泌尿器科医・木村明の日記


第5回フットケア研究会@キャメロット・ジャパン



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神奈川県皮膚科医会在宅医療委員会主催の勉強会で、コメディカルの参加者が多いのが特徴の勉強会です。

足のちょっとした傷から、真皮や筋膜に沿って細菌感染が広がる症例の提示が印象的でした。

消毒はしない、湿潤環境で傷を治す、という湿潤療法への反省が、今は褥瘡学会での新しい流れなのだと、分りました。

イソジンシュガー(消毒液のヨード)やゲーベンクリーム(殺菌作用のある銀)が復権している、といった感じでしょうか。

昨日は足の話がメインでしたが、参加者は訪問看護師さんが多いので、褥瘡の話も多いのがフットケア研究会の特徴。

亜沙郎先生の言うとおり、褥瘡は愛で治す病気です。

勤務医時代、褥瘡の患者さんの処置と言うと、病室にいる時間が最低でも10分ぐらい、

病室に入る前に、MRSA用のガウン(褥瘡にはだいたいMRSAが付いていました)を着たり、さらには看護師さん最低二人の手が空くのを待つ時間を含めると、30分の大仕事でした。

私は往診はしていません。

でも開業してもうすぐ5年。最初の年の患者さんは5歳年を取られた計算です。

カルテ番号も11700番。当院の診察券を持っておられる方が11700人おられるわけです。

過活動膀胱で元気に通院されていた高齢の方が、ある日歩けなくなり、褥瘡ができてしまうことがあります。

木村泌尿器皮膚科の診察券を持っておられるわけですから、褥瘡の治療を希望してご家族が患者さんを連れて来られることもあるわけです。

褥瘡は薬を処方したり、来院されたときだけ処置するだけで治せる病気ではありません。

当院の診察券を持っている人に、私は往診しません、というのは辛い事です。

褥瘡は訪問看護ステーションとの連携が必要な病気です。

訪問看護ステーションやケアマネとの連携を避けてはいられない時期になってきました。

昨日はキャメロット・ジャパンまで車で行きました。

ただし、三ツ沢での降り方、その後、キャメロット・ジャパンの駐車場への入り方、に自信がないため、事務長に同伴してもらいました。

帰りは、第3京浜に乗れませんでした(カーナビが誘導してくれなかった)が、無事往復できました。

もうこれからはキャメロット・ジャパンやベイシェラトンでの勉強会は車で行けそうです。

事務長も広義にはコメディカル。勉強会を聞きました。

弁当もいただきましたが、参加費は二人分払いましたので、主催者に迷惑はかけていないでしょう。

空席もあり、無駄になった弁当もありましたから。

神奈川県皮膚科医会の会員が皆、奥様同伴で参加するとパンクしてしまいますから、これが悪しき前例とならないようにしなければいけませんが。
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