第14章


  2001.6.25 けせプニ登場

 権ママさんのHPでやっている「プニクラブ」に、今日けせらが仲間入り。
 プニ(肉球)を上下さかさまに見るとくまみたいだから、ということで、プニを投稿できるのだ。
 はりきって、けせらのプニの毛をきれいにカットし撮影。
 その写真にかわいい顔を描いて投稿してみました。
 お友達にコアラちゃんもいます(前足と後ろ足なの)。
 とってもカワイイでしょ ( ̄▼ ̄*^) デヘヘ
 みなさんも是非、ご自分のわんちゃんの足の裏を逆さに見てみて!
 そこにはほら、プニの形が・・・。
 なんてかわいい!と思ったらお気軽に投稿してみては?

 でも、何でこの形に気付かなかったんだろう、と思うぐらいお見事な発想ですね。
 本当にかわいい形。
 
 けせらはNo.38にエントリーしています。
 3月8日生まれで偶然38番目だったの!

ぜひぜひみんなのプニをのぞいてみてね。
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紗英とけせらのこんな話 その5 (7.6の日記より)
抜歯&気になる仔犬に 紗英 涙
 1ヵ月半ほど前、けせらの右上の奥の方の歯が1本、歯石がひどくついてぐらぐらしてしまっているのに気付いた。
 先生が言うには、ごはんの時間もだいたい決まっているし、おやつも1回のみで、犬用のジャーキーかガムだし、まだ1歳だし、という状況では本来こうはならないらしい。
 全体の歯ではなく1本だけだから、この歯だけ並びが悪かったのか、抜け残った乳歯がぐらぐらしている状態なのか、といった感じだそうです。
 あまり放っておくと他の歯も悪くなってしまうそうですが、抜くには全身麻酔をかけて1日がかりなんだそう。
 全身麻酔・・・、思ったより大事で、ちょっとためらってしまっていた。
 とりあえず、病院で薦められた、デンタルジェル「マキシガード」を使って様子を見ながらどうするか考える事に。
 
 でもやっぱり、他の歯もボロボロになってしまったらかわいそうだから、という事で抜いてもらう事を決意。
 予約していた今日、昼の11時ごろ病院へ。
 すっかり診察台が苦手(注射嫌いで)になってしまったけせらは、今日もそわそわして私たちに抱きついてきた。
 そんなけせらを残してくるのはかわいそうではあるけれど、仕方ない。
 キャリーバックに入れ、気付かれないうちに病院を後にした。
 ・・・大丈夫かな。無事に終わりますように。

 その後、けせぱぱとごはんを食べて、病院のそばのペットショップに、けせらの消耗品を買いに行った。
 そこでは、仔犬も売られている。
 ペットショップの仔犬はみんなに見られたり、おさな過ぎるうちに親から引き離されてかわいそう、と思うのに、やっぱりかわいくて見てしまう矛盾な私。
 けせらみたいに、こっちを見て両前足で「ちょうだい」ポーズをするかわいいポメラニアンがいた。
 飛んでみたり、首をかしげてみたり、しぐさがけせらに似て、かわいい。
 頭にはけせらの事がいっぱいで、そんな他のわんこ仕草を見るだけでも「けせら、がんばってね」って思う。
 
 買い物をして帰ろうとした時、気になって最後にもう一回見たい子がいた。
 それは、ショーウィンドウに並ぶ前の、連れられてきたばかりみたいな、ダンボールに入れられた、生後40日くらいの小さな小さなパピヨン。
 けせらをはじめて見たとき、このぐらいだったはずなんだ。
 でも、「本当にこんなに小さかったっけ?」って思うくらい小さかった。
 その子はそわそわしていて、ごはんをもらってもちょっとしか口にしないで、心配そうにないていた。
 お店に来たばかりで大物振りを発揮していたけせらとは態度が大違い(けせら物語「プロローグ」参照)だけど、けせらの事で頭がいっぱいな私には、やっぱり重ねて見えてしまう。
 
 のぞき込む私たちに気付くと、ダンボールをのぼってこっちに来たそうに、必死に前足でダンボールをかいていた。
 うれしそうに構ってほしがる子はいっぱいいる。
 でもその子は、まるで私たちに訴えるような目をして、そしてものすごく心細そうに、訴えるように、「出して、連れて行って」というような声でないていた。
 そのなき方が、ものすごく寂しげで・・・。
 「ワン」って一生懸命言っているみたいではあるけれど、犬というより人間の赤ちゃんの泣き声みたいに聞こえた。
 きっと、さっきまでお母さんの所にいたんじゃないのかな。
 私には、見えないお母さんを求めて、さがして、呼んで、泣いているように聞こえたのだ。
 もし、飼う犬をさがしている時だったら、間違いなくその子を連れて行ったんじゃないかと思う。
 その位私にはその子の声が悲しげで、何とかしてあげたいと思ってしまった。
 抱きしめて、温かい想いをあげたかった。
 「けせらがいるから、充分なんだ」って思うし、ちゃんと考えれば私には2匹は面倒は見れないと思う。
 それでも、その子が私に助けを求めているように感じてしまって、その声を振り切ってお店を出てくるのは、何だかとっても辛かった。
 
 出てきた後、涙があふれてきてしまった。
 「じゃあ、次来た時にいたら、連れて帰る?」なんて・・・、
 子供をなだめるようにけせぱぱが冗談っぽく言ってくれたけど、私には大事なけせらがいるし、2匹も面倒なんて見れない。そんなことはわかっているのだ。
 面倒くさがりで、世話好きでもない私には絶対無理、って思う。
 2匹目を本気でほしいとは思わないから、仔犬を見てもいつも所詮はかわいい止まり。
 
 ただ、こんな思いははじめてだった。
 あんな声、今までも聞いていたのだろうか?
 もし、もしもあの子が売れ残って、殺されちゃうかもしれなくなって、それでその時も私に訴えていたら・・・。
 その時は・・・、その時は・・・?
 なんて思ってみたりして・・・。
 
 でもきっと、近いうちに温かい家庭に迎えられるんだろうな。どうか素敵なママに出会ってね。
 その方が、ここで私なんかが引き取るより、きっとずっと幸せになれる。
 それに、もしまたお店に行って会う事があっても、きっともう環境に慣れていて、今日みたいには泣いていないよね?
 それで、私が一生懸命見つめても、知ら〜んぷりしてたりするんじゃないかな。
 だからきっと、大丈夫。
 泣き止んで、「病院から帰ってきて、弟(妹?)が増えて家にいたら、けせらきっと怒るよ」なんて笑って話していた。

 指定時刻の6時半ごろ、けせらを迎えに行った。
 心配でドキドキしながら病院のドアを開けると、けせらがないた。
 姿は見えなくてもわかる、あれはいつものけせらの声だ。
 よかった、無事だ。元気だ。
 「麻酔が残って、しばらくはぼーっとしてるから、今日は帰って寝かせるだけにしてください」
と言われた。
 歯を抜いてもらって、歯石除去もしてもらって、
ピカピカ、キラーン ( ̄+▽ ̄)( ̄▽+ ̄)♪
 「あなたのその歯はアパタイト?」ってかんじ(かなり古いかも・・・)
 ごはんもお水も明日の朝に・・・、って。
 私のおひざでくつろいだりと、こんなに長い間おとなしくしているけせらは珍しい。
 言われたとおり、麻酔後なので、夜に1回吐いた。
 その後、けせぱぱが氷をくれたら全部なめて、遊びたがったりもした。
 おとなしいけれど、避妊手術後の時みたいに苦しそうだったり元気がなさそうではないので、明日にはまたぴょんぴょんしていることでしょう。
 よかった。がんばったね、けせら!

  翌日
 麻酔も覚め、翌日はまた、お散歩で元気にボール遊び。
 ここの所暑いけど、バテもせず相変わらず元気です。
 どうしてこんなに?と聞かれちゃうくらい、パワフルに走りまわる。
 初対面の方に、「そんなに動いて疲れない?」とか、「帰り、疲れて歩かなかったりしない?」などと言われますが、とにかく元気。
 まぁ、もう少し落ち着いてほしい時もあるけれど、元気がなにより。ありがたいことですね。
丸印の所がグラグラしていて
周りの歯や歯茎にも悪影響
抜歯後
周りの歯もピカピカ



ようこそ ようこそ! SECOND STAGE ようこそ ようこそ!
けせらとの絆を求めて新しい世界へ


 きっかけは、一つの出会いとけせらのガウガウだった・・・

  2001.7月上旬  猛獣その2 ガウガウけせら
 
 けせらが最近、かなり猛獣です。
 子犬の頃からじっとしているのが嫌いで、だっこされるのはもともと好きではなかった。
 そしていつからか、遊びたい時や眠い時につかまえてだっこをすると「ガウガウ」と歯を剥き出しにして怒るようになってしまった。
 「ギャウギャウ」の方が近いかもしれない。すごい剣幕、すごい声。
 最近、それがすごくなってきてしまったのだ(特にお散歩の広場で)。
 前のようにすぐ止まらず、どんどんエスカレートする。
 やめさせようとして口をつかもうとすると、噛まれる事もあり・・・。
 普段は手を噛んじゃいけないことはわかっているし、順位付け・けじめはちゃんと示しているし、いうことも聞く良い子なんだけど・・・。
 その時は野生にかえってでもいるようで、もう理性がないみたい。
 何とか、おさまってほしいのだけれど・・・。

 普段は、やんちゃでかわいいけせらちゃんなのにね。
 本当にもう、この時ばかりは猛獣なんだから。



再会した5月27日、
お願いして
撮らせていただきました。
サモエド・ノイくんです。
  一つの出会いとは・・・
  のいぱぱさん&サモエド・ノイくん
 
 初めてノイくんを見たのは、去年の秋か冬でした。
 広場からつながったお店通りの前につながれ、いい子で「待て」をしていたわんちゃん。
 それがきっとノイくんだったのでしょう。
 ・・・サモエド? 初めて見た。
 なんて素敵なんだろう。
 とっても大きくて、真っ白でふわふわで・・・、それになんていい子でかわいいの!
 飼い主さんがいない場合、わんちゃんには普段からさわらない様にしているし、けせらと交流させる事もない。
 どんなわんちゃんかわからないし、どちらかが怪我でもしたら大変だし。
 その時、私もけせらの散歩中だったんだけど、でもあまりに魅力的だったのでもう少しそばで見たかったし、それにとってもいい子そうだったので、「横を通るぐらいならいいよね?」と思い、けせらとそっち方面に歩いていった。
 すると、遠くから自分の方向へ来る犬の存在に気付き、その子は立ち上がった。
 そうしたら、ガラスの壁のお店の中から男の人が出てきて、もう一度その子に「まて」をし直させ、またお店に入っていった。
 「あ、きっと厳しくきちんとしつけをしてるんだ、邪魔しちゃってごめんね」
 名前も知らないそのわんちゃんにそんな風に思い、私は方向を変えて歩いて去った。

 そして今年の5月27日(日)、広場にけせぱぱとお散歩に行くと、ベンチに座った男の人と横でお座り(or伏せ)をしているサモエドがいた。
 私の脳裏に、あの時の記憶がよぎった。きっとあのわんちゃんだ!
 あの人は、厳しい訓練をしている怖い人なのかなぁ、話し掛けてもいいのかなぁ?
 またお邪魔になっちゃわないかなぁ。

 私はためらっていたんだけど、他のわんちゃんが集まり出したら、やっぱりみんなノイくんの魅力に惹きつけられるように集まっていった。
 私もそばへ行って、「さわってもいいですか?」とたずねると、「いいですよ」と優しく応えてくれた。撫でさせてもらった。
 ノイくんっていうんだって! 3歳の男の子。
 本当に、なんてかわいいんだろう・・・。あまりの魅力にしばらく側から動けなかった。
 慣れない大きいわんちゃんに、案の定最初はけせらも「ワンワン」吠えてしまったけど・・・。

 話してみると、そして実際にノイくんと接している姿を見ると、全然怖くなんかなく、むしろとてもいい人だった。
 ノイくんはとってもいいこで、飼い主さんのいうことをよく聞いていた。
 いろいろな芸もできてすごいんだけど、決して怖いから従う、という顔じゃなく、うれしそうにやっていた。
 指示を聞くときの、ぱぱさんの顔を見る目が、なんとも言えない。
 うーん、めちゃかわいい〜〜。かわい過ぎる〜〜


のいぱぱさんのHPで見て、
とても気に入ってしまった写真です。
お願いして使わせていただきました。
広場でも、こんな風に楽しそうに
お得意の「イエーイ」を披露して
くれました。
 芸をさせるのってもっと厳しいイメージがあったんだけど、お互いが信頼しあってコミュニケーションをしている、という感じだった。
 「犬に芸をさせるのは無理やり」、「しつけは厳しいものだ」という私のイメージをガラリと変えてくれてしまったのがこのコンビなのです。


 しつけの話などを、ついついみんなで色々と質問してしまったのですが、丁寧に教えてくださいました。
 叱るのではなく、褒めるしつけをされています。
 こういうのって、知ったかぶりっぽく自慢げに話す人もいるけれど、彼にはそういう感じは全然なかった。
 色々詳しくて、実際の説明も筋が通っててわかりやすくて・・・。本物だなって思った。
 本当にしっかりとしつけをされているんだなぁ・・・、ノイくんに愛情たっぷりなんだなぁ・・・。
 そして、「この人は信頼できる人だ」、・・・そう思った。
 彼自身の話を聞いて、そしてノイくんとの関係を見て、そう思わずにはいられなかった。
 
 休日には会えることもありますが、ノイくんは普段は夜、この広場で訓練をしているそうで、なかなか会えません。
 でも、ノイくんの写真を撮らせてもらったのをきっかけにHPでの交流が始まりました(おやじギャグまで張り合っちゃうなんて、この時はまだ知るよしも無かったけれど・・・笑)

 そして上に書いたけせらのガウガウがひどくなった7月上旬、けせらの現状を相談したら、丁寧にアドバイスをしてくださいました。  
のいぱぱさんのHPはこちらです
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 後々わかったけれど、彼、のいぱぱさんは、ノイくんと訓練競技会などに出たり、色々な資格を持っているほどの人で、インストラクターの資格ももうすぐそこ・・・、というくらいの人だったのです。
 そんなレベルの今でも、本当に色々な事にチャレンジ精神いっぱい。
 ノイくんにとても思いやりがあって、コミュニケーションを深め、もっともっとノイくんをわかりたい、理解したいという思いが強く、それで色々と勉強されているのではないでしょうか。

 「犬の方は人間の事、言葉も含めていっぱい覚えてくれるのに、人間側は一体どのくらい犬を理解してあげているのでしょうか」
というのいぱぱさんのBBSでの言葉が印象的です。



大きい慣れないノイくんに、
最初は遠くから吠えていたけせら。
でも、何度か会ったら怖くないと
わかったのか、ここまで接近
できました!
のいぱぱさん撮影でHPに
載せていただいたお写真。
これもお願いして使わせて
いただきました。
 のいぱぱさんとノイくんみたいな信頼関係は、私とけせらにはほど遠い世界の無理なお話だと思っていました。
 とりあえずこの時は、けせらのガウガウを何とかしたい、ただそれだけだった。
 それで色々と相談をしていたわけでした。
 でもそれがきっかけで、私とけせらの道はある方面へと開けていったのです。

  のいぱぱさんとノイくんの絆にただただ憧れていただけだったけれど、その後、気を使いながらも彼は、少しずつ私にチャンスをくれました。
 決して押し付けにならないように、私の意思に反しないように、自然な形で・・・。
 けせらとの絆を探す、新しい世界へと私を導いてくれました。
 色々な出会いも与えてくれました。
 決して私自身では見つけられなかった、けせらとの素敵な関係を目指そうと思ったのは、彼に影響を受けたから。
 彼がそっと、道しるべを示してくれたから。

 彼のようなすごいチャレンジ精神はないけれど、流されず無理をせず、自分の意志で本当にやりたい範囲で、けせらとの関係を、絆を良くしたい。
 私とけせらが楽しいと思える事をいっぱい探して、けせらともっと仲良くなりたい。
 そういう思いが芽生え、そういうきっかけを運良く与えていただき、けせらと新たなステップを歩んでいく事になるのです。
 もちろんけせぱぱも、協力して応援してくれて、けせぱぱと私とけせらとで、一緒に歩んで行くのです。 

 あらすじのように記してしまいましたね。
 つい、伝えたいと言葉があふれてしまいます。
 でもまぁこのSECOND STAGEでは、その歩みについて、詳しくゆっくりお話していきたいと思います。
 しつけばっかりの生活、なんてできる私たちではないので、もちろん今までのようにのほほんとした生活を送り、遊びの中にちょこちょこっと新しい世界を取り入れていく、といった感じになると思います。
 相変わらずのおちゃめなけせらの姿なんかも紹介しつつ、SECOND STAGEお送りしたいと思います。
 ついつい文が長くなってしまいますが、興味を持ったり楽しみにしたりして読んでくださる方がいたら、とってもうれしいです。
 ぜひ、これからもかわいいけせらとお付き合い下さいませ!



前置きはこの辺にして、
SECOND STAGE
本番、始まり始まり〜!

  7.11 ガウガウについて考える

 けせらのガウガウについてメールでのいぱぱさんに相談していました。
 きっと原因があるはずだと言われ、けせらとの生活を思い返して考えてみた。
 
 考えてみれば、最初に歯を剥き出しにして怒ったのは、避妊手術の直後、ご飯に混ぜた化膿止めの薬をけせらが食べ残し、無理に口を開けて食べさせようとした時だったのかもしれない。
 手術の跡がすごく痛そうで、普段はあの元気なけせらなのに全然動かなくて、見てるだけで本当に辛かった時。
 犬にとって大事なお腹が痛くて、だから防衛本能による物だったのかもしれない、今思うと。
 でもあの時は、けせらの痛みが少しでも良くなってほしいから化膿止めを飲ませようとしたのに、それを拒み、しかもあんなガウガウの態度を見せられ、私はショックで相当落ち込んでしまった。
 だから、その時にガウガウにどう対処したかは覚えていない・・・、というより化膿止めを飲ませるのが大事だから、とその対策をけせぱぱがしてくれたけど、私は何もできなかったし、ガウガウに対しては、何も対策をしていない。

 ガウガウをするとどうなるか、けせらは考えただろうか。
 化膿止めを食べさせる為、缶詰少々で薬をくるんで食べさせてもらった事で、もしかしたらご褒美をあげてしまったとか?
 多分、痛くて余裕なんてないから、それはそんなに影響してないと思うけど・・・。

 そして次のガウガウは・・・。
 広場でしつこいシー・ズーの男の子に追いかけられた時でした。
 去年の冬、けせらが生後10ヵ月ぐらいの時だったかな。
 そのわんちゃんの飼い主さんは、自分の犬が女の子にしつこいのにも関わらず、広場でリードを持っていてくれません。
 けせらは避妊をした後だったけれど、それでもすっごく追いかけられた時期があった。
 人は大好きでも、お散歩デビューの頃から既に、犬が苦手で怖がっていたけせら。 
 広場で他のわんちゃんと会うようになり随分慣れはしたけれど、とっくみあったりじゃれあったりして遊ぶ事などは絶対できない。
 でも興味を持って自分からも挨拶に行くようになり、ちょっとの間クンクンするぐらいなら平気になってきた頃だった。

 だから、しつこく追いかけられるのはよっぽど怖かったみたい。
 他のある程度信頼できるおとなしいわんちゃんなら、ちょっとぐらい追いかけられても「少しは慣れなさい」程度に見てたんだけど、その子には私もすごく警戒していた。もしも乗っかってこようものなら、絶対ふせがなきゃ。
 けせらが嫌じゃなきゃいいけど、きっとどの男の子に乗られるのも怖いはずだし、私だってけせらが男の子にそういう事を無理やりされるなんて絶対イヤだ! 特にそんなマナーのなってない子になんて、絶対許せない!
 
 けせらはお尻をしつこく追いかけられ、すごく嫌がって私の足の間に逃げ込んだし、怒る態度も見せた(それまでは、怒る態度なんて犬にできなかったのに、よっぽど怖かったんだ)。
 でもその子はノー・リードでしつこかったから、守る意味で助けたつもりで、私はけせらを抱っこした。
 それでもその子はピョンピョンしてくるし、それでけせらのものすごい剣幕の「ガウガウ」が起こったのだったと思う。

 その何日か後、しばらくおさまっていたその子がまたけせらの所に来、まさに乗ろうとしたので、すかさずその子を持ち上げ引き離し、「ごめんねぇ〜、けせら怒ると噛んじゃうからあぶないよ(本当は噛んだ事なんて無いけど)」と、飼い主に聞こえるように言ったら、私の方が上と思ったのか、けせらに乗るのをあきらめてくれ、それは解決。
 けせらは単純だから、ガウガウの直後でも、遊んでくれそうな人を見つけると、すっかり忘れたようにまたコロっと一瞬で大はしゃぎのかわいい愛想のいいけせらになる。
 だから、その事件もそれほど気にしていなかった。

 でもその1ヵ月後ぐらい、けせらは犬に急に吠えるようになった。
 人の所には自分で行くくせに、抱っこされそうになるとガウガウしたり、広場で私が抱っこしようとしてもガウガウ、となるようになっていったのだ。
 1歳になるちょっと前くらいだったから、「自我が芽生え始めたんじゃない?」とみんなには言われたし、そんなにひどくもなかったから、そこまでは気にしていなかった。
 まぁ、ガウガウに怒ってやめさせようとして、口をつかもうとしたら噛まれた時は、さすがにかなりのショックだったけど・・・。
 噛んじゃいけない事はわかっているはずなのに。
 これはパニックになっているんだろうか? それともわがままなんだろうか?

 ちょうど1歳になった頃、だっこ嫌いは相変わらずだけど、でももちろん普段は普通にだっこできるし、それに朝はどけてもおひざに乗ってくる甘えっこ、となって来た(かわいいの)。

 でもその4ヵ月後の最近、ガウガウが急激に悪化したのだ。
 家でも、ちょっと両脇に手を置き抱っこの仕草をみせるだけで・・・。
 広場で、犬にすごく吠えるから口を抑えようとしたら・・・。
 小型犬だし、基本的に一瞬「ガウガウ」するだけで、噛むとか誰かに危害を加えるとかという問題ではなかったから、「猛獣なんだからぁ〜」と言ってた程度でそこまで困っていたわけではなかった。
 普段はいたずらとかもしないし、いう事も聞くかわいい良い子だし。
 でも正直、こんな急激な悪化が心配だったし、ガウガウ中に口元に手を出すとけせぱぱと私に限ってだけど噛む事があったから、頭にも来ていた。

 でも、そんな時にのいぱぱさんに会う事ができ相談したら、けせらが悪いわけじゃないとわかった。
 どうも、私がけせらをわかってあげられていなかったみたい。
 どれだけ犬が怖いかとか、どういう過程でそういう行動に出るのかとか、考えてあげられていなかった。

 私がけせらを助けるつもりで抱き上げた時、けせらにしてみれば、怖い犬から逃げる道を閉ざされて、追い詰められてしまったと感じてパニックになってしまったのかもしれないのだ。
 それで「抱っこ」=「怖い犬から逃げられない」という方程式が、けせらの頭に出来上がってしまったのかもしれない。
 だから抱っこの度に・・・。

 犬に吠えるのも、始めはただ怖いから吠えたのに、そしたら飼い主に叱られる。
 すると、「犬が来る」=「飼い主が怒る」=「嫌な事が起きる」というように感じてしまい、「あっちへ行って」「来ないで」という気持ちで余計に犬に吠える、つまり怒った事によって悪化していたのかもしれない。

 怒らないで褒めるしつけについては、メール(言葉)だけでは説明できないので、と、実際に広場で会って、やり方なども見せて下さった。
 けせぱぱ・私のけせらへの接し方なんかも見てくださり、色々とアドバイスを下さった。
 そうしてそのアドバイスをもとに対策をしていったら、ちょっとずつ改善していったのだ。
 他のワンちゃんにもほとんど吠えなかった日があったり、外で怒らずにだっこができる時もあったり!
 
 外で他のワンちゃんが来ても吠える前の一瞬を(難しいけど)ほめてボール遊びをしたり、家でもおもちゃを持ちながらだっこをして、できたら遊ぶ、というのをやってみたのだ。
 アドバイスをもらってから実行し、数日で効果が出始めた。
 なんせ、遊ぶの命のけせらだから、扱いやすい性格なのかも。
 本当にちょっとずつなんだけど、でも、すごい進歩です。
 この症状が完全に無くなる、という日は来ないかもしれないけれど、きっとすごく長期戦だろうけど、すごく悪化した状態を抜け出せただけでも本当によかった。

 叱るより、褒める方が私もうれしいし、けせらも楽しく覚えられるし早く伝わるんだ・・・。
 夢のような本当のお話。


 他に悪化が考えられる原因として、どこか痛い所があると、わんこは防衛本能が強く働いて攻撃性に出ちゃう事もあるそうなのです。
 「歯がぐらついていて痛いから、防衛本能でガウガウが悪化してしまっただけで、歯の治療が終わって痛いのがなおればなくなるかも」とも言われていたんですが、治療して5日、少しずつそうなったのかなぁ。

 どのみち、今までけせらの気持ちを考えず、乱暴に抱っこしようとしちゃっていたのかも。
 自己嫌悪だなぁ。ごめんね、けせら。
 わかっているつもりだったのに、言われて初めて気付いたりした事がいっぱいあったよ。
 ガウガウがけせらの発したシグナルだったのなら、出してくれて良かったのだと思う。

 そのおかげでこんな事に気付く事ができたのだから・・・。
 「けせら身になって考え、けせらの気持ちをもっと大切にしてあげなくちゃいけなかったよね」という事に・・・。
 そして、この気持ちを忘れずにいなくっちゃ!

P.S. けせらはのいぱぱさんに遊んでもらってとってもうれしそうでした。
   アドバイスも含め、本当にありがとうございました。


  7.12 けせらがもっと楽しめるように

 今日の夜、お台場へドライブに行った。
 テラス席でごはんを食べたり、海辺で遊んだり・・・。
 私たちがごはんの間、けせらはおすわりをして、海の方を見つめていた(あっちが楽しい所って、もう知ってるみたいで行きたがるの)。
 でも、途中で落ちてる葉っぱとかをさがして食べようとしたり、リードで行ける範囲は狭いんだけど、いすの下とかを動き回ったり・・・。
 こういうのにも、少しずつ慣らして、お行儀よく伏せをさせておく方法、コツがあるんだろうなぁ。
 のいぱぱさんの言う褒めるしつけなら、きっとけせらにも苦じゃない方法で。
 
 もっと、けせらのことがわかりたいなぁ、って思う。
 犬の言葉って、想像以上に色々わかっているんだって。

 接し方を含め、もう一度関係を見直して、そういうのを勉強してみようかな。
 それで、信頼関係が強まったら・・・、今は犬が居れないからけせらはお留守番、ということも多いけれど、もっと一緒に色々な所に居れるようになるかなぁ? 一緒に行動できるようになるかなぁ?
 もっと一緒に、いろいろ楽しめるようになるかなぁ?

 
 冒険好きで、好奇心旺盛で、とってもチャレンジャーで元気なけせらだから、もっと楽しめるような事とか色々な可能性があるかもしれない。
 「けせらちゃんはアジリティーが向いてそう」、と何度か言われたし、私もそれは思っていた。
 正直、チャンスがあったら・・・、それでけせらが本当に楽しんだり夢中になれるのなら、いつかやってみたいかも。
 自分の趣味だって全然やり切れてないけど、思うように出来てないんだけど、けせらがもっと輝けるような、目標を持てるような、そんな瞬間をさがしてみたりするのもいいのかなぁって、少し思い始めた。
 
 人が大好きで愛想がよくって、人を喜ばせるのが上手なけせら。
 とっても元気で、遊び方を教えてもいないのにフリスビーなんかもすごく上手で大好きで、とにかく遊ぶのが大得意なけせら。

 こんな素晴らしい長所がせっかくあるんだから・・・。

 最近、家でつまらなそうにしているけせらを見たり、かわいい目で見つめられたりすると、もっと何とかしてあげたいなぁ、このままじゃかわいそうだなぁ、って思う事があるのだ。
 なんせ、私が活動的じゃないから・・・。

 まぁ、私も器用じゃないし、どんなペースでどんな事ができるかはわからないんだけど、じっくり少しずつ、何とかしてみようかなぁ。
 けせらの為に、何か、できるかな?
 けせらと一緒に、私も成長できるといいんだけど・・・。



「ふせ」「まて」で、「さがして」と
いうコマンドを待つけせら

隠してから帰って来た私の
「けせら、ひもさがして!」と
同時にダッシュでさがしに行く
「どこかなぁ?」

「あ、あった!」

「ほら、見つけたよ!
ちゃんと遊んで〜」と
得意げのけせら、お見事!
 
  7.13 さがしてごっこ
 
 最近のいぱぱさんに教わった、家でも出来る、頭を使う遊びを実行してみた。
 ふせをさせておき、ボールをどこかに置いて、けせらの所に戻ってきたら、「さがして」と言ってさがしにいかせる。
 もともと出しっぱなしと決めたおもちゃ「ひも」で遊ぶ時、「ひも、ちょうだい」と言い、さがさせる(持ってこさせる)事はしていた。
 遊んでもらえると思うから、喜んでさがしに行き、持ってくるけせら。
 
 この遊びには目的もある。
 少しずつ、長い間「ふせ」をしていられるようにすること、そして、「ふせ」「待て」の号令を解放するまで保たせること。
 今まで気にしていなかったけれど、褒める事と、号令(コマンド)の解除(解放)は別なんだって。
 「ふせ」や「待て」なんかは、他のコマンドを出すか、解放(主に「オッケー」と言うらしい)するまでは保つもので、犬自身にやめる時を決めさせるものではないんだそうだ。
 今までは褒めるとやめていたなぁ。
 だから、私が動いても褒めても「ふせ」を保てるように、という練習。
 (そういう意味で、褒める時に「よしよし」を使う場合、区別する為に一般的に解放は「オッケー」などの別の言葉にするんだそうです。)

 もちろん、怒るのではなく、褒めながら・・・。
 勝手に動いちゃったら叱るのではなく「あ〜」と残念そうな顔をして、「ふせ」からリスタート。
 そして上手にできたらいっぱい褒めてあそんであげるのだ。

 それに失敗させないように、最初は近い距離で簡単な場所だけど、どんどん少しずつ、難しくしていくんだって。

 この遊びでは、わんこに鼻(におい)を使ってさがさせる力や、頭を使って考えてさがす考える力なんかも身に付けられるんだって!
 投げ投げごっこには私が飽きてきていたし、新しい遊びもいいものです。

 他に、「おすわり」させたままボールを動かしてみて、「オッケー」出すまで動かないでいる、という練習なんかもしてみた。
 「動」は大得意でも反対に「静」は苦手なけせら。
 もちろん最初から出来るわけじゃないけれど、ちょっとずつあせらずにやっていくんだ。
 「勝手に動いちゃったら遊んでもらえない、でも待っていられたらいっぱい遊んでもらえる」と理解すると、がんばって待っていてくれるようになります。
 勝手に動くより、「待て」を守って「オッケー」を待って、飼い主の指示を聞いた方がいい事が起こる、という関連付けの学習をしてくれる。
 わんちゃんってそういう生き物なんだって、すごいね!


 わりとすぐ、家では私の姿がちょっと離れても(超せまい家だから、あまり離れないんだけどね)、ふせをして待っていられるようになった。
 すごいなぁ〜、けせらの物覚えは(親ばか?)
 でも家でできても外ではできない、っていうのは、当たり前のことなんだって。
 状況(場所・待っている長さ・飼い主との距離など)が変わると、人にとっては同じ事でも、わんちゃんには難しい事・別の事になるんだそうだ。

 それは私も本当に実感。
 外でまわりに人やわんちゃんがいたら集中できなくて、できないのは当たり前の事なんだ。
 できるだけ刺激の少ない所で簡単な事から慣らしていくと、段々できるようになっていくんだって。
 もちろん、ゆっくりたっぷり何日も何ヵ月も時間をかけて・・・。
 その過程だって、愛するわんちゃんとの大切なコミュニケーションになるんだよね!
 叱らずに済み、褒めながら楽しくできるなら、お互いにいい関係が築いていけるはずだわ。


 後、「おすわり」とかも、できるだけ1回の指示でできるようになるといいんだって。
 だから何度も飼い主がコマンドを連発して言わない事。
 1回の指示で聞く事を覚えてくれれば、例えば危険が迫った緊急事態にも、1回の「おいで」で来てくれ、命が助かる場合だってあるそうなのだ。

  しつけの延長のつもりなんだけど、これってもしかして訓練?
 訓練するつもりなんてなかったんだけど、意外にもこんな風に、遊びながら出来ることなのかな?
 今まで全然知らなかった事をちょっと聞いてやってみただけで、そんな気になってしまうから不思議。
 ちょっとの時間に集中してやるのがいいみたいだから、ちょっとずつね(もともとサボり魔な私だからどうせちょっとずつしかしないんだけどね)。
 でも、これで「ふせ」や「まて」が上手にできるようになったら、「カフェ」とかでもいいこでふせしていられるのかなぁ。ドキドキ

 だけどあくまでも、一緒に楽しむのに「目標」というおまけつき、という感じだから・・・、遊びだから・・・。
 けせらに苦痛を与えない程度にしよう。無理せず、楽しく遊ぼうね!
 あせらないこと、怒らないこと。楽しくやること。


  8.3 シベリア村
 
 けせぱぱと私とけせらの3人で、はじめてシベリア村に参加しました。
 実は良くわかっていなかったのですが、のいぱぱさんの主催するML、ネット上のクラブだそうです。
 まだメンバーではないのでとりあえずゲストとして参加。
 このMLは、メンバーが会う事を大切に考える愛犬家のものだそうで、メンバーの誰かしらの面識があり、推薦した人を迎え入れる、という形をとっているそうです。
 こじんまりとした、でも徐々に輪が広がって行くクラブ・・・、そんなイメージを持ちました。

 のいぱぱさんに熱心に色々聞いていたので、私もこの度ご紹介していただきました。
 のいぱぱさんのBBSでお話していた人もここのメンバーが多く、そういう人たちとも対面する事になります。
 そういうものに今まであまり興味がなかったので、最初はためらい迷いました。
 でも、わりと意味のある、けせらとの絆を深められるような行事も体験できるクラブの様な気がして、とりあえず行ってみる事にしました。
 
 上に書いた様に、「けせらの為にもっと何とかしてあげたい」と強く思うけど、どうしていいかわからない、という今日この頃だったので、もしかしてこれが何かのきっかけになるかもしれないと思って・・・。

 人見知りするのではじめは緊張してしまいましたが、楽しかったです。
 みんなで手巻き寿司を食べて、大学生のマジック・ショー(わんこのしつけのマンネリ化対策のヒントになるかも、という気軽な発想での企画らしい)を披露してもらい、その後はおしゃべりタイム。

 けせらは、我が家のような顔でその家の中を自由に走り回り、みんなに愛想をふりまいていました。
 「元気ね〜、おりこうさん」
とみなさんにお世辞交じりにかわいがっていただき、かなり調子に乗り満足げなけせら。
 それでもずっと元気さはおとろえず・・・。わが子ながら本当にパワフルね〜。
 終盤では、ノイくんのひずめを、ノイくんがよそ見をしている隙に横取りし、我が物顔でかじっていました。
 ノイくん、本当にお行儀が悪くてごめんなさい・・・。でもノイくんは優しいね〜。
 けせらにとっては初めての味で夢中のひずめはなんだか・・・、かなりメンマくさかった。
 
 帰りの車では、さすがのけせらも眠っていました。
 よだれは出たけど行きの1時間ちょっとの間も吐かずに行けたし、車にも強くなったね〜。

 参加したワンちゃんも、みんなかわいかった!
 これからもけせらをよろしくね!

ノイくん・けせら・チョビ太くん・リッキーくん


その後、シベリア村MLに正式に参加する事にしました。
みなさんよろしくお願いします。

シベリア村ってこんな所です
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