放射性鉱物とは

放射線とは何か？

Ｓｔｅｐ１　放射線の種類と特徴

（１）放射線の種類

　まず、一般に言う放射線とは「電離放射線（ionizing radiation）」のことをいい、文字通り物質との相互作用によって原子や分子を電離する事のできる粒子のことを言います。

　放射線は大きく分けると「荷電粒子（charged particle）」と「非荷電粒子（uncharged particle）」とに分けることができます。

（２）放射性壊変

　放射性核種からででくる放射線にはα線、β線及びγ線の３種類があります。原子核がα線、β線、γ線を放出すれば別の核種に変わります。この現象を放射性壊変（崩壊）といい、壊変によって生じた核種を娘核種。壊変前の核種を親核種と呼びます。

α線	陽子２個と中性子２個の粒子。ヘリウムの原子核に相当します。よってα壊変した原子は原子番号が２、質量数が４減ることになるます。
β線	電子または陽電子の粒子。β^－壊変した原子核は中性子が陽子になり電子を放出するので、原子番号が１上がり、質量数はそのまま。β^＋壊変した原子核は陽子が中性子になり陽電子を放出するので、原子番号が１下がり、質量数はそのままです。
γ線	原子核のエネルギーが多すぎるとき、電磁波の形でエネルギーを放出します。そのとき放出される電磁波をγ線と呼びます。γ壊変した原子核は原子番号も質量数も変わりません。