足できますね・・・。

解禁前か、もしくはゴールデンウィークあたりに放流されたとしても、
釣られずに逃げ延びてきた個体ですので、それなりに警戒心が高いはずです。
針先が、僅かに上唇に掛かっていただけでした。
渓流激戦区においては、放流物とはいえ、侮ることなかれ!!










こちらはヒレピンの7寸級ヤマメ。

このくらいの良型にてヒレピンは、減水時でプレッシャーの高い
世附のメイン区間では、中々釣れてくれないと思われます。

私の腕前が良いのではなく、たまたま喰ってくれただけでしょう・・・。

放流物に比べると、パーマークが明瞭でいて、ブルーバックの宝石。
本当に美しいヤマメでした。
惚れ惚れする個体です。









流れが緩い、淵の岩陰からは、8寸級のイワナが出てきました・・・。

水の木沢は、大棚沢や金山沢ほどイワナが多くはない印象がありましたが、
金山沢から、徐々に落ちてきているのかもしれません。

林道が沿っていて、入退渓が比較的楽な水の木沢下流部区間にて、
手軽にイワナが釣れることがわかった反面、ヤマメを駆逐しつつある状況を
認識しました・・・。

ヤマメ8 : イワナ2くらいの比率が、私としてはベストな渓流釣りかな(^^;)









金山沢/水の木沢分岐まで、特に悪場も無く、このような素晴らしい渓相が
延々と続きます・・・。

釣り人銀座ゆえ、資源量は多くても魚はかなりスレていますが、
これだけの環境で釣りを楽しめれば、最高ですね(^^)

世附は、素晴らしいと思います・・・。












とうとう出てしまいました。尺イワナ33センチです。

ずっしりとした大物。前後左右に大暴れする真っ黒なサカナを、何とか御用!!
大棚沢でなく、水の木沢にここまで大きなイワナが居たとは、驚きでした・・・。

狭い渓流だからこそ、魚も逃げれる範囲が限られるので、大物が掛かっても、
数十秒〜数分程度のやり取りにて取り込みが可能ですが、広い本流の場合は、
際限無く逃げれるフィールドがあるので、だから糸を切られてしまうのかもしれません・・・。

水の木沢は、少し前までは、イワナがほとんど居なかった沢・・・。
うーむ、大物が釣れてうれしい気持ちと疑問の気持ちが同居。
ヤマメへの食害も気になるので、8寸と共にキープしました。
数年間生き続けてきただろうに、何とも複雑な思い(^^;)