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高脂血症の薬で性器ヘルペスが再発


うちを担当している税理士さんから、「研究費はもっと使っていいですよ。医者が勉強するのは仕入れと同じですから」と言われましたが、学会には年に4回ぐらいしか行かないし、横浜ベイシェラトンなどで開かれる研究会は協賛メーカーのおかげで、参加費はすごく安いので、高い本でも買わないと、そんなに研究費は使えません。開業時から買い続けている唯一の雑誌(他の雑誌は、所属学会から送られてくる)が「皮膚科の臨床」。開業当初は、診療している時間より、患者さんがいらっしゃるのをひたすら待っている時間の方が長く、そういうときに「皮膚科の臨床」を読んでいたのですが、最近は診療時間内に読めなくなった(少しの空き時間では集中できません)ので、自宅に持って帰っていますが、家ではパソコンの前に座っている時間が長く、2か月分すぐ貯まってしまいます。来年から止めようか、とも思いましたが、「勉強するのは仕入れと同じ」と言われたら、続けざるを得ません。先週日曜は休日急患診療所で6時間いた間に、6月号を読み終わりました。で、昨日7月号を読み始めました。
それで、「スタチン系薬剤の中止で著明に改善した再発性単純ヘルペスの2例」という症例報告を見つけました。メバロチン・リバロなどの高脂血症の薬には、免疫抑制作用もあるのだそうです。「陰部の皮膚病は皮膚科?泌尿器科?」と迷う人が多いらしく、皮膚泌尿器科を標榜している当院には、性器ヘルペスの人が多く来院されます。
それと、帯状疱疹について原稿を依頼され、そのコピーを待合室などに置いておいたのが、功を奏したのか、帯状疱疹の名医だとの口コミを聞いて来院してこられる方も。たくさんの方にいらしていただけるほど、医者も目が肥えてきます。患者さんに水疱症の得意な医者に育てていただきました。次の課題は、炎症性角化症かな。

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