バイク道場
Go!!さんが面白いよ、というので警視庁主催のライディングスクールに参加してみることにした。
一人でいくのも心細い。うちのサイトと青空で
呼びかけてみたら、総勢7人が集まってくれた。それなら、ということで講習会のあとに、Napsオフ→温泉オフ→ばんごはん食べに行こう、と提案したら、
オフだけ組が山ほど名乗りを上げた
(なんなんだ〜)。

問題の朝。
つつじが丘で
あまぴあさんと朝マック。あまぴあさんとは、隼がらみのサイトや
mixiなどで交流があるのでもうずいぶんお馴染み…のつもりだったけど、実はお目にかかるのは今回が初めて。やっぱり最初はちょっとぎくしゃくする
(オフの初顔合わせって緊張するよね)。でも最後のポテトがなくなるまでには、お互いにもうすっかり打ち解けて、やがてZZR1100乗りのJINさんもやってきたので出発した。
砧の講習会場まではすぐ近くで、裏道ばかりでも15分もかからない。Napsの先の角を曲がって多摩川っぺりまで出ると、真ん前が交通安全教育センターであった。
初めてだから右も左もよく分からない。先客に続いて河川敷に降りて行ったのだが、
ぼこぼこの舗装にジャリが出ていて、身がすくむ。先客はすいすい行くのだが、こっちはへっぴり腰。
こ、これは、すでにここから試練が始まっているというのかっ! おそろしい所に来てしまった…。
さて中に入ってみると教習所そっくりの懐かしい風景。十字路があり、坂道や踏切があり、信号がある。違うのは自分のバイクで乗り込んでいることだ。指示された場所に適当にバイクを止めると、オフィスの方に向かった。
100円払って登録をすませ、ゼッケン7番を貰って講義室へ。大学の講堂みたいで、やっぱりなんか懐かしい雰囲気。荷物を降ろして、トイレに行く途中に
妙な像を発見。
何の目的で作ったんでしょうね…
講義室に戻るとほどなくしてみんなが集まってきた。今日のメンバは、前述の
JINさんと
あまぴあさんのほか、青空から
Go!!さん(VTR1000F)、
イトケンさん(Djebel)さん、
めがさん(?)、
のぼるさん(DR-Z400)、
まくさん(CB400)で、僕を入れて8人。
どうやらGo!!さんだけじゃなく、まくさんもここの常連さんらしい。
短いお話のあと、20分ぐらいのビデオ
(よくある警視庁監修のビデオだけど、最近のって少し出来がよくなってきてると思います)を見てから、コースに出た。
まずは体操から。
長ーいジャンプで始まって、屈伸〜伸脚〜クビ〜手首足首…と、久しく体操なんてしてなかったから、なんか新鮮。教官
(女性白バイ隊員)の「イチ、ニッ、サン、シー」に続いて「ゴー、ローク、シーチ、ハーチ」と声を出しながらやる。これが照れくさい!
次はバイクのところへ行き、乗車前点検。
例の
ネンオシャ、チエブク、トウバシメという奴だ。
(この呪文を知らない人は「チエブク」で検索かけると、すぐ知れる)
指差し確認し、「ヨシ!」を繰り返しながら、バイクをぐるぐる回る。
点検が終わると、号令が飛ぶ。
「ヨンレツオータイに並んで!」
( ゚Д゚)<ポカーン はぃ? また呪文?
…あぁ、四列横隊か。
小学校卒業以来だったから、何のことだか分からなかったよ〜
なんて云ってる場合じゃない、あわてて駆け足で整列。かかとを付けて気を付けの姿勢。
いまさらながら、これが警視庁の講習会であることを認識。身が引き締まる(半嘘
さて訓話のあと、クラス別に行動。中級・上級はさっさと行ってしまう。
今回は初級クラスの参加人数がべらぼうに多くて
(50人超)、初級も2つに分けられた。
僕はもちろん一番下のクラス。ま、はじめてだしね…。一緒の参加者も、ここんとこ何度も通い詰めているGo!!さん以外は僕と同じクラスになった。
初級クラスは、ここまで来てもまだバイクに跨れない。乗車姿勢の指導に10分。さらに、この後のブレーキ練習の説明に10分。このあたりの雰囲気は、教習所そっくりだ。
でも基本はここまで。あとは日頃バイクに乗っている人間を対象にしているだけに、実践的なトレーニングが行なわれた。
全力疾走での「急制動」試験に駆り出されたイトケンさん。
残りの午前いっぱいを費やしたのがブレーキ練習。
教習所と同様のコースを使って、ブレーキ練習のみでドリルが行なわれた。
リアブレーキのみ、フロントブレーキのみ
(一瞬のフロントロックの練習)、そして急制動。急制動は自分の好きなスピードで走行、前の赤信号が灯った瞬間に前後ブレーキをかける。僕は時速40キロで走って、制動距離18mくらい。これじゃ、全然ダメらしい(- -; いつもどおり、中指くすり指の2本でブレーキ掛けられればもうちょっとマシだと思うんだけど、ココの基本はブレーキは4本指。それも、その瞬間までブレーキレバーに手を掛けてはいけない。これが慣れないんだな〜 指がかかってるとこからならジワッと利かせられるのに、がばっと4本指をかけると、ロックしそうなんだもの…。
(僕はたいていは指2本はブレーキレバーにかけっぱなし。みんなもそうでしょう??)
我々3等兵がブレーキ練習をしているすぐ横では、Go!!君たちの先輩チームがぶぃんぶぃん言わせながらスラロームをしていた。いいなぁ、あぁいうのもやってみたい…。
実践の時間が思ったより少なくて
(説明にけっこう時間を割くからなぁ)やや消化不良のまま、やがて昼休みになり、一旦解散となった。
じゃぁ、みんなでメシでも買いに行こうか、とバイクに跨りかけたところでトラブル発生。なんとあまぴあさんの青ブサのエンジンがかからない。どうやらアイドリングに近い低速でずっと走ってたせいで、バッテリーが上がってしまったようだ。
ブサは1人では押しがけできないのは承知している。女性白バイ隊員たちと一緒に手を貸し、渾身の力で押しがけ。2度目のトライでみごと、エンジンが掛かった。
やぁ、みなさん、待たせたね…と振り向くとそこには誰もいない。えぇ〜、置いてけぼりかよぉ…?
(ひどいよね(^^;)
ブサ2台で世を拗ね、
(充電も兼ねて)走り回ってきた。

コンビニでお弁当を買ってきて、教習コースを見下ろす土手の上で昼ごはん。暖かな日で、川っぺりは見通しが良くて気持ちいい。ぱくつくうちに、教官たちが下のコースで遊び始めた。きっとここの教官たちって、もと白バイ隊員とかだと思うんだけど、現役
(と思われる)白バイ隊員
(隊長と婦警3人)以外はみんな自前のバイクで来ている。CBRだの、ZRXだのが、縦横無尽に駆け巡っている。小旋回とか、急制動とか、ぐるぐるとか
(?)、さすがべらぼうに上手い。そして丁寧。ははぁ、なるほど。これが到達目標か。
午後は橋
(東名高速かな?)の反対側のグラウンドでの講習。こっちは白バイ養成所の施設で、今回講習用グランドが工事中だから特別に使わせてもらえたようだ。午後の練習は、どれもこれもすっごく楽しかった。
前半は、パイロンを使っての講習。
まずはデジタル8の字
(命名)
ま、初めてだからゆっくりだけど、これはそれほど苦労せず。
すぐとなりで千鳥。
バイクを寝かさず、すべてフルロック
(ハンドルを一杯まで切る)でやれ、というトレーニング。車体の長いブサにはかなり厳しくて、ほとんど止まるような速度でしか抜けられない。今回最もストレスになったやつだ。
少し向こうでは一本橋と波状路。これは教習所と同じ。違うのは、倒したら傷つくのは自分のバイクってこと
(大汗 でもま、一本橋は通勤で似たような動作してるからか、やってみたらそう怖くなかった。トラウマの波状路も、まずまず。
向うの端で2回小旋回をして、すごーく長いスラローム。
そして次の障害物がこのチャレンジのハイライト。
4速時速40キロから急制動、と同時にストンストンと1速まで落として、障害物をよける、というもの。この障害物路がものすごく狭くて只でさえ大変なのに、急制動→シフトダウンをぐずぐずしてると進入が深くなってしまい、1つめすらクリアできない。
結局5回くらいトライしたけど、最高でも4つの障害のうち、2つめまでしかクリアできませんでした。
(…次こそは!)
#たぶん、あそこをブサで抜けられたら、中級に上がってもいいんじゃないかしら?
午後の後半は、ジムカーナみたいなやつ。
今度のスラロームはただの直線コースではなくて、パイロンとカラーブロックでももってコースが設定され、ぐるんぐるんと回るようになっている。いずれもかなり半径の小さい旋回で、楽しそう…♪
(あぁ、いま気づいたけど僕はこういう、およそブサ向きじゃない小旋回が大好きなんだ…)
人多すぎのため、4チームに分かれたんだけど、人数合わせのために何故か一番速い人たちの群れに投入される
(いいのかなぁ…
コースはこんな感じ。
先導の次に
のぼる君、次がいきなり僕。後ろには7〜8名。
あー、もうちょっと後ろがいいなぁと思うまもなく走行開始。先導速い!そしてのぼる君も速い! ラインを考えないで走ってたせいで、曲がりきれない! 3つもコーナーを回らないうちにあっという間に置いてかれる。後ろはついてくる。すっごいプレッシャー…
1周するのに、たぶん45秒くらい? のぼる君から5秒近くはおいて行かれた。最後は後ろもすこし離れてたからちょっと安心。
45秒走っては、1分弱順番待ち。コースのところどころには教官が立っていて、指導の声が飛ぶ。
これを延々くり返すうちに、だんだん分かってきた。ハヤブサは車長が長いから、しっかりバイクを倒してやって、コーナーを回る速度を上げて行くのがいいようだ。リーンアウトってほとんどやったことがなかったけど、試行錯誤しているうちにだんだんコツがわかってきて、ブサを倒しこむのが怖くなくなってきた。楽しい…
嬉しくって調子に乗っていると、突如後ろから
罵声指導の声が追いかけてきた。
「アクセルしっかり開けて!」「膨らんでるよ!」
え? ちらりとミラーを見ると、白バイ部長
(命名)がピタリと後ろについている。なっ、なにごと〜!?と戸惑う間もなく指導が飛ぶ。
リーンインになろうもんなら
「上体起こして!」
切り返しを急ぐためにバイクだけ尻の下で回したら
「膝がゆるんでる!!」
あげくの果てには
「頭を使って走れ〜!!!」(がーん)
後ろに付かれてたのはわずか1周だったのに、ゴールまで着くと汗ぐっちょりになっていた。うわぁ、消耗したぁ…
(白バイに追走されるってのは、バイク乗りにとって、ある意味最悪の状況だもんな〜) いや、どうもありがとうございました。押忍。
さて、それなりにショックだったので考える。たぶん頭使えってのはラインをよく考えろってことなんだろう。目の前のコーナーだけ見てちゃダメで、その次や、次の次に繋げるようにライン取りをしなくちゃいけないってことだろうなぁ…
そのへんを意識して走る。まずは幅を一杯に使えるよう努力。どうしてもコーナーの内側目指して突っ走ってしまうんだけど、アウト・イン・アウトに近い形に持っていけるよう、コーナーの進入をがんばって外側に持ってくようにした。
あと半クラだとどうも安定しないので、難しいところのスピード調節は全部アクセルとリアブレーキに一任。最初は怖かったけど、これだと両手ともハンドル握りっぱなしなので、実はとっても安心だった。
全部で20周くらいはしたかなぁ
(もっと?) もう最後には汗だく。ノリはほとんど部活動。先輩が動いたら、ついていく。離されないようにもがく。だんだん頭が真っ白になってたけど、もう最後のほうでは、最初とは比べ物にならないくらい早く回れるようになっていた。うひ〜、楽しい〜
(ライダーズ・ハイ状態)
いい加減アゴが上がりかけたころ、ようやく終了の合図。見ればもう終了時間をとっくに過ぎていた。短めの訓話があり、この日はこれで終了となった。
あ〜、けっこう疲れた〜。でも面白かったぁ!(^^)
みなさん、お疲れ様でした〜!
■ ■ ■
解散後、すぐ近くのNapsに集合。
3時半集合の予定が3時50分くらいになってしまい、おかげで落ち合う予定だった雀さんと逢えなかった
(雀さん、本当にごめんなさい…)
さて、Kazさんの10Rのお披露目もあって、青空の人たちがNapsに詰め掛けてきていました。えぇと10人以上?
しばらく雀さんを探してもめぐり合えなかったので、温泉組はみなに別れを告げ、仙川の「湯けむりの里」へ移動。男ばかりでゆっくり
裸のつきあいしてきました。(^^)
さて、免許を取って以来、講習会ってのは初めてだったんですが、ものすごく面白かったです。トミンで走ったときも思ったけど、クローズドコースで、いろいろやってみながら走るのはすごく勉強になります。ほぼ毎日通勤で乗ってるとはいえ、フルロックターンなんてやらないし、リーンアウトもほぼ初めてだったし、あぁブサでこんなことできるんだ〜って、ちょっと大げさだけど感動しました。汗かくまで、ブサ乗り込むってのも滅多にあることじゃないですし、なにより今日の講習会では一回も「怖い」と思うことはありませんでした。安全な環境で腕を磨けるってのは、いいことです。
味をしめたので、また行くことにします
(近いしね)
今年はサーキットより、こちらに重点をおいてみようかなぁ…
Mar.11th.2006
___PoN___