2005年4月16日

須川中・下流部。小山町観光協会の放流モノ主体だが、清冽な流れでの好釣果で楽しい一日を


神奈川県側の酒匂川水系本支流では、ほとんど釣果に恵まれない厳しい状態です。
「酒匂川漁協さん、本当に、高い入漁料をきちんと水産資源(≒渓流魚)増殖に投入してくれているの?」と
不満の声を上げたくなるくらい、渓流魚対象の釣りにおいては不調が続いております。
そこで、酒匂川水系の静岡県側である、鮎沢川系統の須川を攻めてみました。

須川は非常に谷深い渓流であり、幹線道路からのアクセスが全く不可能な河川ですが、鮎沢川系統随一の水質を誇る
非常に綺麗な川です。
なにしろ、入渓点が掴みくいことと、魚影がそれほど濃くないというマイナス要素はありますが、大物の実績があり、
難度は高いものの、釣趣には比較的恵まれている河川といえます。
まずは、下流部の駿河小山地区の住宅地周辺を狙ってみます。水量は多めでした。

上流部では、そのまま飲めそうなくらい澄んだ流れですが、さすがに鮎沢川本流との合流点近くでは、
生活雑排水流入により、富栄養化が進んでいます。
相当に落差のある急勾配の激流で、城塞護岸の上から狙う形になります。
「碧翠 硬調81MX」にて狙いますが、針掛りしなかったり、あとは良型ニジマスが掛っても、高い護岸上から、
カツオの1本釣りみたいな形で抜き上げるのは無理があり、バレてしまいます(>_<)
それほど魚は多くないみたいであり、アタリも少ない状態です。

やや上流側に上り、護岸の高さが比較的低い箇所があったので、川に下りて激流の中に太糸&大オモリを投入すると、
ようやくニジマスが釣れました。しかし、ヒレがボロボロであり、放流物か、須川養鱒場から落ちてきた個体だと思います。
ボサボサの林間内を強行突破し、さらに上に行くと、今度は小型ニジマスがどんどん掛ります。
パーマークが残っている幼魚主体です。
結局、下流部ではヤマメやアマゴはまったく出ませんでした。

下流域に見切りを付け、中流部へ移動します。
自動車ではアクセス困難な谷底なので、徒歩で大分歩きます(^^;)
中流部の渓相は中々良く、早速、チビメが飛び出してきました。その他、チビゴ、チビニジもポツポツ出てきます。
多くの固体が、ヒレが丸かったり擦れていたので、小山町観光協会(あるいは小山釣友会)が、
産業・観光振興のために稚魚放流したものだと思われます。
時折、自然繁殖したと思われるヒレピンが飛び出してきますが、型は小さめです。

そして、大岩脇の緩流部から、何と、明瞭なアタリと共に、29センチの「泣き尺」ヤマメがでてしまいました(^^)
魚体はお世辞にもキレイとは言いがたく、尾ビレも摺れてしまっており、成魚放流物と思われますが、
大物登場にはビックリです。

最後に、夕方撤収前、日中に大物をバラしたポイントに再挑戦しました。
すると、目印が「フワッ」とする喰上げタイプのアタリが出たのでアワせると、すさまじい引きと重さです。
15分ほど掛けて、タモを用いてようやく御用となったのは、42センチの大物のニジマスでした(^^)
これにはびっくりしましたが、須川では、数は少ないものの、ヤマメ(アマゴ)&ニジマスについては、毎年、
大物が揚がっている実績がありますので、納得でした・・・。
「流覇 中硬硬71MZ」は、スペック的に35センチまでの対応なので、ヒヤヒヤでした(^^;)

今年の須川、今のところ、思わぬ好釣果に恵まれています。
(この後、他の釣り人によって釣られてしまう可能性はありますが、小型のC&Rさえ徹底すれば、
しばらくは良い結果が出そうな雰囲気です)
こんなところで、本日の釣りは終了です。


<本日の釣果>
須川中・下流部 :ヤマメ,アマゴ,ニジマスは小型が主体でしたが、×20くらい
(42センチニジマスと、29センチヤマメ含む)


※本日の講評
須川は、鮎沢川系統の中で最も清澄な水質を誇る好河川ですが、魚影も濃くなく、釣りの難度が高い河川です。
しかし、今回は良い結果に恵まれました(^^)
神奈川県側の酒匂川水系本支流での貧果に比べ、静岡県側では、ボウズになることも少なく、
釣果を得ることができて、楽しい一日を過ごすことができます。

都市部までは遠く、仕事面では不利な地域に在住ですが、こうして御殿場エリアに気軽にアクセスできる所に
居住していることは、レジャー面では非常に恵まれていることを実感しました。


29センチの良型ヤマメ。

おそらく成魚放流された個体でしょうが、
今季は小山町観光協会は稚魚しか放流していないはずです。
小山釣友会が放流してくれた物かもしれませんね。

私にとっては、滅多にお目に掛かれないサイズなので、キープさせて頂きました。




42センチのヒレピンジャンボニジマス。

現場にデジカメ持参を忘れてしまったので、
やむなく携帯で撮影。
やはりサイズが小さいため、引き伸ばすとひどく醜い画像ですね(^^;)

野生化した個体で、物凄い引きでした。
食べ頃サイズを超過するほどサイズが大きすぎですし、この「主」は、リリースしました。

大物の実績がある須川、私も恩恵に与ることができました。