S601 エアーサスの修理方法

S601の生命とも云えるエアーサスは長年の使用でダイヤフラム(ゴム部分)から
 空気漏れが生じ、部品の供給のない現在、多くの人が困っている。
他のバイクのコイルスプリングを流用するか、S601を墓に埋めるか?, 
  いずれもやりたくない。
今回、種々の検討と実験から外観を全く変えず、サスペンション効果も
エアーサスとほぼ同等な修理方法を確立したので紹介する。

整備と修理の極意「S601 エアーサスの整備」を参考にすると良い。

1.どちらが,どちら ?? ★外観は修理品が少し長いがほとんど見分けがつかない。純正品は規定の1.75Kg/cuの空気圧にしてある。
★修理品には空気は入っていない。 ダイヤフラムの中に入っているのはS301のリアーサスから外したコイルスプリングだけである。
2.必要な部品は.... ★S301B型、リアーサスを分解し太長い方のコイルスプリングを使用する。他には何もいらない。
★分解の方法は、ここを参照。
3.純正エアーサスの分解 ★分解手順、組み立ては整備と修理の極意「S601 エアーサスの整備」を読んでからおこなう。
4.純正エアーサスの加工 ★アイテム Np.7 のストッパーラバーをこの様にカットする。
5.コイルスプリングの組み付け ★カットしたストッパーを写真のようにダイヤフラムと共に締めつける。
★ダイヤフラムの中にコイルスプリングを入れる。
6.ブラケットを入れる ★ダイヤフラムの中に5穴ブラケットを入れるがこの作業は大変難しい。
★油圧プレスを使ってもこのままではダイヤフラムが凹んで入らない。
7.ブラケットを入れる−2 ★アングル材をディスクグラインダーで切り抜いた特殊治具を作る。
★この治具をスプリングの端に当てがってこの部分をプレスで押す。
★ゆっくりとスプリングだけを圧縮し、ダイヤフラムは伸びたままにしておく。
8.ブラケットを入れる−3 ★5穴ブラケットを縦向きにして入れてプレスで押す。半分以上入ったら圧力を下げる。
★特殊治具を取り除き5穴ブラケットをダイヤフラムにフィットさせる。この時はヒートガンでゴム部分を暖めて柔らかくし、マイナスドライバー等でこじながらやる。少しくらい傷がついても気にしない。
9.ここまで来れば... ★6mmのネジを仮止めする。これはブラケットの向きを変えるために必要なものでバイスなどに挟みやすくするためである。
★このネジの1本はダイヤフラムに付いている線に合う様にし、且つ、ブッシュと直角になる様にする。
★これらの手順は整備と修理の極意「S601 エアーサスの整備」に記載してある。
10.簡単そうだが.... ★5穴ブラケットを入れるのが最大の難問で、工具を滑らせて怪我をしないように注意が必要。

★できあがれば本物そっくり!!。
11.性能試験 ★純正エアーサスとの比較は図の通りで荷重に対する沈みは少し固めだが過重カーブはほぼ同等で結果は満足できる。
★★ 困った時は試して あれ。
 

エアーサスの整備についてお困りの方はrabbit@ham.email.ne.jp まで.