七人のこびと

 鬱そうとした、密林地帯を抜けると、そこは砂漠だった。
「よーし、ようやく抜けたぞ!目的地はすぐそこだ」
 僕らは陽気な七人のこびと。今日もせっせと仕事だ仕事だ。
「隊長、林が見えてまいりました」
「林はいくつ見える?」
「二つでありまーす」
「よーし、この地図のとおりだ。その二つの林の間を抜けた先が目
的地だ。がんばれー」
「はーい。わかりましたー」

「雑草の茂った亀裂があります」
「よーし、みんな道具を手に取れー。光ったり輝いたりするものは、
その中だ!」
 とんかん、とんかん、とんかんかん。

 *****

「痛っ!」
 朝、急な目の痛みで目を覚ました俺は、洗面所に駆け込んだ。
「うわー、なんだお前ら。人の目の上で何やってんだー?」
「僕らは七人の小人です。仕事は真面目な炭鉱夫。お邪魔ですか?」
「邪魔に決まってるだろ。『目の上のたんこうふ』ってくらいだ」

<了>