ピアノの技術的な質問へのご回答は難しいということは
承知しているのですが、ひとつ質問させてください。
英雄ポロネーズ中間部左手オクターブ連打
あれは練習すれば弾けるようになるのでしょうか?
難しい英雄ポロネーズの中でも指折りの難所であり、
練習あるのみ!とネットには書いてあるのですが、いったい
どんな練習をしたらいいのかわかりません。
そもそも腕がつらくて
集中練習できません。オクターブ広げたまま力を抜くのってやはり
特殊な技術がいるのでしょうか
現在チェルニー40番をようやく後半入ったばかりの中級者なので
背伸びし過ぎだというのはわかっているのですが・・・
一応9度はつかめます。
<<私の回答>>
頑張ってますね。連打部分以外は、かなり弾けるようになると思いますよ。
さて、結論から言うと、・・・非常に難しいでしょうね。
まず、プロでも、あの個所を「楽に」弾ける人はいないのです。少なくとも、体力・筋力が要ります。鍵盤上でなく、机の上でいいので、連打部分を弾いているつもりで腕を動かして下さい。疲れるでしょう? 少なくとも、よい姿勢で、不要な力を全て抜いて腕をその速さで動かしても、腕を吊って連打しながら動かせば、それだけの筋肉を使うので大変なのです。
さて、オクターブをfで連打するには、手のひらをある程度しっかりさせて(少し力を入れます)押されても形が変わらないように保っておくので、まずその分、少し手に負担がかかります。
その上で、極力上腕部の力を抜いて弾くようにしますが、どうしても少しずつ力が入ってくるのでつらくなります。それを、意識して抜きながら、続けているというのが本当のところです。
ですから、私がこの曲を練習開始すれば、当初はそれだけで「疲れ」ます。(で、疲れが最小限になるようなゆっくりしたテンポで練習します。)その後、だんだん筋力と釣り合いをみながら速度を上げていくのです。その時にはやはり手の形の保持に必要な力は最小限になるようバランスを取り、腕の力も極力無駄のないように使っていきますが、このパッセージを弾き終わると、どっと疲れますよ(笑)。
ということで、特殊ではないものの、テクニック+体力の2本立てです。
今、このまま無理して練習を続けると、腱鞘炎になりますから、次のいずれかの方法で妥協してはいかがでしょうか。
1.オクターブの箇所を、インテンポで、ただし単音で弾く。(低音部の方を。)
2.もう少し余裕があれば、拍の頭のみ、オクターブで弾き、あとの3つは単音(この場合は上声部)を弾く。
3.オクターブにこだわる場合には、この個所は十分ゆっくり弾く。
練習あるのみ、というのはある意味で無責任な書き方だと思います。私は今は方法2をお勧めします。
参考になれば幸いです。
質問者からのお返事:
ありがとうございました。アドバイス、非常に興味深く拝見しました。
実際にピアノレッスンを受けている生徒さんがちょっとうらやましいですね。
なぜ難しいのか、どうすれば弾けるようになるのか、
それでも弾けないときはどうする・・・
とてもわかりやすかったです。(やっぱり弾けないんですよね、これが)
あまり力まず、気長に練習します。 ありがとうございました!!
Q:先生の指導法への疑問
子供の頃ソナチネ程度まで習っていたピアノを30代の時に再開しました。
ブルグミュラー程度から練習し直しかなと思っていましたが、
先生は「大人のピアノは楽しく」をモットーに、ハノンで基本練習をしながらショパンやドビュッシーなどの背伸び曲を教えて下さいました。
仕上がると、「素敵に仕上がりましたね」と録音して下さり、原曲を弾く楽しさを知り、大満足でした。 ところが、先生が引っ越されました。
別の教室の体験レッスンを受けました。
一番自信のあったショパンのノクターンを弾くと、呆れて大笑いされました。
「そのレベルで、そんな難しい曲を気持ち良さそうに弾いて、信じられない。それを練習されてる方はもっとお上手な方ばかりですよ。アレンジ曲かポピュラーでないと無理です。」みたいなことを言われ、ショックを受けました。
テレビの初級ピアノ講座では、超初心者の生徒さんが、難曲のアレンジをモタモタ弾いて楽しんでおられました。アレンジ曲ならモタモタ弾いても良くて、原曲は下手ではいけないのでしょうか。
今は別の教室に通っています。
恐る恐るショパンが弾きたいと言うと、承諾して下さいました。
でも、うまく弾けない箇所は、いくら繰り返し練習しても進歩しません。
前の先生は、私のレベルで弾けそうな箇所は、徹底的に指導して下さり、どうしても弾けない箇所は「そこは難しいですから大丈夫」と、崩れても目をつむって下さいました。
今の先生は、もっと練習して来て下さいと言われるだけです。
毎日2時間練習していますが、
何故弾けないのか、何をどう練習すれば良いのか全然わからないので、とても無駄な練習をしているように思います。
そういうことを、きちんと教えてほしいです。
結局1曲仕上げるのに、1年以上もかかってしまいました。
謝がもったいないと思うようになりました。 教室を変わろうか友達に相談すると、「背伸び曲を弾きたいと言って、教えてくれないから弾けないなどわがままだ」と言われました。
私が教室に求めているのは、わがままなことなのでしょうか。 前の先生が、特別な方だったのでしょうか。
<<私の回答>>
最初の先生の指導方針は私の考え方とほぼ同じです。ですから、事情はよくわかります。
趣味でずっとピアノを楽しみたいというはっきりした目的があるのですから、大変と思いますが、前の先生のような指導者を探すのがベストですね。
毎日2時間も練習しているのは立派です。でも、もう少し弾く楽しみも欲しいですよね。 せっかく再開したのですから、諦めず、自分の目的はしっかり話して、自分に合う先生を探せるといいですね・・・。
決して「例外的」な指導法ではありませんから、そういう先生に巡り会えると思います。
また、のあぴいさんのような生徒さんは、わがままでも何でもありません。稀な例でもありません。
今後はむしろそういう生徒さんの方が主流になるのではないかと思います。
何のお役にも立てませんが、ぴったりの先生に出会えるようお祈りしています。
質問者からのお返事:
早速のお返事、ありがとうございました。
もし、相談せずに教室探しをして理想の先生に巡り会わなかったら、私のわがままのせいだと思い、ピアノも諦めていたかもしれません。
おかげで、自信を持って自分の希望を話して、教室探しができます。
たとえ良い先生が見つからなくても、妥協しつつも諦めずにピアノを続けていくことができると思います。
昨年、発表会をお断りしました。 体験レッスンで笑われたのがトラウマになっています。 「あのレベルであんな曲を・・・」と皆に思われるのではと、人前で弾くのが怖いです。
私の楽しみ方で良いと言って下さって嬉しいです。
新しい教室が見つかったら、発表会にも挑戦してみます。
たとえ笑う人がいても、私は間違っていないし、わがままでもないとわかったので、考え方は人それぞれと割り切れます。
もっともっと、ピアノを楽しみたいです。
本当にありがとうございました。
Q:選曲について
40代で、数年前より20代でやめてしまっていたピアノを趣味でレッスン受けています。
ブランクがかなりあるので、
チェルニーは、40番の教本からやり直し、今まん中あたり
バッハは、インベンションやフランス組曲をやり直し終えたところです。
自分では、曲集で言うと、中級くらいのレベルかと思ってるのですが、 趣味で出る発表会の選曲について、先生と相談すると、先生のお考えと、 私の思いが、なかなかうまく合わず困っています。
レッスンで、昔やったのを復習するは、もちろん納得しているのですが、
発表会では、今までやっていない曲を弾いてみたいと思っています(難しい曲ではなくて)
昔、弾いた曲をいくつか言われたので、やったことのないのを…と言うと、
では、プロコフィエフのソナタ6番か、7番は、どうですか?と言われてしまいました。
まったく、知らなかったのですが、こちらのサイトや他で見ても非常に難しいと書いてありました。
(ちなみに、ブラームスの小品や、シューマンの小品などは、まだ無理だと言われています)
びっくりして、どうしたら良いのかわからないのですが、
怒らせてしまったのでしょうか?選曲に関しては、やはり希望を言うのはまちがってるのでしょうか…
<<私の回答>>
初めまして。
さて、「プロコの6番か7番はどうか」という先生のご発言、ろーらんさんの書き込みから判断すると、一体どうしてそういう選曲になるのか私には理解不可能です。
6番も7番も、音大生の卒業試験レベルと言えば分かりやすいと思います。お好きでどうしてもトライしたい、というのならまだしも、いきなり、しかもあまり近現代曲を弾いていない方には「無理難題」とも言えそうです。
発表会で、新しい曲を弾きたいのは当然のことです。希望を言うのは決して間違っていませんよ。むしろ、言う方が良いと思います。
今まで弾いたことがない曲を何とか探してあげるのが、先生の責任・役割というものです。希望を言って、それが難しすぎたら、もう少し弾き易い曲を紹介すべきであって、怒るのは筋違いというものです。
でも、困りましたね・・・。
僅かでも役に立つかもしれないので、一応ご紹介しておきますが、全音のピアノピースのサイトで、☆☆(☆2つ)の曲を目安に、希望に合う曲があれば、いくつかピックアップして、先生と相談してみてはいかがでしょうか。(もうチェックしたかもしれませんが。)
http://hikarupiano.fc2web.com/classic1.html
あるいは、ヤマハのグレード試験の課題曲の表の7級あたりを参考にしてみてください。
http://www.yamaha-mf.or.jp/grade/10-6_pi-el/piano-song.pdf
(うまくたどりつけなかったら、ヤマハグレード、ピアノ課題曲のHPから、
「グレードから見た主なピアノ教材・曲集(一般)」印刷用PDF版(1.2MB) を探してクリックしてみてください。)
先生には、ろーらんさんの真意をもう一度きちんと伝えた方がいいかなと思います。
質問者からのお返事:
暖かい回答と、参考になるサイトの紹介ありがとうございます。
ここに質問する前に、
レッスンまで、まだだいぶん日にちがあるので
勇気を出して先生にメールで、プロコフィエフはとても素敵なのですが
6、7番は私にはまだ難しすぎると思うので、
ほかの番号で、私にも挑戦出来そうなのがあれば教えて下さいと質問してみました。
今のところお返事は頂けないのですが…
とても尊敬している先生で、趣味の私にも手を抜く事無く、一生懸命指導して下さるので これからもずっと学びたいと思っていますので もし誤解を招くような伝え方をしてしまっていたなら、もう一度Reiko先生のおっしゃる通り きちんと話をしたいと思います。
学生の頃は、先生の言われるままやっていたのですが、年をとって、時間が限られてると思ったら
ついつい厚かましく希望を言ってしまいがちになり、先生を困らせてしまったかもと思っていましたが、
Reiko先生のご意見、励ましがうれしいです。
また報告させて頂きます。ありがとうございました。
Q:子供のピアノについて
はじめまして。
音楽に関するページをいつも繰り返し楽しく読ませていただいております。
小学2年の息子のことで相談です。私は40代半ばで、6才からピアノを始めましたが、6年生でレッスンが嫌になり辞めました。しかしピアノは好きでずっと弾いており、去年またレッスンを受けはじめました。家でピアノを弾く時間が増えたからか、息子もよく弾いています。(音楽の授業で習った曲や猫踏んじゃったレベルです。楽譜は読めません)
サッカー、水泳、K式ドリルをすでにやっていて、遊ぶ時間がなくなるからピアノは絶対習いたくないと本人はずっと言っていました。私も無理にはすすめていなかったのですが、最近習いにいくのは嫌だから教えてくれと私に頼むようになりました。いつでも教えてやるよと言いながら冗談半分で一緒に弾いたりしてたのですが、今度はピアノの本を使って教えてよと言ってきます。さあ困りました。本当に弾きたいなら絶対に習いにいったほうがいいと思うのですが、ピアノ教室にはやはり行く気配はありません。取りあえず入門書一冊買ってみようかとは思いますが、やはりレッスンに行かせる説得をしたほうがいいのでしょうか。
<<私の回答>>
そうですね、ちょっと迷うケースかもしれません。
まだ2年生ですから、とりあえずおうちで息子さんに教えてあげてもいいと思いますよ。
入門書1冊を無事終えるか、関心が高まるようなら、先生に習ってみようと勧めてみてください。 初歩の手ほどきだけでも受けておくと、大人になって再開するチャンスも増えるかもしれませんし。
ただ、大切なことは本人の意思ですので、どんな曲が弾けたら嬉しい?と話をしながら、習いに行く話をしてみてはいかがでしょうか。
少なくとも、親御さんにそれなりにピアノの知識と技術があるので、少しだけ家で教えたことで、矯正不可能な癖がつくわけではありませんから、ご安心ください。
ただ、本当に力のある先生なら、レッスンを受けたことでさらに関心が高まるとは思いますが。「説得」はしないほうがいいかなと思います。
質問者からのお返事: アドバイスありがとうございました。 「入門書あれこれ」をもう一回読み直して取りあえず本を一冊買ってみようかと思います。バーナムは一度も中を見たたことがないのですがよさそうですね。
本人が習うと言うまで気長に待ちます。自分の挫折の経験からも強制は禁物ですね・・。もしその気になったら、その時は30年落ちの古いグランドの買い替えを家族会議にかけます(笑)
ありがとうございました。ステキな音楽記事のアップデートも楽しみにしています。
<<私の回答>>
古いグランドをお持ちなんですね。素晴らしい。
むしろ、それを手入れして使う方がよさそうな気がしますよ。昔のものの方が木の材質がよかったようですから。
何より、親御さんが弾いているのを見て弾きたくなるというのが一番素敵なパターンと思います。ですから、かいとくん さんが今までのように練習を続けることが一番大切なことかなと思います。
バーナムでしたら、教本(1)がいいかなと思います。 親子で連弾、ができるといいですね!
Q:発表会について
40代で小学2年の娘がおります。
発表会が4月にあり、クレメンテイのソナチネ36−3を全楽章弾きます。習い始めて2年と少しで教本はブルクミュラーがあと少しとプレインヴェンションなどをやっています。このソナチネがなかなか上手く弾くことができません。まだ指の力が弱く、テクニックもあまりついていないせいか、16分音符がたくさんつながるところがどうしてもころんでしまいます。スタッカートのタッチも歯切れが悪いですし、pとfの表現も物足らない感じです。暗譜はできているのですが指先に力があまり入っていない感じで「すごく雑!」としかられてしまいます(そのとおりですが)。毎日1時間半、休日は2,3時間かけて弾いています。私は弾けませんが練習について見てあげるようにしています。ゆったりした曲が好きなので2楽章は上手に弾いているのですが、特に3楽章が早く、難しいようです。
ほかにバッハの小プレリュードと歌曲の伴奏もあり、彼女なりにまじめに取り組んではいるもののあと一ヶ月で仕上げることができるのか不安でいっぱいです。娘は性格がおっとりしていて何が何でも上手く弾いてやる!と思うほどの気力がありません。本人はピアノは楽しく習いたいと言っていて、私も特技のひとつになれば、と思って通わせているのですが先生のレッスンは大変厳しく、毎回しかられてばかりです。
少し荷が重いみたいなので1楽章だけではだめですか?と言ってみたのですが、あっさり却下されてしまいました。
本人はやる気が少しなえてしまっていて、昨日も練習するもなにか上の空でただ弾いてるという感じです。
先生は「もっと音を聴きなさい」とおっしゃいますが子供には?みたいです。練習が足らないのでしょうか?本人のやる気の問題でしょうか?そもそも曲が難しすぎるのでしょうか?うちの子にはピアノが向いていないのかしら、と落ち込んでいます。どのように取り組めばよいかアドバイスいただければうれしいです。
<<私の回答>>
まず、練習不足でも、やる気がないからでも、ピアノに向いていないのでもありません。ご心配なく。
ただ、曲は少し難しいのだろうと思います。指が回らないと、映えない曲ですので。
しかし、発表会というのは、普段より1ランク難しい曲を選ぶものですし、それを弾く力があるからこそ先生が選ぶので、その点は心配ないと思います。 まだ1カ月ありますし、伸びると思いますよ。
先生が厳しいのも、期待の現れです。また、それだけの力を見込んでのことですから、たまには落ち込んでしまうかもしれませんが、多分お嬢さんもそれに耐える力を持っているのでしょう。
今の練習時間で十分です。もちろん、もう少し、発表会の前だけは増やしてもいいですが、無理強いは禁物です。
発表会は、他の人の演奏を聴くだけでも大変勉強になり、またお嬢さんも、もっと発奮するかもしれません。
舞台上で、思い通りに弾けたら天才です。(笑) 結果にかかわらず、ベストを尽くせば、他では得られない貴重な経験と財産になりますので、是非全楽章でがんばってみてください。
ただ、お嬢さん自身が何か指導に疑問を感じているのなら、お嬢さんともよく話し合い、先生に伝えるべきことは伝えてください。 何かご参考になる点があれば幸いです。
Q:今の先生にはいつまで?
Reiko先生、ご無沙汰しております。子どもは9歳になりました。ピアノは3歳半から5年半になります(今の先生には3年半)。
進度は、ブルグミュラーとチェルニー100番は半分ぐらい。ソナチネ、インベンションには入ったばかり。
Reiko先生に過日アドバイスを頂いた通り、音大を目指す旨を何度か先生に伝えましたが・・・。
また、今の先生は65歳になります。この先、今の先生にどれくらい教えて頂けばよいものなのでしょうか? また、もし先生を変えるとしたら、今の先生に何と申し上げたらよいものなのでしょうか?
<<私の回答>>
ご無沙汰しております。9歳ですか。
今の先生は音大の講師をなさっている(いた)のでしたね。
音大を目指したいとはっきり伝えてあるのですし、まだまだ変わる必要はないと思います。
70歳を超えても全く問題ありません。
が、恐らく、本当に受験が迫ってきたら(受験の2,3年前)、志望校に合わせて先生がそのまま指導されるか、別の先生を紹介されると思います。 万一「引退」なさる場合にも当然、次の先生を紹介して貰えますから、その心配もないと思います。
今の先生の指導に疑問がない限りは、音大受験受験まで同じ先生で大丈夫でしょう。 その時点で何か疑問があれば、例えば志望する音大の季節講習会に行って、様子を探ってくることもできます。
ちなみに、私の武蔵野の恩師は定年を過ぎておられるのですが、まだ門下生が大学に残っているので、卒業までは講師として残って指導されます。もちろん、その後も、音大受験生はしっかり指導なさるはずです。70代でも問題ないでしょうし。 私のもう一人の先生ももう70代ですが、今でももっとも尊敬し、何かあれば真っ先にレッスンして頂きたいと思っています。
ピアノの先生とは、そういうものです。 どうぞご心配なく。
Q:電子ピアノでの練習について
Reiko先生、初めまして。数十年のブランクを経て、ピアノを再開しました40代のKと申します。住宅事情により電子ピアノで練習をしています。現在は、ソナタアルバムとツェルニー30番を練習中です。
レッスンを再開した目的が保育士試験のピアノ実技対策であったため、当初は電子ピアノで演奏することに不都合を感じなかったのですが、レッスンに通い始めて4年が過ぎ、日に日に電子ピアノとピアノとの差異に悩むようになりました。発表会間近には、時間貸しのピアノレンタルルームで練習をすることもありますが、日常的に電子ピアノでしか練習ができない状態でピアノを習い続けることに意味があるのか、そもそも私はピアノを習っているといえるのか疑問を感じています。
ピアノが好きなのでせっかく再開したレッスンを止めたくはないのですが、ピアノではない楽器で、ピアノを習い続けることは可能なのでしょうか。
私のピアノの先生は、趣味で弾く分には問題はないと仰るのですが、ツェルニーの練習をしている時など、なぜか悲しくなってしまいます。私自身の気持ちの問題かもしれませんが、アドバイスを頂けたらと思い、こちらに投稿致しました。どうぞよろしくお願い致します。
<<私の回答>>
初めまして。楽器のことは本当に大変ですよね。
まず、第一に、おうちの楽器が何であれ、ピアノを習い続けることには意義があると思います。
ただ、もちろん、指のテクニックなどで、もうはっきりと電子ピアノの限界を感じておられることから、できるだけ より良い練習環境を求める工夫は必要と思います。
では、どうしても「自宅にはアップライトを置けない」という前提でお話しします。
1.どんな楽器であっても、鍵盤上で指を動かすことは、最低限のトレーニングになっています。それを止めてしまえば、あっというまに指は全く動かなくなってしまいます。
何より、たとえ電子ピアノであっても、「ピアノを弾かなくなる」ことでとてもストレスを感じるようになると思います。
最低限、理解のある先生のもとでレッスンが続けられる環境にあるわけですから、レッスンを受けることと、そこで弾いてみるだけでも意義はあると思います。
2.アップライトが置けない事情が、その重量にあるのでしたら、電子ピアノの中でもできるだけ元のタッチに近いものを選びなおすことで、かなり改善されます。
付加機能(録音とか効果音とか)ではなく、鍵盤とタッチの違いにお金をかけるつもりで、様々なタイプを弾き比べてください。
目的をはっきり告げて、しっかりした楽器店で比較・試弾してみてください。
かなり満足度の高い機種が見つかると思います。
3.and/or 普段から極力、時間貸しのピアノを利用してみてください。週に1日・2日でも大きく違ってくると思います。
4.もしもアップライトの問題が重量ではなく音にあるのなら、消音装置・防音効果のある方法があります。(私のHPの方をご参照ください。)
*最後に:
上記のことは恐らくご自身でも少なからず検討されたのではないかと思います。
その意味で、最終的にはいつかご自身のピアノを手に入れることしか、完全に満足できる結果は得られないだろうと思います。
時間がかかってもそれが可能であれば、と思います。
場所の問題があれば引っ越さなければなりませんし、ご自宅であっても補強が必要になるかもしれません。 制約は様々あるでしょう。しかし、今すぐにではなくても、本当に望まれるなら、何かしら道は開けると思います。
それから、 もう少し長い目で考えてはいかがでしょうか。 今すぐに改善できることがあまりなくても、80歳までピアノは弾けます! まだ40年ありますね。
「ピアノでない楽器でピアノを続ける」・・・もし正確にその言葉の意味を捉えるなら、実はアップライトでも不十分です。
しかし、殆どの方は、グランド以外のピアノで練習されていますよね?
どこかである程度の「妥協」は必要になるかと思います。
それでもピアノが好き!であれば、問題なく続けていけると思います。(発表会であれ、自分で時間貸しをりようするのであれ)アップライトまたはグランドを弾く機会がありさえすれば・・・。
40代というのは微妙な年代かもしれません。
御家族があれば、子供のこと、親御さんのことなどで、自分の趣味を優先できない環境かもしれません。
独りであっても、生活が大変だったり、介護があったり、事情は人それぞれです。
あとは、自分にとってピアノはどういう位置づけか、優先順位ではどうなるか、また長い長い人生で、どう考えるか、だと思います。
余りよいアドバイスになっていないかもしれませんが、そんなことを考えました。
質問者からのお返事:
先生のアドバイスを拝見して、私はピアノの上達を焦るあまり、バランスを欠いた近視眼的思考にとらわれていたのだと気付きました。
100か0かではなく、今ある状況の中でより良い練習方法を模索しながら、ピアノを続けていきたいと思います。また、自分はピアノに何を求めているのか、じっくり考えてみようと思います。
Reiko先生、貴重なお時間と細やかなご返信を下さいましたこと、心より感謝申し上げます。
Q:先生との関係について
いつも楽しくH.P.を拝見させて頂いています。私は30代半ばの会社員男性です。
子供の頃5年位と高校生のときに1〜2年ピアノを習ってまして、社会人になって20代後半からまたピアノを再開して8年くらいになります。
震災の後(私は東京近郊在住ですが)、会社の方も慌しく多少の責任もあり、
余震等で心身ともに疲れてしまい自律神経がおかしくなってしまって、自分自身ピアノのレッスンどころではなくなってしまいました。
最近少し落ち着いてきてまた以前のように仕事をしながらピアノを再開しようかとも思うのですが、 気がついたら三ヶ月以上もピアノに向かっていなくまた元の先生の所へ戻るのが少し不安です。
先生の方から何かしら「どうですか?」とか近況を尋ねるような連絡があればまた再開しやすいのですが、 子供から大人まで沢山のお弟子さんを抱えていらっしゃる故忙しいのでしょうがなにも連絡はありません。
こちらから「またお願いします。」と言えば断られることはないとは思うのですが、 先生とは言え(50代前半の方)大人同士の付き合いなのですから少し冷たいなぁと思う所もあります。
優秀な私立の音大をでられ、発表会なども割と有名なピアニストのお弟子さんと合同で行って一人一人にコメントを頂けて 勉強する環境としては恵まれているとは思うのですが、ちょっとしたこちらの受け止め方が問題なのかも知れませんが、 なにも気に掛けて頂けないのならばいっそうの事ピアノの先生は沢山いらっしゃるのだし他を探そうかなぁとも考えてしまします。
やはり先生というものは普通の商売とは違い生徒にはそんなに気を掛けないものなのでしょうか? 良い年をした私の我がままなのでしょうか?
以前は趣味とはいえ生活の中または自分の中でピアノは大きな比重を占めていました。 大人であっても少し淋しいなと感じるのが事実です。Reiko先生はどう思われますか?
<<私の回答>>
早速ですが、結論を先に言えば、あれこれ思いを巡らす前に、まずレッスンの予約を入れることをお勧めします。
レッスンに行けば、T.N.さんの様々な疑念は多分全て一気に晴れることでしょう。
つまり、
先生はあなたのことを勿論心配しています。でも、仕事が忙しいだろうことは容易に想像もつきますし、こちらから連絡すると、忙しい中、レッスンに来ることを催促・強要する感じになっていけないかな、とか、営業をかけているみたいに思われるかな、とか、先生の立場からはそういう様々な判断も働いていることでしょう。
その結果、「先生側からは何も連絡してこない」ということになりますが、それは心配していないから、とか気にかけていないから、ではないことは明らかですよね。
一度レッスンに行けば、先生の態度や言葉から、きっとその疑念は氷解することでしょう。 ですから、ちょっと勇気をふるって、連絡してみてください。
よい先生についていると、「ひょっとして良い先生は他にも大勢いるかも」と感じるかもしれませんが、それはとても恵まれていることに気づいていないだけです。
私も大人の生徒に対しては、様々な事情が分かるからこそ、気になっていても連絡しにくいと感じることがあります。 その点でメールは少し気軽にできますので、どうしていますか?とメールを送ることはあります。
万が一、レッスンを再開して、それでも先生に疑問があるのなら、その時点でもう一度考えてみれば良いと思いますよ。
いずれにせよ、今回の地震以降、私たちは様々なことを改めて問い直していますよね。
それは大切なことだと思います。
その中で、本当に大切なもの・人が何・誰なのか、再認識できるといいですね。
質問者からのお返事:
アドバイス有難うございました。自分がまた本調子になったらその先生に連絡を入れようと思います。
先生を変える事は、探すのは簡単なようで実際に合う先生を見つけるのは非常に難しいと思います。
レッスンの内容が問題ならばまた変える事を考えようと思いました。