2003年04月02日(水) アラゴルンとアルウェン


「ロード〜」の中での数少ない、けれど重要なロマンス、人間の勇者アラゴルンとエルフの姫アルウェン。種族を超えた恋人たちの姿は、荒々しい戦いや、醜悪なオーク、ウルク・ハイの集団の絵の中にあって、とても美しく切ないものを感じさせる。
ところで、そもそもこの二人の馴れ初めって、いったいどんなだったのだろう?

映画ではカットされていて、スペシャル版DVDには入っていたシーンのひとつに、裂け谷でアラゴルンが母親の石像の前に立つと言うシーンがある。
なぜ裂け谷に?と言う疑問が生まれるのだけど。
どうやらアラゴルンは、小さい頃は裂け谷で育てられたらしい。では、アルウェンは?と言うと、こちらは成長するまで、ロスロリアンのガラドリエルのもとで育ったとか。
と言うことは、アラゴルンとアルウェンが出会ったのは、アルウェンが成長して裂け谷に戻ってきてから、と言うことになるのかしらん?

きっと出会った頃は、アラゴルンはもっと若い青年だったのだろうなあ。
アルウェンはエルフだから、若々しさは変わらないけれど。
アラゴルンはストライダーと呼ばれ、中つ国の至る処を旅したのだろうし、その間に当然ながら年を重ねる。
自分の姿は変わらず、相手だけがどんどんと年を重ねて行くと言うのは、どんな感じなのだろう。

少なくともアルウェンは、そんなことに関係なく、ひたすらアラゴルンを慕っているように見える。むしろ、そのことで迷っているのはアラゴルンの方?
自分と一緒になると言うことは、アルウェンは永遠の命を捨てることになる、と言うのがアラゴルンの迷いのもとと思える。

エルフの永遠の命と言うのは、選べるものなのかしらん? エルフは殺されるか、自分で命を断つかしなければ、不死だと言うことなのだけど。
それとも、いくら不老不死のエルフの命でも、とてつもなく長い年月の末には、やはり尽きると言うことなのだろうか?
アルウェンの父エルロンドは、半エルフと言うことらしい。そして、エルフとして生きるか、人間として生きるか、と言う選択に、エルフとしての生き方を選び、弟(だったと思うのだけど)は人間として生きることを選んだとか。
そういうのも選べるのかなあ? などと、どんどん謎は多くなってしまう(笑)

映画「二つの塔」では、想像の中のシーンとして、アルウェンがアラゴルンの死に立ち会うシーンが描かれている。今より年を重ねた姿のアラゴルンが横たわり、それがいつしか風雨にさらされた石像に変わり・・・アルウェンはひとり変わらず佇んでいる。なんと哀しい孤独な姿。
エルロンドは、なんとかアルウェンに海を越えた永遠の命の国へと旅立たせようと説得するが・・・

はたしてアルウェンが選んだ道は? アラゴルンとの恋の行方は・・・
すべて3部の「王の帰還」で明らかになる。


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