泌尿器科医・木村明の日記


臨泌最新号をネットで購入


[木村泌尿器皮膚科公式ブログ](2012年秋)

『臨床泌尿器科』66巻11号、好評発売中です。今号の特集は「古くて新しい前立腺炎の臨床」、10本の論文で詳しく解説します
というつぶやきをTwitterで@rinpiで12日に見ました。
前立腺炎についてはシドニーを含め3回学会で報告しています。
ただ、まとめてみて分かったのは、途中で通院してもらえなくなる患者さんの多さ。
診察しているときは、この薬は7割の人に有効、と思っていたのですが、
まとめてみると、治ったと言ってくれた人は2割、全然効かないという人が3割、
残り5割は少し良いみたい、という感想を残したまま通院しなくなっていました。
「7割の人に有効」というのは、データを示さず印象を語る医者が良く使う言葉ですが、
その医者はうそを言っているつもりはなくて、
効かないとはっきりその医者に言った人が3割なんだろうな、
なんて感じました。
まあ、とにかく、ドロップアウトが5割もあっては論文にはできません。
なので、シドニー出張以降、前立腺炎の論文に目を通さなくなりました。
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Twitterで@rinpiをフォローしていたおかげで、この特集を知り、14日にアマゾンに注文、19日に届きました。
便利ですね。
私の初論文も臨床泌尿器科。
木村明,金子裕憲,樋口照男,小峰志訓,中村昌平,新妻雅治,新島端夫 : 前立腺超音波画像の計量診断. 臨泌,35,1165-1168,1981.
この時は、別刷りが郵送されてくる前に、神保町の本屋さんに見に行きました。
立ち読みしただけで買いませんでしたが。買ったかも。あの頃も2000円ぐらいしてました。
『臨床泌尿器科』66巻11号(10月号です)の内容は私の理解を整理してくれるものでした。

雪の結晶仮説がUPOINTという名前で、ちゃんと英字論文になっていることもわかりました。
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