ホーム日本縦断登山エスニック雑貨屋結婚ロード旅の哲学本棚伝言版メール


              
ポンポコ、日本縦断登山より帰還。いよいよ社長を目指すことに…(炎の起業準備編)  更新日 
                エスニック雑貨屋を開く! ポンポコ浦澤の無理矢理ベンチャー計画

    
          ボブ・マーリィ、チェ・ゲバラ、ダライラマ、ガンジー、サイババ、カストロetc民族の英雄を
                テーマにしたエスニック雑貨店!起業のアイディアは決まった。だが資金は?登記は?
                仕入れは?その企画、安直過ぎない?    
これさえ読めばあなたも社長!…かなぁ

      ■
社長になると決めた理由(ポンポコ社長宣言)

      ■
なぜエスニックなのか? なぜネットなのか?(事業コンセプト)

      でもそんなショップ、もういっぱいあるジャン(差別化)

      ところで金はあんの?(資金計画)

      無理矢理ベンチャー日誌 ↓
                      
   vol.8   国際パートタイム探偵ポンポコ浦澤、任務完了!
             で、その結果は?


    結果はシロ、真っ白のシロ!
    まったく下らん、下らんけどシロ、シロなものはシロ、つまり不正は無かったということ。

    それ以外にわかったことといえば、
    俺が本当に、正真正銘の、筋金入りのバカだ
  ということ!


    そんなことは、いまさら自覚するまでもないことのはずだったが、今度ばかりは俺も呆れた。
    本当にバカだ、カスだ、愛想が尽きた。何故か?

    実は調査を始めて2ヶ月余り、俺は何度もアメリカにEメールを送っていた。そう、合計で5通。
    だが一度たりとも返事がこない。

    おかしい? 何故だ? 俺はテクニックの限りを尽くして、絶対に返事を書かざるをえない書き方で
    問い合わせしているのに…、何故だ!

    それほどまでに重大な秘密が隠されているのか?!

    でも、もしかして…
    そう思い直して、昨日同じ内容のメールを、同じ相手に打ち直してみたんです。
    ただし、

    英文を半角に打ち直して、ガァーァァァァァン!!!

    返事は今朝、あっさり届いていました。
    半角で打ち直して送信してから、わずか6時間で……合掌

         CONTENTS 無理矢理ベンチャー日誌・バックナンバー これさえ読めばあなたも社長?

vol. 日付 炎の起業準備編
  17/10/2000〜
1   10/17 (火)  探偵をやることになった
10/23 ()  井の頭公園のフリマに乱入、完全に見込み違い
10/25   「愛があるとはこういうことだ」 クソッたれ!e-コマース本 
11/02 ()  パートタイム探偵・その2 「俺はYAWARAちゃんで行く!」
11/06 ()  「i モード事件」を読む 餓鬼地獄に嵌りこんだ俺
11/10 (金)  “むかしクラス委員だったような女” vs “俺”
11/14 ()  『理性のゆらぎ』でゆらいでしまった
12/12 ()  エスニック雑貨屋改め、
 
踊るアジアのTシャツ屋「亜州的楽天人」 その全貌が遂に明らかに!
20/12 ()  調査結果

             
   ■
社長になると決めた理由(ポンポコ社長宣言)

      なぜ社長になるのか?
      ──答えはもう単純な話で、「社員が勤まらないから」、これ以外に、理由なんかない訳です。

      しかし単純な事実にこそ、人は意外に気づきにくいもので、私自身、「そうだ、社長になれば
      イイんじゃん!」と突如ヒラメクまで、けっこう自分を責めたり、気に病んだりしたものです。なにせ
      別項のような転職歴、職放浪の身分なもんで。(
旅の哲学「ポンポコ浦澤のバックパック」参照

      ほんの少し前まで、恥ずかしながら、私は以下のような浅薄な考えを持っていました。

      
何度も職を変える → 社員さえ満足に勤まらない → ダメな人間だ

      まったくお恥ずかしい認識の甘さです。
      しかし今では、こう考えています。

      
何度も職を変える → 社員には向かないらしい → きっと社長向きなんだ

      
と、
      ──なぜこのような認識に至ったのか、どうやら前職の影響が大きいようです。
      今年(2000年)の6月まで、私は珍しくホワイトカラーの職に就いていて、一年半ほど、とある弱小
      ビジネス雑誌の編集者をやっていたんですが、そこで少なからずの、いわゆるベンチャー社長、中小
      企業のオーナーと呼ばれる人たちに、お会いする機会がありました。

      大企業のサラリーマン社長と違って、彼らに総じて共通するのは、「著しくバランスを欠いた人間だ」
      という点です。少なくとも起業の時点においては、「まったくのダメ人間だった」「バカと呼ばれた」「箸
      にも棒にも引っ掛からなかった」などという人が、驚くほど多い。

      一般的な認識とは異なるかも知れませんが、彼らは青雲の志を抱いて社長になった、というより、
      どうにもこうにも行き詰まって仕方がないから社長になった、と言った方がむしろ現実に近いのでは
      ないか。それが私の印象です。

      
ダメ人間こそ、社長に向く!

      
中谷彰宏の本のタイトルみたいで、なんだか気恥ずかしいのですが、そんなわけで「人間のクズと
      呼ばれた男」ポンポコ浦澤としても、ここは社長になるしかないと、決めたわけです。

      まあダメならダメで、借金さえしなければ、失うものは何も無いわけですから。
      幸いまだ、「日本縦断激痩ダイエット登山」ができる程度には、体力も残っていることですし…。

               
   ■なぜエスニックなのか? なぜネットなのか?(事業コンセプト)
      告白すると、まだまだ南米なんかにも行ってみたい、アジアももっとまわりたい。それも休み
      を無理矢理やり繰りして、やっと一週間、なんてのじゃなく、もっとじっくりと、しっかりと…。
      となると方法は二つしかない。また放浪に出るか、それとも──

      ──というわけでエスニック雑貨屋に決定!

      安直な企画なわけです。
      しかし安直が、必ずしも悪いわけではありません。私がほとんど直感的に「エスニック屋が
      いいな〜」と平凡な発想をしたからには、世間にはその何倍も「俺もエスニックだな〜」派が
      ウジャウジャいるはずで、つまりは考え過ぎてない分だけ、エスニックなものに対する世の中
      の関心の高さを素直に読みとっている。とは言えはしまいか。

      エスニックって奴は、時代の声なのだ!

      ──でも、なんでだ?

      少々退屈かも知れませんが、理屈を展開してみると、

      あらためて言うまでもなく、いま世の中というのは、(とりあえず日本に、焦点をしぼります)
      ものすごい勢いで均質化が進んでいます。テレビが流す均一の情報、コンビニが売る均一
      の商品、ファーストフードの均一の雰囲気、均一の味、均一の笑顔が、全国を金太郎飴の
      ように丸め込んで、さらにインターネットが、それに拍車をかけている。

      そしてこの傾向が、今後どうなるかと言えば、もちろんますます加速化していくでしょう。
      だって、安全だし便利だもん。

      だが人間の厄介なところは、こうした安全と便利なだけでは、決して満足できないという点だ。
      不便だし安全ではないけれど、独自の価値を持っているもの、自分だけのもの、自分たち
      は生き物であると、思い出させてくれるもの、そうした正反対を求める気持が、消え去ること
      は決してない。

      毎日コンビニの弁当を食ってるような奴が、休日になると、ものすごい山奥まで出かけて、
      頑固オヤジにガンを飛ばされながら、究極の手打ちそばを2000円出して食べたり。
      なに不自由なく育った若者が、猿岩石に憧れてみたり。コンピューターの花形技術者が、
      庭にとつぜん五右衛門風呂を作ろうとしたり…

      均質化と標準化が進めば進むほど、同時にコインの裏面のように、噴出してくる、このよう
      な生々しい欲求を、私は“エスニックなもの”と位置付けています

      だから世の中が均質化へと突き進む限り、その反作用であるエスニックなもの、──土着
      のもの、人の匂いのするもの、その土地土地の太陽や水や空気が感じれるもの、陰のもの、
      リアルなもの、不便で危険で生々しいもの──に対する欲求も、ある一定の割合で必ず
      増え続けると、私は確信しています。いまあるエスニックなものに対するベクトルは、決して
      一時のブームなどではなく、均質化の速度に比例して、これからも増え、増え続ける確固
      たる需要なんだと。

      ざっとまあ、以上のようなことが、理屈といえば理屈ですが、しかし冒頭でも述べたとおり
      私がなぜエスニック屋をやることにしたかと言えば、「南米にも行ってみたいしなぁ〜」
      から始まっているわけで、あとから理屈をくっつけてみて、それほど外してもいないようだ
      から、「まっ、いいか」と決定したというのが真実です。まあ、そんなわけです。

      それからもう一点、“エスニックなもの”というテーマでイケると判断したのは、それが論理
      的に、大手の参入があり得ないフィールドだからです。仮にブームを見こんで大手の小売、
      商社が参入したとしても、大手がその巨体に見合うだけの量と質の確保に動いた時点で、
      それは“エスニックなもの”としての根本的な性質を失い、単なる“エスニックまがい”“エス
      ニック・テイスト”の大量生産・工業製品になってしまうわけです。

      もちろん、そうした“大量生産・工業製品”にも、それなりの需要はあるはずですが、それは
      上記で説明した“エスニックなもの”を求める気持とは、あくまでも別の種類のものです。
      現代の成熟した消費者は、両者の違いをきちんと見極めるはずです。

      ですから、私自身が“エスニックなもの”とはいったい何なのかという最初のスタートラインを
      見失わず、そのテーマにこだわり続ける限り、あとでオイシイところを、丸ごと大手に持って
      いかれるということもあり得ない。これは起業にあたって、重要な条件ではないでしょうか。

      むろんこの条件は、私自身の限界をも、同時に示しています。どんなに成功したところで、
      この商売が何十億、何百億という単位に発展することは決してない。しかしそれでいいん
      です。そもそも私自身が“エスニックなもの”を求める気持で、この商売を始めるわけなんだ
      から。そっち方面のことは、孫君やビル・ゲイツ君に任せておくつもりです。

      さて、残るはもう一点、「なぜネットなのか」という問題ですが、これはもう「金がないから」。
      これに尽きます。
      ビジネス雑誌の編集者時代から、「経営の鉄則なんて、コンサルの連中が商売用に言い
      ふらすウソっぱちばかりだ」と常々確信していた私ですが、失敗を防ぐコツは「借金をしない」
      「固定費をかけない」こと、こればっかりは正しいのではないかと、やはり常々思ってたもん
      で…。
      《ところで金あんの?》のコーナーで、また詳しくふれるつもりですが、さすがにパソコンと
      ホームページ・ビルダーぐらいは、借金しないで買う金があったんです、私。辞書とソフトと
      首っ引きで、ネットショップの構築もなんとか自力で済ますつもりです。とにかく「余計な金
      はかけない」これッすよ。

      まあ、こんなとこです。皆さんの、意見、感想、アドバイス、お待ちしております。 メール

             
   でもそんなショップ、もういっぱいあるジャン(差別化)

      ──まったくその通りで、その気になってネットを調べてみると、エスニック雑貨屋なんて、
      もうゴロゴロあるわけです。
      でもだからと言って、もう入り込む余地がないかといえば、それほど単純な話でも、多分
      ないのではないでしょうか。

      例えば東京に、ラーメン屋はもうクサるほどあるし、だれもラーメン屋が不足しているなんて
      思っていないはずです。それでも毎年、毎月、新しい店ができるし、そしてその内の何割か
      は、生き残っていく。みんな基本的にはラーメンが好きだし、個性のある店、美味しい店、
      納得できると思う店なら、評価はきちんとされるわけです。

      だからエスニック屋として、個性のある美味しい店にすれば大丈夫ジャン!

      これがまあ、私の短絡なわけです。
      それじゃあどんな個性を出すのか、言いかえれば、私はどんな個性を店に付加することが
      出来るのか──。

      これは大変難しい問題です。
      あんまり難しいんで、私はこの問題を考えるために、旅に出ました。「ポンポコ浦澤の日本
      縦断激痩ダイエット登山旅」というヤツです。旅で自分を見つめなおして、この問題に決着
      をつけようと。一見ふざけて見えますが、実はけっこう真面目な旅だったんです。

      そして私は旅の中で、ある結論に達しました。(結論に至る過程については「ポンポコ浦澤
      
の日本縦断激痩ダイエット登山旅」本編、及び同・旅の理由編を参照)
      その結論とは、


      ──人だ! 人しかない!

      ということです。
      人嫌いだ、なんだ、かんだと言っても、自分が面白いと感じ、惹かれ、憎み、愛し、どこまで
      も鼻面を突っ込んで、それでも飽きることがないのは、人間というテーマ。結局それしかない
      と言うことに、ふと気づいたのです。

      「民族の英雄をテーマにしたエスニック雑貨店を作ろう」

      これが最終的な結論です。
      例えばある地域をテーマにした、エスニック屋は数多くあります。バリ専門、ベトナム専門、
      中南米専門、etc、そのフィールドに正面から突っ込んでいったら、私は彼らにかなわないで
      しょう。また、特定の品物をテーマにした店も、数多くあります。エスニック家具専門、布地
      専門、陶磁器専門、アクセサリー専門。彼らのそれぞれの分野での造詣の深さに、私は
      とても太刀打ちできないでしょう。

      しかし人をテーマにするのなら、どうだろうか。例えば中南米の英雄である、チェ・ゲバラを
      テーマに取り上げる。彼が生まれた場所、戦った場所、青春を過ごした場所、…彼の人生
      追いかけながら中南米を旅して、そこで心に引っ掛かった商品を仕入れる。
      そして、その商品を、いつ、どこで、どのような状況で買ったのか。なぜ買う気になったのか、
      文章と写真で説明しながら、旅のストーリーと一緒に商品を提供する。

      例えばチェ・ゲバラが死んだジャングルの村を訪ねる。そこでインディオの少女が売っている
      素朴な編籠に目がとまる。ゲバラが革命を志したのは、こんな子供たちのためだったのかも
      知れないな、などと思いつつ少女と交渉に入る。でもその少女は意外にしたたかな生活者
      で……、そんなことも全部公開しながら商品をネット上に並べていく。

      つまり商品を売るのではなく、チェ・ゲバラの人生を追う「旅のストーリー」そのものを売る。
      品物はあくまでもその象徴に過ぎない、と考える。


      そうした切り口で商品を集めれば、既にある専門家たちの店とは、まったく別種の、個性あ
      る店、なにかやってくれそうな店が、作れるのではないか。

      もちろんゲバラ以外にも興味深いヒーローは沢山いる。ボブ・マーリィ、ダライラマ、ガンジー、
      サイババ、カストロetc
、そうした英雄たちを、春と秋、半年に一人ずつ選んで特集を組む。
      年間2人、10年で20人分のヒーローゆかりの地をたずね、ヒーローたちの人生を介して、
      その土地土地を掘り下げていく。その土地独特のヒーロー・グッズや関連商品の定番化も
      図っていく。

      どうだろうか、個性ある、美味しいエスニック屋になりそうだろうか?
      他人に口で説明している時はいつも自信満々なのに、こうして文章にしてみると、妙に客観
      的になるもんだな。なんだか心配になってきたぞ。     ここでもメール待ってるッす。

            
   ところで金はあんの?(資金計画)

      ──ないです。もう本当にないんです。
      一応、ことしの一月から、細々と貯金を始めたんですが、100万も貯まらないうちに、パソ
      コンを買ったり、取材だとか言って屋久島に旅行したり、日本縦断に出たりで、結局いまの
      ところ、50万くらいしかないのではないでしょうか。

      近いうちに会計担当のムンクから、貯金通帳の大公開と、今後の見通しを大発表させる
      ので、お楽しみに。

     

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