荒野の声 No.24

ファンダメンタル・クリスチャン
 または、キリスト教根本主義について



 キリスト教根本主義、いわゆるファンダメンタル・クリスチャンと言われるいわゆる福音派は、プリマスブレズレン派のダービーの再臨信仰をその中心に置いている特長があります。ダービーは1830年ごろイギリスの国教会の牧師を辞め、プリマスで牧師など聖職者のいない兄弟団プリマスブレズレンを創立しました。彼はフリーメーソンだったということを何かで読んだのですが、今はその出典を示すことが出来ません。彼の仕事の中で特に注目すべきは日本語で「時代真理」と訳される「デイスペンセイショナルトルース」です。これは神の天地創造からキリストまでを4000年、キリストからキリストの再臨までを2000年、その後の1000年王国を加えて7000年で神の計画(啓綸)が終わるとしたことです。これは聖書を理解する上で極めて単純化され、判りやすかったので非常に多くのプロテスタント教会に受け入れられました。しかし、ルター、カルビンらの改革者たちはこのような時代分割を行っていなかったということです。
 またキリストが患難期の前に空中に再臨され、その後にもう一度再臨するという、二重再臨説も登場しました。このラプチャー(空中携挙)は患難の前にキリストが空中に信徒を集め、その後で患難時代が来るという思想でしたが、これは15歳の少女マーガレット・マクドナルドが見た幻を根拠としています。しかし、彼女はWITCHだったと私の友人フリッツ・スプリングマイヤーが言っていました。この説はその前までは全く教会にはなかった思想です。これについてはもう少し研究を進めなければなりません。インターネットのYahooアメリカ版でMargalet Macdonaldで検索すると出てきます。 
 これらの再臨信仰は現在プロテスタントの大多数を占めています。最近も「レフトビハインド」という本が世界でベストセラーになりました。これはラプチャーによってキリストに連れてゆかれずに「置いて行かれた」という意味です。ところがこの本の著者テイム・ラヘイは文鮮明から資金援助を受け、「全国政治評議会」CNPを組織しています。また、パット・ロバートソン、ロバート・シュラーなども同じように文鮮明からバックアップを受けています。(「ブッシュの聖戦」より)さらにジェリー・ファルウエルは非常にいかがわしい人物ですがやはり統一教会の文鮮明から多額の資金援助を受けています。
 さて、これらの思想にはそれらしい聖書の言葉はあるものの(注:下記に)、確実にそうだと断定できるものではありません。しかし、多くのアメリカを中心とするクリスチャンはこれらの思想を信じきっています。何が真実か、それは本当のキリストの再臨のときに明らかになるわけです。その細かな描写までは聖書はしていません。それは再臨が、最初の来臨と違って、どんな不注意な人でもはっきり分かるからです。その時まで、想像をたくましくして自分勝手に聖書を読み込まないで居ましょう。

それから生き残っているわたしたちが、彼らと共に雲に包まれて引き上げられ、空中で主に会い、こうして、いつも主と共にいるであろう。Tテサロニケ4:17

終わりのラッパとともに、たちまち、一瞬のうちにです。ラッパが鳴ると、死者は朽ちないものによみがえり、私たちは変えられるのです。Tコリント15:52