2004年02月01日(日) サムのロープ


いつもフロドの側にいて、フロドを気遣い助けるサム。
映画でのサムは、背中にたくさんの荷物を背負っている姿が目に浮かぶ。

サムの荷物の中で印象に残っているのは、やはり武器にもなる(笑)フライパンだが、実はもうひとつ重要なものがあったりする。
それがロープ。このロープは、第一話のスペシャルDVDの中で、ロスロリアンでガラドリエルからの餞別としてサムがもらう。
ヒスラインのロープと呼ばれ、エルフ独特のロープらしい。
自分の前にメリーとピピンが短剣をもらったのを見て、思わず「あの素敵な短剣はもうないのですか?」と聞いてしまったサムに、ガラドリエルはなんとも楽しそうに微笑む・・・と言うシーンが印象的だった。

原作では、ガラドリエルからではなく、ロスロリアンのエルフたちからもらうことになるのだが。
原作でのガラドリエルからサムへの餞別は、小さな木箱。その中には、ただ土が入っているだけ。
でも、もしも無事旅から故郷に帰った時、きっと役に立つでしょう、とガラドリエルは言う。
土は豊穣のしるし、庭師のサムへこそ、と言う贈り物だった。

いずれにしても、ヒスラインのロープはサムの持ち物となる。
映画「二つの塔」でこのロープが使われるのは、フロドたちがゴラムを捕らえた時に首にかけて引っ張って行くシーン。
細くて頼りなさげに見えるロープだけど、さすがにエルフが作ったロープ、何か特別な力が働くのだろう。
ゴラムはひたすらはずしてくれと哀願する。冷たくて嫌だとも・・・
そう言えばオークたちもエルフの持ち物はひどく毛嫌いする。
多少なりとも邪悪な何かを持つ者にとって、エルフの手から生まれた物は持つことができないのだろう。

スペシャル版DVDでは、ロープの出番が増えていた。
これは原作にもあるシーンで、フロドとサムが崖から下へ降りるために、このロープを使う。
サムが岩に固く縛り付けて、それを伝って二人は下まで降りる。
無事降りられたものの、サムは上の岩に縛ったままロープが心残りでならない。
でも、かなりきつく縛ったので、ほどけるはずはない、とあきらめていたところ・・・ふとロープを引いた瞬間、岩に縛った縄目がするするとほどけ、サムの手に落ちてきたのだ。
「さすがはエルフのロープだ」とサムはいたく感心する。
けっこう好きなシーンだったりしたので、DVDで見られたのは嬉しかった。
こうしたちょっとしたシーン・・・だけど原作を読んでいるファンには嬉しいシーンが見られると言うのも、スペシャル版のいいところだなあ(笑)

ヒスラインのロープ、確か原作ではこの後も活躍の場があったように記憶しているのだけど・・・ちょっとうろ覚えになっている(^^;
でも、この先さらにモルドールへと近づくフロドとサム。危険もどんどん増すことになるし。
ロープが役に立つ時があるはず・・・ですよね(^^;



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