2007年7月16日

台風が過ぎ去り、増水した西丹沢の渓流へ大ヤマメを狙いに行くも、自然の驚異はやはり凄まじい・・・。
まさに’奔流’だった・・・。当たり前のことだが、自然を侮ってはいけない・・・。
地元足柄山系の里川へダメ元で寄ったら、予想外に大物がアタックしてくるも、翻弄された(^^;)
こんな身近に、まだまだ大型ヤマメが居ることに感心しつつも、自然繁殖がもっと増えてくれることを
願って止まない。


前日昼前に台風は過ぎ去ったので、渓流へ大ヤマメを狙いに、増水は覚悟の上での釣行をすべく目覚まし時計を
AM4:00にセットするも、起床は7時(^^;)
相変わらずの体たらくぶりだ(汗)
普段は祝日は稼働日だが、本日は休みなので有意義に利用したかったが、まあ、暗い中増水状況がわからないよりかは、
明るい方がマシだとプラスに考え、静岡県側鮎沢川系統支流群の様子を見に行くことにした・・・。

小山町内の里川は、増水後には炸裂することが結構多いので、野沢川や須川を見て廻ったが、濁流状態で×(>_<)
台風の大雨の影響は、静岡県側も相当のものだったのだ・・・。
また、世附峠の南斜面を源頭とする野沢川の濁流が収まっていないのに鑑み、北側を流れる世附川系の各渓流も、
同等かそれ以上の濁流だろうと判断し、神奈川県側へ取って返すも、平坦な中川川系をチョイスした・・・。

普段は素通りするだけの、平水時にはチョロチョロと流れているだけの中川温泉上〜大滝キャンプ場下あたりの区間にて、
緩斜面があるので、入渓点とした。
BBQの人も来始めており、一応は安全な場所との判断にて釣りを開始したが、増水によって相当な規模と化しており、
遡行には相当難儀した・・・。
何度か渡渉せざるを得なかったのだが、思ったよりも水深があり、しかも流速が凄まじく、
巨漢だからこそ耐えられたといっても過言ではない状況も何度かあった(汗)
玄倉川の惨劇のようなことになっては話にならないが、中川川も、この区間は結構谷が深く、侮れないことを知った・・・。

大滝キャンプ場あたりで脱渓できるだろうとタカをくくっていたが、峡谷状の通らずに近い場所を通過したところで、
何と2段の大堰堤に阻まれてしまった(>_<) こんな堰堤があるなんて、知らなかった!!
仕方ないので、そのまま川通しで撤退し、木の枝を杖代わりにして、必要な場所では渡渉し、撤退に成功した。
重量があったので流されずに済んだことは事実であり、思わぬことが役に立った次第だ(^^;)
正直、かなり怖かった。次回からは、危険を十分に回避しなくてはならないことを実感した。

さて、残念ながら中川川下流部では釣果が思ったよりも得られず、ヤマメ3匹で終わってしまった・・・。
好ポイントからも、ある意味ヤマメよりも狡猾に餌を奪っていくチビウグイに悩まされて終了(>_<)
丹沢湖より上でも、コイ科外道に悩まされることを初めて知った(^^;)
中川川は、普段は西丹沢自然教室よりも上からしか入渓しないのだが、上流はコイ科外道が掛かったことは無く、
やはり、今後も上流部を狙った方が良さそうな印象を受けた・・・。

さて、撤退するのにも時間が早いので、道の駅山北にて昼餉を摂った後は、地元里川の内川に寄ることにした。
良型の魚影を確認済みの皆瀬川も増水後には狙い目だが、皆瀬川も結構谷が深くて、安全かといえばそうでもない・・・。
幼少時代からよく知っている狩川と内川がターゲットになるが、狩川は相性が悪いので、内川を選択した。

内川も増水が収まっていないが、近年は富栄養化が著しく、緑藻が発生してしまっているので、
汚れが綺麗に流されたことは良いことだと思う。
堰堤下がポイントになるのだが、6Bガン玉を付けて投入するに、やはりクソバエのお出ましだ(>_<)
しかも、激流の白泡の中から出てくるので、クソバエも中々に根性がある・・・。感心せざるを得ない(^^;)
一方でヤマメも活性が上がっているようであり、アタックしてくる!!
6寸程度でも、かなりのファイトを見せ、びっくりした。

そんな中、びっくりするような大物が掛かった!!
少年時代、やはり梅雨時に内川で大物をバラしているが、その時の記憶と同じくらいの引きの強さだが、
何とか溜めて粘ったところ、尺クラスのヤマメが浮上してきた!!
護岸上からなので、抜き上げるしかないのだが、エイヤーで抜き上げたところ、何と糸がプツッと切れて、
手元で落下してしまった(>_<)
錆びた茶色いヤマメだった・・・。平水時にはまず出てこない個体だろう・・・。無念。

その後も、ガツンと来たので、今度は慎重に取り込むに、7寸級の良型ヤマメだったが、
やはり先程の大物に比べれば物足りない・・・。
そして、簡単に遡行できるエリアの最後のポイントにて仕掛けを投入すると、鈍いアタリにアワせると、
中々の良型が掛かった!!
ここは護岸上ではなく、川床に下りているので、今度は慎重にタモを使って御用。
ヒレピンの26センチを見事GETできた!!

繰り返すが、平水時の内川では、5寸程度のヤマメは何匹は釣れてくれるが、7寸以上はまず掛からない。
そういう意味では、増水後の釣行の恩恵を得られたといえるだろう・・・。
惜しむらくは、尺クラスの大ヤマメを被写体に収めたかったことだが、仕方ない。
西丹沢にて狙っていければよいだろうか・・・。

色々と危険な目に遭ったが、何とか無事に帰還できた。
一応は良型ヤマメを3匹釣ることができたので、ヨシとしよう・・・。


<本日の釣果>
中川川下流部 : ヤマメ×3(外道のチビウグイには、餌取りとして悩まされた(>_<) 中川川も、下流部にはコイ科外道が居たのね・・・)
内川中流部 : ヤマメ×4(超外道のクソバエも猛烈にアタックしてきたが、良型ヤマメも積極的に反応。全部GETできていれば最高だったのだが・・・)


※本日の講評
中川川は、西丹沢橋下手の東電取水堰より下流は、普段は全然水が無く、チョロチョロと流れているだけなのだが、
さすが台風にて200〜300ミリもの大雨の後では、激流と化してしまう・・・。
予想以上に険しい環境であり、意外にも谷も結構深くなり、大堰堤に阻まれて終了。
川通しで入川点へ戻るのだが、渡渉するのに非常に難儀した。逆に言えば、巨漢だからこそ、
何とか渡渉できたのだともいえるだろう・・・。釣果も、それほど得られなかった。

帰りに寄った内川は、平水時では、まず出てこないであろう大物が積極的に喰ってきたはよいが、一筋縄にはいかない・・・。
尺クラスの大ヤマメは、残念ながら手元で釣り落としてしまった(>_<)
それでも、今シーズン最高サイズの26センチのヒレピンヤマメをGET!!
中川川では、大雨の恩恵は無かったが、内川では増水後の活性UPを実感。
家の近くにて、ヤマメが狙える環境は、本当に素晴らしいことを、2週続けて実感した・・・。

それにしても、自然の驚異は凄まじく、平水に戻るには、もう少し時間が掛かりそうな感じだ。



中川川下流部、入川点の様子。
この下手に、中川温泉区間の大堰堤がありました。

平水時は、本当にチョロチョロと流れているだけです。
本日の規模は、平水時の酒匂川本流と同レベルの水量と川幅でした。

平坦に見えますが、数百メートル遡行すると、峡谷状になり、意外にも険しかったです。
魚影もそれほど濃くないようですし、チビウグイに悩まさせられるので、やはり、中川川はもっと上流のほうが良さそうな印象を受けました・・・。





中川川’奔流’!!

入川点から数百メートル遡行すると、こんな感じの激流だらけでした・・・。

怖かったですが、仕掛けを投入しないではいられないのが釣り師の性。
しかし、反応はほとんど有りませんでした・・・。
色々な情報でも、中川温泉〜箒杉あたりの区間は魚影が薄いらしいのは、どうやら本当のようでしょう。

それにしても、平水時だったら、本当にチョロチョロと流れているだけでしょうから、自然の驚異は凄まじいものがあります・・・。




今回、中川川下流部で釣れた3匹のヤマメのうち、最も型が良かった個体・・・。

激流の緩流部から出てくれましたが、7寸程度の割にはよく引きました。

この区間では、外道のチビウグイよりも、ヤマメの方が余程明確な魚信を送ってきて、釣るのは感歎だったような気がします。

中川川系で釣れるヤマメの特徴ともいえる白っぽい魚体であり、しかもヒレピンです。
釣果を求めるならば、やはり西丹沢自然教室よりも上の本支流が本命だと感じました。




内川も増水しています・・・。

中川川に比べれば、元々の河川規模が小さい内川の増水など、それほど大したこと無いように見えますが、かなりの激流と化しており、平水の3倍くらいの増水となっていました。

本音をいえば、激流によって、ボサが全部なぎ倒されてくれていれば、もっと良かったのですが、そこまではいかなかったようですね・・・。




内川の7寸級ヤマメ。

直前に尺クラスを釣り落とした後に出てくれましたが、何となく物足りなかったのが本音です。

とはいえ、平水時の内川では、このクラスでさえも中々出てくれないので、釣れてくれて良かったですね。
しかも、ヒレピンなので、最近は富栄養化が著しい内川でも、多少は自然繁殖してくれていることに他ならず、嬉しく思います。




出ました!! 内川の26センチのいかついヤマメ(^^)

尺クラスには及びませんが、いかつさに加え、しかもヒレピンなのが嬉しいところ!!

釣り落とした尺クラスにせよこれにせよ、内川では滅多にお目にかかれないサイズです。
これも、増水時の幸運だったことは間違いないでしょう・・・。

今日あたりは、内川よりも良型ヤマメが多い皆瀬川に行った人は、もしかすると、もっとオイシイ思いをできたかもしれません。

とはいえ、今シーズン最高のヤマメです!!
しかも、地元の里川というのが嬉しいところ(^^)