先月末、午後の診療開始時にお見えになった患者さん。 主訴は昨日から尿が出ない。
それで泌尿器科に来られたわけですが、吐いていて食事も食べていないとのこと。 呼吸も荒く、これは消化器科に行くべき人でしょう、と感じました。
尿閉を否定してから内科に行ってもらおうと下腹部にエコーを当てたところ、腹水が! ひょっとして胃がんの腹膜播種? 何にしても、これは開業医が対応できるレベルの病気ではない。
大学の消化器センターに電話。 電話に出たドクターに、あまり的確に病状を説明できませんでしたが、 受けてくださるとのことで、そのまま行ってもらいました。
最近返信が届きました。 消化管穿孔による腹膜炎だったそうです。
元気に退院されたようで患者さんにとっては、 胃がんの腹膜播種よりずっと良いですが、 でも、当院滞在中に敗血症性ショックにならなくて良かった、 と肝を冷やしました。
泌尿器科って、緊急手術が必要な病気はないですからね。
2014年3月24日の院長ブログ原稿