DATE: 12月 6日(土)21時37分34秒
TITLE: 流用ピストンについて
NAME: k  MAIL:

2ストロークエンジンのシリンダー及びピストン、リングは消耗品だと思います。
新品、あるいはボーリング/ホーニング加工後のピストンには、クロスハッチと称する
研磨の綾目が付いておりますが、このクロスハッチの細かな溝の中にオイルの分子が
保持され、潤滑されるのです。
映るほどツルツルになったシリンダーを「キズも無くきれい」などと称している方が
居られますが、大間違いです。金属同士が直接擦れあう「リンキング現象」によって、
最悪焼きつきます。
また2サイクルポートの周囲は磨耗が早い等で、ある程度使用したシリンダーは、
「いびつ」になっており、例えばリングだけ交換したとしても、真円の出ていない
シリンダーに真円に加工されたリングを入れることとなり効果はあまり期待できません。
加工精度の出たシリンダーに、新品のピストン、リングが一番良いわけです。
(最低でもピストン、リングを交換するのであれば、ホーニング加工でクロスハッチを
着けてやらないと意味ないですよ。)
ところが、ラビットの純正オーバーサイズピストン、リングは、いまや何処探しても
出てきませんし、あったとしても高嶺の花・・・・
仕方ないので、当方、プロフィールの良く似た他車ピストン(4_オーバー)を流用
してボーリング加工を行い、自分のS301BHWに組みました。
効果は・・・バツグンですね!アイドリング音は、「トントントン」(ネギを刻む音)
から「ポンポンポン」(ポップコーンのはぜる音)に変わり、トルクはモリモリで、
タンデムでレインボーブリッジを流れに乗って登れます。

DATE: 12月 7日(日)23時47分42秒
TITLE: シリンダーの再生について
NAME: 東中野4丁目(新井寝具店)  MAIL: 

再ホーニング+オーバーサイズピストンについては、本HP、並びにkさんから
ご案内頂いておりますので、その逆の再生法、つまりシリンダーをポーラス(多
孔質)メッキして径を小さくする方法について、調べた範囲でご報告致します。

2ストの場合、孔の分だけシリンダーライナー作成は4ストより難しく、コスト
的にメッキ以上になる可能性がありますが、シリンダーの摩耗分をメッキ厚で肉
盛りし、スタンダード径のピストンとピストンリングを再使用できるようにする
ことも可能とのこと。

二輪・カート系のチューニングショップ経由ではホーニング込みで3万5千円位、
業者直接持ち込みで2万円台、といったところが相場のようです。

最良とされるニカシルメッキ【※】が古いダグタイル鋳鉄にも乗せられるかどう
か、詳細はまだ試しておりませんので不明ですが、粗悪なメッキが剥離したとい
う話も時折耳にしますので、技術ある良心的な業者を選定しなければならないで
しょうね。

【※】アルミブロックに直接メッキ可能。つまりライナーレスで軽量化でき、熱
拡散も良く、ピストンと膨張率を等しくできるのでクリアランスを詰められ(吹
き抜けを減らして出力向上)、オイル保持性に優れ焼き付きにくく、硬度が高く
殆ど磨耗しない…と、良いこと尽くめでレース界では常套手段ですが、生産性が
低く高価なため、ポルシェすら止めてしまい、市販車ではドカッティ、BMW等
にしか残っていないようです。

ところで301には、まだスズキから定価で部品の出る、フロンテ3気筒のピス
トンリングが流用可能、との噂を聞いたことがあるのですが、この真偽について
ご存知の方はいらっしゃいますか?

また、3本リングの601に多品種流用は望み薄でしょうか。ご経験談のご教示
をお願い致します。