Bridget Jones's Diary
(サントラ, '01)
Island, 314 548 797-2(米盤)
Mercury, 番号不明(英盤)


曲目Cover of Bridget Jones

1. Killin' Kind
2. Kiss That Girl
3. Love
4. Have You Met Miss Jones?
5. All bt Myself
6. Just Perfect
7. Dreamsome
8. Not of This Earth
9. Out of Reach
10. Someone Like You
11. It's Raining Men
12. Stop, Look, Listen (to Your Heart)

13. I'm Every Woman
14. Pretender Got My Heart
15. It's Only A Diary

*曲目は米盤(イギリス盤は曲順、曲目とも異なる)

アーティスト
1. Shelby Lynne
2. Sheryl Crow
3. Rosey
4. Robbie Williams
5. Jamie O'Neal
6. Tracy Bonham
7. Shelby Lynne
8. Robbie Williams
9. Gabrielle
10. Dina Carroll
11. Geri Halliwell
12. Diana Ross & Marvin Gaye
13. Chaka Khan
14. Alisha's Attic
15. Patrick Doyle
こちらで試聴出来ます(全曲)

解説
Jerry McGuire(邦題:ザ・エージェント)などで知られるRenee Zellweger(Jewelのそっくりさんとしても有名)とHugh Grantが主演した映画、Bridget Jones's Diaryのサントラ。Sherylの久し振りの新曲である2が収録されている。イギリス出身、もしくはイギリスで人気のあるアーティストが数多く参加しており(イギリス盤では曲順が変わり、曲数も増えてこの傾向がさらに強い)、それらのアーティストによる新曲とChaka Khanなどによるクラシックス、スコアを組み合わせた構成となっている。そんななかでブックレットには1ページ使ってShelby Lynneの全面広告が載っており、このサントラの主役がShelby Lynneであると作り手側が意識していることが伺える(笑)。

SherylによるKiss That Girlはシタールが入っても違和感のないちょっとサイケな雰囲気を持つ曲調で、やや無機質なドラム(マシーン)にベース、SE、そしてエッジの聞いたギターが要所で絡む。Sherylは全編かなりのハイトーンで歌っており、コーラス部では少しエフェクトもかけられている。初めて聞いた時はMitchell FroomのアルバムでSherylが歌っていたMonkey Mindのようにかなり強烈なインパクトを受けるだろう。クレジットは作詩・作曲がSherylで、プロデュースはSheryl & Jeff Trott。

Shelby Lynneの2曲のうちの新曲であるKillin' Kindはこのサントラからのファースト・シングル(扱い)となった。I Am Shelby Lynneで聞かれる曲調とはちょっと違った感じの曲で、コーラス部で顕著だが、軽やかなドラムの音にストリングスも途中で入ってかなり爽やか系のサウンドになっている(プロモビデオでは水着姿だし)。プロデューサーが次のアルバムでもプロデューサーを務める予定のGlen Ballardなので、この曲が次作の方向性を先取りしている可能性もある。Shelbyのソウルフルな声にはあまり合わない曲調のような気もするが、彼女の声を重ねたコーラス部は意外なほどハマっている。そして後半になるとShelbyの強い声が前面に出てきて、曲調の事はあまり気にしなくなってしまう(笑)。もう一曲のDreamsomeは既発アルバムの収録曲だが、Killin' Kindとは一転してムーディーな曲調が耳に優しい。

他の曲では3、6、9といったところがいい。特にTracy BonhamのJust Perfectはギターを基調としたミドルテンポのちょっとダウナーな曲調にのって歌うTracyの歌が素晴らしい。声色に微妙な変化をつけて積み重ねていく構成はドラマチックで聞き応えがある。RoseyによるLoveは少しStevie Wonderを思い起こさせる曲調ではあるが、その声(日本のUAに似ているが、後半ではFiona Appleにも似ている)に耳を惹き付けられる。ブリティッシュ・ソウルの第一人者となったGabrielleによるOut of Reachはイギリスではファースト・シングルになった曲で、彼女の暖かみのある滑らかな声がゆったりした曲調にのって心地よい。

Frank Sinatraを気取ったRobbie Williamsの4は変だが8では雰囲気が出ている(しかし悲しいかな声が追い付いてない)。Jamie O'Nealによる5はなぜかCeline Dionの影響下にある歌い方(とアレンジ)でオリジナル・バージョンの持つ繊細さを表現できてない。

このCDはエンハンスト仕様になっており、脚本の一部や作者へのインタビュー、Bridget Jones度判定クイズ、ウェブサイトへのリンクなどがある。

 

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