■プリント基板についての考察と実験(Breadbording)
■電子回路の実験、製作に必要なプリント基板とはどんなものか?
■「Easy Construction」を体験する
■「Ugly Construction」という製作、配線方法
■「Ugly Construction」を体験する
■電子回路の実験、製作をするにはプリント基板が不可欠です。
このプリント基板またはその代用として次のような選択肢が考えられます。
(1)回路図からプリントパターンを設計し、きちんとしたプリント基板を製作する。
(2)市販のユニバーサル基板、四つ目基板、FCZ研究所の表面実装用基板を利用する。
(3)市販の基板以外のものを利用する。
■(1)回路図からプリントパターンを設計するか製作記事のパターンをコピーし、
感光⇒エッチングしてプリント基板を製作する。
安定動作、再現性を要求するならプリント基板の製作は絶対必要であると言われています。
同じものを複数製作する場合は議論の余地無しでしょう。
■(2)市販のユニバーサル基板、四つ目基板、FCZ研究所の表面実装用基板を利用する。
FCZ研究所の表面実装基板には鋏で簡単に切れる両面テープ付き基板
(カットした基板はメイン基板に貼り付けて使用する)やIC用基板など
ユニークな製品が揃っています
四つ目基板を使用した製作では砂村氏(JF1OZL)がとても有名です。
砂村氏のサイトでは驚くほど大量の自作機器回路図とその解説がアップされています。
No.42「私の製作の共通の機械的構造」では
四つ目基板を利用した製作方法の秘伝が紹介されています。
■(3)市販の基板以外のものを利用する。
ラグ板の利用も大変便利です。
「ハムのトランジスタ活用」丹羽 一夫 著/CQ出版社など多数の書物で
この方法は紹介されているようです。
このラグ板方法を実践し数多くの機器製作で実績のある永井氏(JG3ADQ)のサイト
「ラグ板配線法」は必見です。
エッチングしないでプリント基板を製作する方法は、みのわ氏(7N3WVM)の
サイトに紹介されています。
基板の銅箔をキリで削り取ってランドにする方法です。詳細は、みのわ氏のサイト
「Easy Construction」の項を参照して下さい。
一言メモ
■砂村氏(JF1OZL)、永井氏(JG3ADQ)、みのわ氏(7N3WVM)は皆さん自作派ハムです。
プリント基板に関するアイデアについても自作機器の製作実績や実験結果を数多く残されている
方々ならではのもの、大変参考になりました。
その他どのサイトもご自分の実験、研究結果のレポート、自作機器の回路図とその解説などで
内容はとても豊富、私の良き参考書、指導書的サイトです。
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■「Easy Construction」を体験する
みのわ氏(7N3WVM)のサイトで紹介されている”ネズミ刃キリ”を使って
基板の銅箔を削り取りランドにする工法の実験です。
好きな場所にいくらでもランドを作れました。
■「Ugly Construction」という製作、配線方法
W7ZOIのWebサイトで「Ugly Construction」という製作方法を知りました。
Webの解説によると銅箔で覆われたエッチング前の基板を全面グランド平面とし
グランドに接続される部品を最短距離で直接半田付けしていく製作方法です。
グランドに接続されない部品同士は空中で半田接続しますが、サポートが必要なときは
片側をグランドに接続した1MΩの抵抗をスタンドオフの代用してサポートします。
この方法の長所は製作時間が短時間でフレキシビリティに富んでいること、
回路を実験、評価しながらそのまま完成品に仕上ることができる。
...と書かれています。他に技術的に有利な点も多いのです。
「Ugly Construction」の詳細を是非W7ZOIのサイトで調べてみて下さい。
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■「Ugly Construction」を体験する
私は「Ugly Construction」を実際に体験しできれば実用機を製作してみたくなりました。
そこで先ずは実験してみることにします。
■実験1
「Ugly Construction」のイメージをつかもうと、実験回路の実体配線図を書いてみました。
これを見るとグランドに接続される部品がスタンドオフとなってグランドにつながらない部品を
支える形で配線、組立てできそうです。
■実験2
AF GENARATORを「Ugly Construction」法で組み立ててみる
配線中の写真
グランドにつながる部品の脚は
折らずに真っ直ぐ立て、半田付け
するだけで強度は十分でした。
完成です
出典:ビギナーのためのトランシーバー製作入門 AM SSB編
千葉 秀明著 CQ出版株式会社
仕様概要:400Hz/1kHz切替え、位相発振器
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