S301 コンロッド小端ブッシングの交換方法

エンジン アイドル回転で、コンコン(又は、ケンケン)と云う音が出る時は、
    コンロッド小端ブッシングの内側が摩耗し、ピストンピンとの間にガタが生じている場合が多い
    概略30,000Km以上の走行でこの傾向が出てくるので交換方法を解説する。
   この作業は、エンジンを車体から外さなくても実施できる。
(各写真をクリックすると拡大又は詳細写真があります)

1.交換用特殊工具 ★ラビットハウス オリジナルの工具
(PAT 申請中)

★コンロッドに無理な力を加えずにブッシングの取り外し、取付が出来る。

2.ブッシングの摩耗を見る ★シリンダー、ピストンの取り外し、取付方法はここでは記述しないので自分の技量で行うこと。

★ブッシングはコンロッドの上下方向に摩耗しておりピストンピンが上下に動く様(内径14.12mm以上)であればブッシングの交換が必要。

3.ブッシングの取り外し −1 ★ベースの穴径の大きい方をコンロッド側にしてプランジャーをブッシングに入れる。

★プランジャーの中心部の凹みにグリスを少し付けておく。

4.ブッシングの取り外し − 2 ★トルカーをベースとプランジャーにセットする。

★トルカーの反対側にプランジャーの中心が合っている事を確かめておく。

 
5.ブッシングの取り外し − 3 ★トルカーにソケットレンチを合わせて締めていく。

★最初の回り始めは少し固いが 1/4 回転程動くと後はゆっくりブッシングが動きベースの中に入っていく。

★動きが柔らかくなるとブッシングはベースの中に抜けている

6.新旧ブッシングの比較 ★見ただけでも摩耗の程度が解る。
7.ブッシングの取付 −1 ★コンロッド内側とブッシングにオイルを塗っておく。

★写真の様にブッシングの穴とコンロッドの穴(3mm)を合わせてセットする。2mmずらしておくのがコツ!!

★ベースは直径の小さな方をコンロッド面に合わせる。

8.ブッシングの取付 −2 ★外すときと同じようにソケットレンチで締めて行く、無理に力を加えなくてもスムースに入るが固くなった時はプランジャーがトルカーの裏側の穴に合っていない可能性があるので確かめる。

★ブッシングがコンロッドにキッチリ収まったときは締付が固くなるのでそれ以上締めない事。

★コンロッドとブッシングの給油用穴(3mm)が合っている事を確認する。穴が合っていないと給油不足となり長期使用に耐えられないのでブッシングを外して取付か直しが必要。

9.リーマーを通す ★アジャスタブルリーマーがあれば 13.95mm にセットしてブッシングに通す。

★リーマーがないときは #320 程度のサンドペーパーをドリルに巻き付けて内面を研磨する。

10.内面を磨く ★ピストンピンを入れてみて途中まで入るようになればサンドペーパーを #1000 程度の細かいものにしてゆっくり研磨する。時間をかけブッシングの内面が真円になるように丁寧に行う。
 
11.完成しました ★ブッシングの内面にオイルを塗りピストンピンを入れてみてスムースに回転するようになれば完成。

★ピストンを取り付けてシリンダーを元に戻せば静かなエンジンに生まれ変わる。

12.部品と工具について ★ラビットハウスではブッシングの販売と交換用工具の貸し出しを行いますので問い合わせ下さい。

問合せ先(rabbit@ham.email.ne.jp)