んなの介護 17/03/21更新

はじめに

母と過ごす日々(アルツハイマー介護日誌:最新の記事はこちらです。)

介護の必需品ご紹介4/20


*はじめに*

このHPを始めたのが2000年の9月。自分の生徒達の参考になればと思い、ピアノについて書き始めました。ついでに趣味の山登りのページも併設し、 不思議な組合せのHPが誕生しました。
それが、暫くすると思いがけず父の介護が始まりました。思い返せば2002年、不可解な転倒による怪我から始まり、次いで難病指定の進行性核上性麻痺(PSP)と診断されました。その介護は当然私(と母)にとって初めての経験であり、 また苦難と試練の日々でもありました。
比較的患者が少ないため参考になるサイトも少なく、もしも同病の人があれば何かの手がかりになるかと思い、その介護をHPに書き始めたのが2004年でした。)
一時期は壮絶と言ってもよい生活でしたが、その後様々な局面を経て、最終的には入院先の精神科で父が亡くなったのが2007年8月。病気と知ってから5年ですね。
母も私もかなり消耗し、正直、これでやっと一息つけると思ったですが・・・。

ちょうどその1年後、母の小さな異変に気付きました。早速、物忘れ外来に連れていくと、何とアルツハイマーの初期と言う診断でした。日記代わりにつけている「寝言」を当時のまま掲載します。

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2007年<Sep.19>
この2日間、とても落ち込んだ・・・。
でも、少しずつ気持ちは落ち着き始めた。
全てをありのままに受け入れてやっていけるようになりたいと思っている。

<Sep.21>
・・・
今週は演舞場にも出かけ、間近で亀治郎を堪能。どちらも母を誘って出かけた。勿論、母もとても喜んだ。 母の喜ぶ顔を見て、こういう日々の積み重ねが大切なのだと悟る。

神は耐えられない試練は与えないと言うが、それは本当だろうか。
なぜ、と抗いたくても、やはり、と頷かざるを得ない事実。
頭の中を不安と悲しみが堂々巡りしたまま。

正確な検査結果はまだ出ていない。
が、母の物忘れは、アルツハイマー病に間違いないようだ。
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こうして今度は母の介護が始まりました。2008年9月から通院を始めています。

当初の私の絶望はそれは深いものでした。しかし、少しずつ気持ちを切り替え、また発見が早かった(と思います)ので薬も良く効き、進行が思いのほか緩やかだったため、 その絶望の淵から何とかまた這いあがることができました。勿論、自力だけではありません。主に友人たちのお陰だと思っています。

そのため、父の時とは違って、特に母の介護のみを書くことは意識的に避けてきました。
しかし、この1年程は流石に進行したこと、また周囲に介護で悩む家族が多いこともあり、アルツハイマーという非常に「よくある」病気について書くのも意味があると思い、このページを作ることにしました。

考えてみれば、父の介護が7年、ついで母で6年半。ある意味でこのHPのメインは、介護なのかもしれません・・・。

タイトルを「みんなの介護」としたのは、程度の差こそあれ、殆どの人がこの病気と否応なく付き合わざるを得ないと思うからです。必要 以上に恐れることもないし、でも最低限の知識を持ってこそ、介護する側がその重圧に押しつぶされずに済むのだと思います。
母の介護では、父の時の経験が非常に役立ちました。いや、父が余りに大変だったため、母では相対的に『まだ楽だ』と思えるのかもしれませんね。

ともあれ、介護する側もされる側も、いずれわが身に起こることと思ってお読み頂ければ幸いです。

(アルツハイマー介護日誌:最新の記事はこちらです。)


介護で必要となるものなど。

◆介護に必要なもの・あると便利なもの(順不同)

子供だけでなく、背が低い大人も使えます。(チャイルドシート用ではありません。)
母は背中が曲がり、背も低いのでシートベルトの位置がとても気になる様子なので、探しました。
電動ベッドパラマウント社の3モーターを買いました。2モーターでもよいと思いますが、ベッド面が上下することが絶対必要です。
手すりと床ずれ防止のマットレスを付けて、17万円程度でした。(定価だと30万円台)
検索してみてください。搬送・組み立てに1万円位かかります。

室内履きは、これが一番使いやすかったです。サイズは大きめを選ぶ方が良さそうです。
母は小柄ですが、サイズはLで丁度です。
これは履かせやすく、ゆとりがあっても脱げないし、手ごろな価格で助かります。


 

健康快適シューズ 快歩主義
 履きやすい靴を探していました。これは本当に軽くて幅の融通も利くし、よかったです。
他に、いろいろな色やデザインがあるので、探してみて下さい。
刺繍柄もかわいいですね。


人感チャイムセット




これは本当にお勧めです。センサーは増設できます。角度をかなり自由に変えられるし、感知する範囲を狭めることも可能です。
 人の動きを感知した時は、<光の点滅 and/or メロディー>で知らせます。メロディーもいろいろ選べ、勿論音量も変えられます。
 感度もいいし、メロディーだと熟睡していても起きやすいです。うちでは、母が階段方向に進もうとすると鳴るようにセットしました。
 玄関の出入りにも使えるし、サイズも小さくて、Amazonで3000円程度で買えます。(定価は4860円。)


GPS端末・ココセコム


GPS端末は徘徊する場合には必須アイテムです。いろいろ探しましたが、実際問題としてはこれが定番だと思います。小さいので扱い易いのと、PC・携帯・さらに直接センターとの電話で位置情報をその都度照会できます。
お住まいの自治体で貸出をしている場合もあるので(負担が少なくて済みます)、まずはそれを調べてから活用されるとよいと思います。



カギの収納ボックス

家族が留守の間に送り迎えやお世話をお願いする際に必要になる鍵の保管箱です。いろいろなタイプがあるようです。私は値段と使いやすさからこれを買いました。
構造は簡単で、ダイヤルロック式です。目立たない、裏口の方や浴室の窓枠などに南京錠式に留めて、中に鍵を入れます。なかなか重くて大きいですが、それの必要な機能ゆえでしょうか。こういう物まで必要とは思いませんでした。
介護以外にもいろいろ使われているようです。(借家を借りる人が鍵を返す・借りる際など。)
これは値段が手ごろでした。(Amazonで1500円位)

・床ずれ予防ベットパット 母が腰椎圧迫骨折で腰が曲がった上に、最近は寝てばかりいるので気が付くと、腰骨の辺りが赤くなってきて、床ずれの前段階になってしまいました。
そこで、ケアマネに相談すると、ケアマネご本人も腰痛のためにもう数年使っているという「床ずれナース」を紹介してくれました。 いろいろなタイプがあり、旭化成で出している網目状のしっかりした厚みのあるパットで、うちは2枚重ねるタイプの幅93センチ(TN-1400TW)を買いました。
これは、介護用品扱い店で3割引きにしてくれたので、そこで買いました。(ケアマネさんに相談して見て下さい。)
洗濯もできるし、確かに良さそうです。腰痛持ちにも向くそうなので、使い道はいろいろありそうです。

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