Boys on the Side
(サントラ, '95)
アリスタ, BVCA-7391(日本盤)
Arista, 07822-187-248(米盤)
曲目
1. You Got It
2. I Take You with Me
3. Keep on Growing
4. Power of Two
5. Somebody Stand By Me
6. Everyday Is Like Sunday
7. Dreams
8. Why
9. OL' 55
10. Willow
11. Crossroads
12. You Got It
13. You Got It
アーティスト
1. Bonnie Raitt
2. Melissa Etheridge
3. Sheryl Crow
4. Indigo Girls
5. Stevie Nicks
6. Pretenders
7. The Cranberries
8. Annie Lenox
9. Sarah McLachlan
10. Joan Armatrading
11. Jonell Mosser
12. Whoopi Goldberg
13. Bonnie Raitt
解説
Drew Barrymore(Wedding Singer), Whoopi Goldberg(Color Purple),
Mary Louise-Parker(Fried Green Tomatoes)主演の女性間の友情を描いた映画、Boys on the Sideのサウンドトラック盤で、全編女性アーティスト(女性ボーカル)による曲という、この時期ではまだ珍しい構成のアルバムだった。Sherylによる3が収録されている他、SherylがStevie Nicksに提供した5が収録されている。Annie LenoxやCranberriesなど既発表曲も中にはあるが、Sheryl, Stevieによる曲の他、Bonnie Raitt, Melissa Etheridge, Pretenders, Sarah McLachlan,
Jonell Mosserといったところはこのサントラの為に提供された新曲だったため、発売当時このサントラはこれらのアーティストのファンには価値が高かった。
SherylによるKeep on GrowingはDerek & the Dominosの曲のカバーで、このサントラの為に提供された新曲だったが、既に来日公演などで披露されていた。その後If It Makes You Happyの日本盤シングルなどにも収録された。自分流に消化したSherylの歌唱と最後のアドリブ部での演奏も聞き応えがあるが、間奏でのTodd Wolfのギターソロに続く”間”の部分とSherylのかけ声がハイライト。
SherylとTodd Wolfeの共作ナンバー、Somebody Stand By MeはSherylとStevie Nicksのその後の交流の始まりとなった曲で、'98にはFaith HillもアルバムFaithでカバーしている。ピアノを基調とした、Roberta FlackのThe First Time I Ever Saw Your Faceに少し似た感じのイントロで始まる。コーラス部ではStevieはちょっとゴスペル的な感じの歌い上げ方をしている。Sherylはレコーディングには参加していない。
他のアーティストによる曲の中ではなんといってもBonnie RaittのYou Got Itがいい。なぜか最初と最後(リプライズのつもり?)の2回収録されているが、Roy Orbisonの生前最後のヒットとなったこの曲をDon Wasのプロデュース(Don Wasは他の収録曲も数曲プロデュースしている)のもと、ゆったりとした味のある演奏で決めてくれている。発売当時シングルカットされて、Top30に入るヒットを記録した。同曲のWhoopi Goldbergによるバージョンは全く違うアレンジ(映画に実際に使われた)で意外と楽しめる。
PretendersによるEveryday Is Like Sundayは'80sのイギリスを代表するバンドThe Smithsのカバー。Chrissie HyndeによるボーカルはMorriseyの一種病的なボーカルとは対照的。Sarah McLachlanによるOl' 55はTom Waitsのカバー。歌い方にまだ気負いが見えるが、”らしい”アレンジで聞かせる。既発表曲ではあるもののIndigo GirlsによるPower of Twoはアコースティックな曲調に二人の声の対比がいい。Lilith Fairでの彼女達のステージでも一際盛り上がった。この曲にはSherylのThe Globe Sessionsのレコーディング他にバイオリンで参加したこともあるLisa Germanoがマンドリンで参加している。