2003年06月21日(土) 不死の国 指輪物語の中で、たびたびその存在を匂わせる不死の国。これは、エルフたちがいつか海を渡って行った先にあるとされる国のことだけれど、どうもいまいち詳しいことがわからない・・・と、追補編やら、他の関連本などをひっくり返してみた。 地名やら、人名やらで混乱してしまいそうな、まるで本当に昔あった歴史のような気にさせる追補編等から、私なりに理解したところをとりあえず書いてみようと思う。 指輪物語の舞台は中つ国(ミドル・アース)と呼ばれる。問題の不死の国と言うのは、中つ国の西方にあるらしい。 そこには、ヴァラール(守護神)たちの住むヴァリノールがあり、エルフたちの住むエルダマールがある。 さらに、はるか昔には、モルゴス(サウロンは、もともとこのモルゴスの召使だったらしい)との戦いで傷ついたエダイン(人間)のために、ヴァラールたちが与えたヌメノールと言う国があった。 エダインたちには「ヴァラールの禁」と言うのが下されていて、要するにヴァラールたちの住む不死の地に、近づこうとしてはいけない、と言うもの。 ところが、ヌメノールの王は、サウロンにそそのかされてヴァラールの禁を破ろうとしたため、ヌメノールは海中に沈み、ヴァリノールとエルダマールはこの世の圏外へと永遠に離されてしまった、とのこと。 エルフたちは、エルダマールへ渡る時、灰色港と呼ばれる場所から、船出するらしい。ここには船造りキアダンと言う偉大なるエルフがいて、灰色港を守っている。 この灰色港は、地図上で見ると、意外にもホビット庄から近い。 ホビット庄から東へ行くと裂け谷が、西へ行くと灰色港がある。 スペシャル版のDVDでは、フロドとサムがホビット庄を旅だってしばらくすると、エルフたちの一行が通りすぎるのを見るシーンがある。 このエルフたちは、海を渡ろうとしている、おそらく裂け谷から灰色港へと向かう途中だったと言うことだろう。 指輪物語の中で登場する主なエルフたち・・・はたして彼らのうち、海を渡るのは? そして残るのは・・・? これについては、書きたいのは山々だけれど(笑) 「王の帰還」の最後の最後でようやくわかるようになっているし、さらに追補編を読んで初めてわかることもあるので、伏せておこうと思う。 でも、ちょっとだけ・・・(^^; エルフしか行くことのできないはずのエルダマール、なんとエルフ以外の種族で行く人が数人いるのである。 なぜ?と言う謎については・・・たぶん、エルダマールとは、エルフ以外の者は「入ることができない」のではなく、「入ることを許されない」と言うことなのだろう。 「ヴァラールの禁」があったのは、入ろうと思えば入れるところだったから。足を踏み入れること自体ができないのなら、わざわざ禁ずることはないはずだものね。 もし、地位あるエルフの誰かの許可(?)があれば、つまりエルフ以外でも、「この者にはその資格あり」と認められれば行くことができる・・・のかな。 と言うことは、エルダマールに行くことが許された者たちは、そのまま不死を手に入れることができる、と言うことなのだろうか? この辺りについては、謎のまま(^^; いずれにせよ、不死の国とは言え、どことなく不思議な切なさを感じさせるエルダマール・・・ もちろん渡った後には、永遠の幸せが待っていると言うことなのだろうけれど。 「王の帰還」の最後、何人かの者が海を渡るシーンがある。 その描写の儚い美しさが、とても胸にしみてしまう。 |
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