DATE: 12月25日(木)01時41分20秒
TITLE: 601が、とても遅い
NAME: 東中野4丁目(新井寝具店)  MAIL: 

諸兄のご指導を仰ぎ、601CIIで漸く試走に漕ぎ出したのですが、加速が異常に鈍
く、出だしを足で補助してやるどころか、信号が青に変わる5秒前にアクセルを
全開にして、エンジンが「ぼーっ」と高回転まで吹け上がるのを待って、ようや
く車がのそのそ動き出す程度の駆動力しか発していません。

インチキ臭い手法ながら、吹け上がりを補うためにアイドルを上げて誤魔化して
いますが、それでも遅い事実に変りはありません。

同道の諸車にご迷惑をお掛けせぬよう、路側ぎりぎりを走ろうとするのですが、
8吋小径タイヤとゴムマウントハンドルのため、轍や側溝の蓋の度に進路は揺ら
ぎ、非常な恐怖が伴います。相当距離を走れば、メーター読み60km/h超の最高速
には達するものの、アクセルコントロールは殆ど効かずに全開に次ぐ全開、怖る
べき低燃費状態です。

上り坂では自転車にも置いて行かれる始末。不審に思いボンネットを開けると、
トルコン油が沸騰、タンクから噴出して周囲は油まみれ。お釜の盲栓を外せば、
冷間時に(時にシャンプー用ポンプで引いてまで)入念に抜いたはずのエアがた
っぷり。指先を火傷しながら、泡混じりの熱いトルコン油を散々吹き出させて、
暫く走るとまた同じことの繰り返し、です。

停車中に油面が下がることはないので、トルコン油がチェーンケースに漏出して
いることはなさそうです。油は新しい物を缶から直接注いでいるんですが、結露
するような環境でもないのに、どこでそんなに水が入ったんだろう?

新品ピストンリングと自作ベースパッキンで組んだエンジンですが、キックの重
さで判断する限り、圧縮は来ているようです。どこかで漏っていれば音で分かる
ものの、何しろ破れマフラーが発する爆音に掻き消されて、どこかに異音があっ
ても聞えぬ状態。燃料コックとキャブレターは完全分解、清掃しましたので、問
題はない筈ですが…。

トルコン油のエア(+水分)抜きは、上記の通り今後も走りながら続けるつもり
ですが、エンジンの吹け上がりの鈍さ、パワーのなさも確かなようです。駆動系
と常時繋がり、ギアニュートラルに相当する機能の不在が、故障原因追求上辛い。

ワンウェイクラッチを逆に組んだか?いや、車を押せば軽く、引けば重く、ちゃ
んとクリープもするし、実際に走れているんだから、そんな事はなかろう。

ここまでクランクケースを割らずに、トルコンユニット周りのオイルシール交換
だけで手当して参りましたが、もう一度トルコンを外して、エンジン単体で空吹
かしして調子を見てみるか、とも思い始めました。諸賢のご経験談拝聴仕り度。


DATE: 12月25日(木)09時32分19秒
TITLE: 出足が 遅い
NAME: 群馬の老人  MAIL:

S601 出足が遅いですが トルクコンバータの分解 清掃 点検を
しては 如何ですか スライドベヤリング 不良でタービンCP
リアクタCP インペラCP 変形していないか確認してみては
如何ですか 初期のはスライドベヤリングでなくスチールボールで
球が3個 次が5個でした 
完全整備してあれば 出足もよく 速度も100KMは出ます。


DATE: 12月25日(木)22時56分27秒
TITLE: 601が、とても遅い(その2)
NAME: 東中野4丁目(新井寝具店)  MAIL: 

群馬の老人様、ご教示有り難うございます。本調子の同車に乗った経験がなく、
調子を見るにも手探り状態です。現状で問題点を整理致しますと、

0.大前提

×殆ど手入れされぬまま、10万km近く酷使され、故障後15年以上眠っていた601C。
×トルコン油だだ漏りで各部油と埃まみれ、ゴム類悉く風化、シリンダーヘッド
 ボルト1本行方不明、シリンダーベースパッキン破損、リヤダンパー作動油抜
 け、エアフィルターぼろぼろ、マフラー穴だらけ、メインスタンド折損、配線
 の素人修理、ひび割れ坊主タイヤ… etc.

○錆が少ないのが唯一の救い(=煙幕忍者2スト車の特権)

1.エンジンの吹け悪く、パワー無し

○スロットルリンケージは清掃注油してスムーズにしてある
○火は十分に飛んでいる、失火もなく、高速走行後のプラグの焼け具合は合格
○燃料系(キャブ含)は全分解整備済、若干吹き返しあるものの目視上異常なし
○新品ピストンリングに更新、シリンダーにはモリブテンコート済
○シリンダーベースパッキンは厚みのある石綿ガスケット紙で再製作
×冷間始動性は普通だが、暖気後でもチョークを引かないと再始動困難な場合が
 ある。また時にエンストもする
×特に低速で吹け上がらず、絶対的なパワーも出ていない。印象的には圧縮漏れ
 か、ダイヤフラムの破けたCVキャブのような感じ。
 =コンプレッションゲージが無いので断定できぬが、キックの手応えは普通。
  腰上からの圧縮漏れはなさそう、残る可能性としてはクランクシール破損?
×マフラーの詰まり → 高速連続走行で徐々に解消中、濛々たる白煙

2.トルコン油の沸騰、減少

○トルコン軸内外のオイルシールを更新、ここからの漏油は皆無ではないが僅少
△ドライブスプロケット(オイルシール込)は、過去に交換歴があるらしい
×沸騰は水分が混入したため → 走っているうちに蒸発して抜け切るのを待つ
×冷間時に入念にエア抜きしても、暖まるとトルコン内部の油面が低下
 =混入した水分の蒸発よる新規エア咬みと、沸騰噴出によるタンクキャップか
  らの逸失。或いは油自体の熱膨張による加圧で、スプロケット軸からチェー
  ンケースへも若干抜けているのか?
△停車中にトルコン油は減らない。チェーン油はあまり汚れず、増量もなさそう

3.今後の方策と、愚痴少々

マフラーに詰まったタールが焼け切り、トルコン油から水分が抜け切り沸騰しな
くなるまで、暫くご近所を転がして様子見し、それでもダメなら、流体継手分解
に続き、クランクオイルシール交換等、腰下まで手入れ致しましょう。

現時点では、エンジンの吹け上がりの悪さの原因が判然としません。素直に回復
してくれないので、段々可愛くなくなって来ました。というのは知人から修理で
預っている車だからで、「油漏れの面倒だけ見てくれればいい」「停まるまでは
乗っていた」の弁とは裏腹に、現車は斯くの如き惨状であり、軽修理のつもりが
なし崩し的にフルレストアの様相を呈して参りました。

修理着手に至る前には、台所洗剤、スプレー類を総動員した気の遠くなる掃除の
過程があり、リヤダンパー再生のための情報収集、鉄工所への依頼、部品屋への
買い出し、等々の過去の手間を工数に換算すると、金額共に既に膨大なものにな
っております。やれやれ…


DATE: 12月27日(土)00時58分47秒
TITLE: どちらが正解?
NAME: 東中野2丁目(新井寝具店)  MAIL: 

NOさん様の書込みを拝見して、ハタと気がつきました。スーパーフローの車は
「押せば重く、引けば軽い」のが正解なのか、その逆が正解なのかです。実は、
空走する(=エンブレを効かせない)ために「押せば軽い」で良いのだ、と思い
込んでいました。

拙宅にある601Cさんのワンウェイクラッチは、実車を見たままに組んだものです
が、前言で愚痴らせて頂いた通り、出足が悪いことこの上ない。ステーターの回
転方向を規制する部品だと解釈していますが、もし逆に組んだことでエンジンに
過負荷が掛っているとすると、トルコン油が沸騰し、ろくに走らないことも説明
がつきそうです。

この車には、オーナーの近所の自転車屋のジイさんが直せないで修理を途中放棄
した経緯があったらしく(その自転車屋はバブルで店を売って廃業、楽隠居)、
他の部分から推察しても、元の修理がいい加減だった可能性も漂うのです。

常識知らずめ、とのお叱りを覚悟の初歩的質問ですが、宜しくお願い致します。